第44話 休日
「オロルさんはストラジアルと戦争になっても大丈夫なの?」
「その辺は北帝国に来て冒険者になった段階で覚悟決まってる。どちらかというと故郷はストラジアルというよりもストラジアルの属国、だからな」
「……技術支援とかされてたのに?」
「支援されたと言ったもストラジアルで公開されているデータバンクへのアクセス権を与えられただけだ。当然宇宙船とかの技術も公開されている分は1世代前どころか2世代前だし搾取はきちんとされてたぞ」
オロルさんとフラルさんが大量に酒を飲んだ翌日。当然のようにフラルさんがダウンしたので今日は休日にしてオロルさんと2人でショッピング。いやあ、全天候型の簡易シールド生成装置って凄いんだな。極寒の惑星でも全然寒くない。
そして腕に付けるタイプのシールド生成装置は当然ながら乗り物判定じゃなかったが、足というか靴タイプのシールド生成装置は乗り物判定になった。というか乗り物判定を得るために一応飛べるタイプの靴にした。この惑星ぐらい低重力なら、という但し書きが付くけど。
例えこの乗り物に乗っていても、肉体にダメージを受けたら普通に食らうし自分のスキルはあくまでも『乗り物へのダメージ25%』だ。だからこの靴がシールド生成装置も兼ねている場合、シールドへのダメージは25%となりそれなりに強固になる。これでいきなりヒットマンに襲われても大丈夫。
「30万もするだけあってまあ凄いわこれ。ちゃんとシールド生成させるしレーザーガン3発ぐらいなら防ぐから10発は耐えるのか」
「……あまり街中で使うようなものじゃねえけどな。飛ぶときはシールド発生しねえし普通に危ねえぞ」
「産廃だろうが乗り物判定出るシールド生成装置ならヨシ。
腕に付ける簡易シールド生成装置の方は中の温度調整出来るしスゲー」
「それですげえと言うの流れ人ぐらいだよほんと」
ちなみにオロルさんは素のステータスがだいぶおかしいのでたぶんレーザーガンで撃たれても敵が相当レベル高い火力特化じゃ無い限りは耐える。頭おかしい。流石に宇宙空間では生きていけないから宇宙船が爆散すると死ぬらしいけどワンチャン高レベルになったら生き残るんじゃないか。元を辿れば竜だしな。親戚というか叔父に竜がいるってファンタジー感が凄い。
適度に散財したら、買って来た食材で調理。前に動画で見た食材が売っていたからつい買ってしまったけど、このメロンみたいな大きな果物が1個300円は安い。形はまんまメロンというかスイカというか巨大なボールで、外周は赤。生で食べても美味しいそうだけど調理法が基本焼きという信じ難いものなので試してみる。
「何買って来たんですか……」
「トルンヤとかいう関西弁の果物」
「関西弁……?トルンヤは聞いたことありますね」
「無理して起きて来なくて良いよ。
……んー、なんだこれ。冷たくないかき氷だな。シャリシャリしてる」
「焼けよ。焼いたら美味いって言ってるだろ」
ざっくり割ってスイカみたいに切ったのだが中身も赤だなこれ。外を緑色にしたらほぼスイカ。種が結構デカいからその点は食べやすいかも。ちょっと齧ってみると冷たくないかき氷だし甘さは控えめだしで言うほど美味しくもない。
「……種が溶けるのかこれ」
「極寒の惑星で育つ果物だと熱に弱いとかよくあるぞ」
「なるほど。思っていた以上に常識を投げ捨てないといけないのは理解した」
「これぐらいでそのレベルなのか……」
そのカットしたトルンヤを焼くと取り除いてなかった巨大な種が溶けて水分が飛び、かといって果肉部分は崩れないからなんというか食べた感じはアップルパイとかのリンゴっぽい。シャリシャリ感がシャキシャキ感になってるしやけに甘いのは種部分が本来甘いのかな。どういう植生してるんだよ。
しかも焼け焼けと五月蠅かったのにオロルさん1人だけ生で種ごと食ってるし。……バリバリ音が鳴ってるけど顎とか強靭過ぎない?スプーンで叩いても種だけは簡単には割れないんだけどこれ。何なら体重かけても中々砕けない。
「うー、すいません」
「いやまあ泥酔状態で手を出した自分も悪かった。
……これ二日酔いにも効くってほんと?」
「効くぜ。特に温かい状態だと吸収するのもはええし」
「ああ、だから焼いて食べるものなのかこれ」
フラルさんも焼いたトルンヤを食べて美味しいという反応をしているから味覚とかは大して変わらないんだよな。……二日酔いしてる姿見てると酒飲みたくないなあ。いつか飲まないといけない雰囲気とかになるのかなあ。
3人が集まっているのでマズラー星系行きの予定も立て、明日の朝一に出発することにする。……傭兵になっても結局北帝国側で参戦するならたぶん冒険者のままで大して変わらないんだよな。だからまずは、ストラジアルの現状についてよく調べておこうか。オロルさんは戦争よりだいぶ前にストラジアルから北帝国に来てるし、直近のストラジアルの知識という面では怪しいんだよね。
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