でもそれはもっと(八)
部屋に戻ったぼくは、カニの脚を泣きながら切り落とし、甲羅を開けて、ワタを取った。そして、身をぶつ切りにした。
家に合った調味料で適当にスープをつくると、そこにカニの身と野菜を入れて食べた。
おいしくもまずくもなかった。ただただ、ぼくはカニ鍋を食べた。
ぼくが冷静だったら、テレパシーを使うカニなんて口にしなかっただろう。そう、ぼくは冷静ではなかった。だから、ぼくは愛しいカニを食べた。そして、ぼくの身に変化が起きた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます