SS・『蜂蜜と檸檬』

夢美瑠瑠

第1話

(辻村美月風に~)


  蜂蜜は、8月3日が19歳の誕生日で、SIDの、女の子。

 秀でたオデコが示すように、孤独な世界観と一種の厭人癖?、相反するような聡明さ、深い思索癖、純愛への希求を併せ持っていた。


 社会と個人の相克は…今の世の中ではあいまいにペンディングされていて…誰もが「何か」を待ち望んでいた。 現実は言うまでもなく込み入りすぎていて…成り行きに任すしかないことが多い。 それで「僥倖」のために加持祈祷をするビジネスや風水師だかがもてはやされる風潮だった。


  成人までのカウントダウンが、あと「1」になった今日、anniversary として、「カウントダウン日記」をkeepしはじめることにした。


 二十歳になるまでの一年間に、じぶんはこんなことを考え、こういう風に日々行動していた…そういうことをこと細かに記述しておいて、のちのちに小説仕立てにして、「アドレサンスのリアル」「ラスト・アドレサンス」とか、そんな短編小説にしようと思ったのだ。


 瑞々しい、個性的な美貌の”オトコオンナ”の、リアルな今の青春…きっと面白いはずだった。


 今日は「あと365日」と、銘打ち、「自分は戸籍名が”蜂蜜”。 珍しい名前で、「珍名さん」というテレビにも出れそうだ。 いうまでもなくハチガツミッカ生まれだから。 アメリカンスクールに通っている元不登校生で、想像に難くないが、外国人の友だちからは、「ハニー」と呼ばれている…」


 そう書きだした。


< to be continued >

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