第4話 地球人スバル高校3

俺様は気を抜いていた。

俺様のカラダは大気圏突入後のまま、地球人には見えない厚い電磁波で覆っていた。

電磁波の巻き数が多いと回転数値が上がり、

俺様のまわりだけ白く空気と同じ無色透明の

ベールをかぶる。

俺様のこの黒マントも消える。

地球人レベルの身体能力では絶対見ることができない。

『透明人間だ。』

だが『こいつ。』俺様が見えているのか。

これでもブラックホールの最高機関、

宇宙開発部エリートの俺様だ。

この俺様に「誰だ。お前。」とは失礼な奴だ。

「そこの地球人。俺様が見えるのか?」

「あー、見える。黒いマントだ。」

『黒いマント?まさか。

この地球人の数値は?』

右目で測定。「痛い。」計測器が振り切った。なんだこいつ。

辺境の星でこんなに高数値の生命体の人間が

いたのか。

俺様はカラダのまわりの電磁波を解いた。

こいつの前に姿を現す。

「俺様は黒マントのゼノンだ。

この地球を管理するために来た。」

「そっ。特に興味ないんで。」

『なんだ。こいつ。俺様の黒マントをみても

驚かない。』

俺様のカラダ中の細胞の結晶が少し動く。

「もう一度言うぞ。俺様は全宇宙を支配する

ブラックホールから来た黒マントのゼノンだ。

この地球の管理者。善悪も政治も生命もすべて俺様のコントロール支配下だ。

神とあがめられる存在だ。少年。」

その生意気な地球人は「ゼノンか。俺は急いでいる。今日は大事な野球の試合だ。邪魔だ。

時間がない。どけ。」

少年は、走りさったが。途中止まり振り向いた。

「ゼノン。お前は偉そうだ。

見た目、俺と同じ高校生だろう。

大人のふりするな。じゃあな。」

『なんだあいつは。』しかし、気になる。

くそー。「確か、大事な試合と言ってたな。」いかん。俺様の悪い癖がでそうだ。

「待て。生意気な地球人。時間がないなら

俺様が送ってやる。」

少年は時間を見た。

「ヤバい。ほんとに時間がない。

ゼノン。球場へ連れて行け。ここだ。」

俺様の脳内システムに球場が場所が映る。

「行くぞ。ワープ。」

『この地球人は脳内干渉ができるのか。』

「お前、名前は。」

「スバルだ。黒沼スバル。高校3年の野球部だ。」

俺様は時空をワープして球場に到着した。

「サンキュウ。ゼノン。あっ、そういえばお前。昨日、地球に大気圏突入しただろう。

あれ、ニュースで大きな隕石突入したと大きく報道されてるぞ。気をつけろ。

じゃあ。」

スバルはそのまま球場へ。野球の夏の試合が始まる。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る