第3話観察記録3ページ目
📍記録10:“例外女子”現象と心拍構文転換
時刻:午前11:48
場所:遊園地/ジェットコースター搭乗中
陽くんの心拍数:247bpm(研究室センサー測定)
天音:「俺が守る」宣言により“主語逆転現象”が発生。通常の恋愛構文では【男子→女子→告白】というベクトルが主流だが、本件は【女子(元男子)→男子→守護】の語りシフトが確認された。
研究分類名:「逆転愛語り構文」
通称:「乙女救済型ヒロイン反転式」
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🧟記録11:お化け屋敷“接触依存”モデル形成
陽の背中密着率:99.1%(当社比)
語りトリガー:「助けてぇぇ!」
天音の肩越しに語られたこの悲鳴により、“女子恐怖症”の語りバリアが一時解除された。
注目すべきは、被験体02が“震えながら引っ張る”という動作──
これにより陽くんは「女子でも守ってくれるなら怖くない」構文を初めて経験。
語り防御反応の再定義:
旧定義)女子=攻撃性/羞恥/過去トラウマ
新定義)天音=安全装置/守護体/例外ヒロイン
構文進化確認。
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📸記録12:プリクラと語り主導権争奪戦
登場:瑞葉、GPS経由で強制乱入
撮影結果:天音→困惑/陽→怯え/瑞葉→ウインク+天音ハグ
語り主導権:瑞葉が一時制圧。しかし陽は語りを諦めず、帰宅後「ありがとう」送信。天音の“既読順”が瑞葉優先であるため、語りエネルギーの再分布が起こる。
語り内三角構造、進行中。
分類名:語りエネルギー交錯型バグラブコメ
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💌記録13:陽くんの主観ログ解析(抜粋)
陽くんの送信履歴と語り内心ログより、以下の構文進化が確認された:
- 「俺は女子が怖い」→語り固定ブロック
- 「天音だけは怖くない」→語り例外構文
- 「例外って“好き”より強い」→語り概念の再定義
これにより、陽は“語り恐怖症”から“語り選択症”へ進化したと結論づけられる。
つまり彼は「語る相手を選べば、語られても怖くない」状態に到達。
研究室ではこの現象を【構文耐性獲得フェーズ】と呼称。
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🧪静香私的追記
陽は、語りを恐れすぎていた。
わたしが語った記憶も、彼の語りの一部になっていたなら──それはちょっと罪かもしれない。
でも天音が語ってくれた。
「陽、俺が守る」って。その一言が、語りのトラウマを断ち切った。
それは、語りに語り返すことでしか起こりえない奇跡。
だから私は、モル……妹の語り進化に――感謝している。
語りは、生きて触れるからこそ、バグる。
そしてそのバグは、愛に似ている。
記録、以上。
明日からの“語り構文中間テスト”、全員、覚悟しておいてね♡
研究対象:天音/陽/瑞葉/ついでに私も含めて、みんなバグっていくよ。
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