第3話

「前三ツ」

「りょ」


 ケイの的測にメグが答礼交互躍進3ターンを単騎駆け、頭上天井をかすめ直協制圧射撃が着弾。

 メグは獲物を一刀に切り伏せ妹がこじ開けた床の破孔から追い討ち、ハンドスタンを投擲、そのまま突入した。

 ケイは暗 視 眼 鏡ノクトビジョンをハネ上げ作業開始ライトアップ。エプロングラブにマスクの完全武装で体液流れ出るツタをそのままバッグに放り込み、引き込んだウィンチに装着。ハンターの磨かれた 勘シックスセンス

 過たず、液もボーナス査定だそうで。入口に横付けした代 車レンタルのトレーラーには随行会スタッフ二人が待機中。



 なじみの業者からの激オコクレームをなぜか、上機嫌で引き受ける上席の後ろからおずおずと担当も。


「違約、違約、 そうだね、メグは2の2の4磨ぎで、でどうだい。お前さんももちろん、チャージ2ダースで」


「え、あ、そ、それならもちろんのぜひで」


 報酬倍付け。破格と云っていい。


「それで、本題だが」

 4人でゲストルームのソファに対面し、ジルカは悠然と切り出しゼニスがお茶を配りまわり。

 そう、初回、との依頼。


「あるだけ全部、刈り取って来てくれ、といったら」

「それは、もちろん」


 姉妹で頷く。


「追加の依頼で」

「追加で」

「報酬は」


 主任は一瞬、ちらと目線を上に上げ。


「キャリア、ずいぶん乗り込んでるね」


 姉妹、顔を見合わせ。

 メグが素直に頷いた。


整備メンテしよう。保障・三ツ月オーバーホール


「もう一声!」

 すかさずケイが競り掛け。


「半年、出来高で改良もアプデ込み」

「「乗った!」」


 契約成立。メグとジルカはがっつりスタンドFB。


 びったんびったん。

 ダンジョンピットからつぎつぎ景気よくほうり投げよこされるツタを端から梱包後送作業員していたケイは、戻りウィンチのバッテンに気付き手を止めた。


「ねえちゃんおわったまんたん!」


 少ししてりょ~の答礼。


 とうぜん、というか。全身返り血ならぬ異臭も放つツタ、のダークグレー粘液体液でショートレッド、頭から足もとまでずたぐちゃの姉の惨状にいっしゅんぶ、吹き掛け飲み下しねえちゃんおつかれ~、妹のねぎらいに姉はふんと鼻を鳴らし。


「据えモノ切りだよ。素振りと変わらん」

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