『譲らない弟、赦す姉』──遥かなるマウント、尊大マウンテン譲

"優しさに見せかけた攻撃に、姉は、黙らない"



愚痴っぽくなってごめんなさい。

私は優美ゆみ

弟のゆずるが、今日もゆずらなくて困っているの。


譲はね?

顔がいい、人当たり、喋り方も表面上はいいから、人気者なんだよね。


私は理解に苦しむけど。

あれ、優しいふりしてマウント取りまくり、上から目線の鬼畜攻めってやつじゃないの?

ある業界用語によれば。


あ、あいつにだけは姉さんと呼ばれたくない。

何が、ツンデレ姉さん、素直になりなよ、だ!?


心の底から気持ち悪い、弟じゃなかったら、引っ叩いてるかもしれない。


とんだ解釈違いだ。

同じ景色を見てもまるで違う。


姉さんはね?

温厚だけど、流石にツンドラになりそう。


「へぇ?冷え性かな?一緒にウォーキングする?スッキリするよ?」


じゃねぇよ!

あ、あなたね!

わたしの話、本当に聞かないね?

文脈みれば、わかるでしょ?


一緒に、行くわけ、ない、でしょうが!?


わざと、聞こえないふり、してるわけ??

余計にタチが悪い。


姉さんは、吐きそうだよ。


「僕はね、姉さん。正しいんだよ。

客観的に見ても、ね?」


はいはい、そうですね。

それ、自分で、言っちゃう?

まあ、言えるのがあなたのすごいところ。

危ういなぁ、心配だよ、姉さんは。


ほんまに。

年齢、同じなのに。

私が姉さんって理不尽じゃない??


ねえ、譲。

君の言葉は、どこかいつも、

私の心を踏んでいく。


たぶん君は、悪気なく、

それを“さわやか”って思ってる。

いや、違うかも。


“さわやか”に見えるでしょ?

賢いでしょ?

みんな、そういうの好きでしょ?

バレないように、工夫してるし?

馬鹿には気づかれない、気づかれても捕まえられない。

アハッ、完璧じゃん⭐︎


……とか、考えてるんだろうなぁ、たぶん。


どうして、人を落とすのよ


まあ、私も自信はあるよ?

生きてくなら、誇りは必要。


別に自信満々の譲のこと、かわいいと思うよ?もちろん、姉として。

それ以上でも、それ以下でもない。

それだけだ。


ただね?

人をおとして、自分を高めるのは、違うんじゃない?


自分自身を高めるのが美しい姿だと、私は信じたい。


推し語りにしても、そう。

譲は同担拒否。

私は同担拒否しない派。


譲限定で拒否はしたいかもだけど。


まあ、推しのこと、自分が一番わかってるって意見や愛もわかる。

実際、そうかもしれないね?


ただね?

私はたまたま、一緒に語れたら素敵かなって思う派だったの。


それ、私の考えはそこまで否定されなきゃいけないことかなぁ?

感じ、悪いよ譲。

よそ様に叩かれる前におねぇちゃん、守ってあげたほうがいいかな?


あぁ、また全然人の話聞いてない。

30文字ちょっとでも字滑りするからなぁ、この子。


おしゃべりのくせに、字が苦手なんだなぁ。

それも、フリ?

本当は、姉さんのこと、嫌いでしょ?


はぁ、どうしてこうなったのかなぁ?

お友達も、いっぱいいるみたいだけど、ちゃんとあなたのこと、支えてくれるといいね。

私は無理だわ。

心が折れる。


もう、出ていく。

子どもじゃないんだし。


バイバイ、譲

もう、会いたくないよ。


あ、これを見たあなたは、また、愚痴に付き合ってくれたら……いいえ、今度は素敵な話を聞いてくれたら、嬉しいよ。


できれば、で大丈夫。

私は本当に無理強いが嫌いなの。

鬼畜とか、勘弁してほしい。

物語限定の魅力じゃない?

たぶんね。


終わりにしたいよ、本当に。





《舞台袖》

テンション、狂った声援もいいもんだね?


"イェーーーイ!!

言ってやれ、夢のけすか!!!


新人でも書いていい、叫んでいい、感じていい。

評価だって、意見だって、作品だって──

それぞれの“魂のかたち”があるんだから!!!"


《舞台裏》

新人だからって、

評価もしちゃいけないの?

意見も言っちゃダメなの?

文脈も想いも読まずに、

つまらないって決めつけられるのは──

流石に、傷ついてもいいでしょう?


まあ、あの人はバッドエンド拒否派。

私のこと毛嫌いしてるのかもだけど?


私は、バッドエンドも好き。

でもそれは、「終わりが欲しい」のではなくて、

**“その先を願っている”**って、文脈でわかるようにしてる。つもりだよ。


無理して読む必要はないし、

そんなこと、したくもない。


けれど読まずに、お前も作品も頭おかしい、なんて斬りかかられたら……

流石に辛くなるのでは?

水をぶっかけられた気がした。



……だから、この詩を書いた。

違和感を、怒りを、祈りに変えるために。



もしも、あの人がいつか読んだら──

これは、届くかな?


「黙ってないよ」っていう、ささやかな叫び。



あらすじ


赦すにも、限界があるの。姉さんは、神じゃない。

弟・譲はゆずらない。

姉・優美はゆるしたくない。

マウントと無神経の波状攻撃に、今日も心が凍る──。

これは、とある姉弟の「解釈違い」をめぐる、ひとつの決別詩。


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