第35話
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第35話「修学旅行初日、班行動のハプニング!」
──修学旅行・初日の朝──
草津温泉を目指すバスを降りて、俺たちの班はホテルへ向かう散策ルートを組んでいた。リーダーの瑞希が観光マップを広げ、班員たちに行き先を説明する。
「まずは湯畑を見て、その後お土産屋さん、夜は温泉街の夜景ね」
「了解!」
俺と夏希は隣同士で大きくうなずいた。
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──湯畑到着──
湯気が立ち上る湯畑は幻想的で、班員たちはスマホで写真を撮りまくっている。夏希は俺の腕を軽くつかみ、声を潜めた。
「はるくん、写真撮るならちょっと寄ってきてくれる?」
「おっけー」
俺はぎゅっと近づき、二人で一枚パシャリ。カメラに映った笑顔は、湯気でほんのり霞んで幻想的だった。
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──お土産屋さん──
班の自由時間にあわせ、俺と夏希は人気の温泉まんじゅうを試食に向かった。
「うん、これおいしい!」
夏希が頬をふくらませる横顔が可愛くて、俺は思わず笑いをこらえる。
「ちょっと貸して」
俺も一つ頬張りながら、夏希を見つめた。彼女はふっと目を合わせ、にっこり笑ってくれた。
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──ハプニング発生!──
散策から戻る途中、夏希が足を滑らせて川沿いの石段で軽く転倒。
「わっ!」
俺はすぐに手を差し伸べ、彼女を支えた。
「大丈夫?」
「うん…はるくん、助かった…ありがとう」
夏希は少し恥ずかしそうに笑い、俺の手を握り返した。
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──夜の夜景散歩──
班行動を終え、夜景スポットへ。街灯が水面に反射し、二人の影が揺れる。
「はるくん、今日はありがとう。楽しかったね」
「こちらこそ。君といると、どこでも特別になる」
俺の言葉に、夏希はそっと身を寄せてきた。
──修学旅行の初日は、ハプニングも含めて最高の思い出になった──
──つづく。
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