第6話『垢嘗(アカナメ)』
1. 『垢嘗』銭湯の帰り道
週三回の銭湯が習慣だ。今日もさっぱりした。はずなのに、歩いてるうちに体がべたつく。汗?いや、違う。さっき流したはずの垢が、また滲み出てくるような。錯覚だろう。四十過ぎれば代謝も落ちる。でも首筋を撫でると、確かにヌルッとする。銭湯の湯が悪かったのか。いや、あそこは老舗で清潔なはずだ。気のせいだ。そう思い込む。
2. 『垢嘗』洗い残し
朝シャワーを浴びた。念入りに。石鹸も二度使い。それなのに会社に着く頃にはもう垢が。襟元が黒ずんでる。昨日洗濯したシャツなのに。トイレで首筋を拭く。ティッシュが灰色になった。なんだこれ。昨夜も今朝も洗った。確実に洗った。なのに垢が出る。体質が変わったのか。ストレスか。最近仕事もうまくいってない。それが原因か。
3. 『垢嘗』深夜の物音
午前二時。風呂場から音がする。ピチャ、ピチャ。水滴?いや、違う。もっと粘着質な音。舌で舐めるような。ネズミか?この古アパートならありえる。でも違う気がする。もっと大きい何か。起き上がって確認すべきか。でも怖い。なぜか本能的に怖い。布団を頭まで被る。音は続く。ピチャ、ピチャ。朝まで眠れなかった。
4. 『垢嘗』濡れた足跡
朝、風呂場を確認。濡れてる。使ってないのに。足跡がある。人間の?いや、形が変だ。細長い。指が多い気がする。錯覚か。目をこする。やっぱり変な形。大家に連絡すべきか。でも何て説明する。「変な足跡が」なんて。頭おかしいと思われる。タオルで拭き取る。でも不安は消えない。今夜も来るのか。鍵を確認する。
5. 『垢嘗』タイルの変色
風呂場のタイルに染みができた。赤黒い。カビ?にしては変だ。舐めたような跡。は?なぜ舐めたと思った。でもそうとしか見えない。何かが這いずり、舐め回した跡。カビキラー撒いても落ちない。むしろ広がってる気がする。引っ越すべきか。でも金がない。我慢するしかない。でも気持ち悪い。風呂に入るのが苦痛になってきた。
6. 『垢嘗』体臭が変わった
「なんか臭くない?」同僚の田中が顔をしかめた。臭い?自分では分からない。でも周りの反応が変だ。微妙に距離を取られる。電車でも。隣の席が空く。体臭か。でも毎日風呂入ってる。デオドラントも使ってる。なのに。家に帰って服を脱ぐ。確かに変な臭い。垢臭いというか。腐った雑巾のような。これが俺の臭い?
7. 『垢嘗』洗っても洗っても
一日三回風呂に入るようになった。朝、帰宅後、寝る前。それでも足りない気がする。垢が出る。こすってもこすっても。タオルが真っ黒になる。皮膚が赤くなるまでこする。痛い。でも止められない。汚れてる気がして。同僚の視線が気になって。臭いと思われてる。汚いと思われてる。洗わなきゃ。でも洗っても綺麗にならない。
8. 『垢嘗』銭湯で見た影
行きつけの銭湯。深夜割引の時間。人が少ない。湯船に浸かってると、脱衣所に影が動いた。従業員?いや、這ってた。四つん這いで。細長い何かが。舌?いや、まさか。目を凝らす。もういない。気のせいか。でも確かに見た。他の客は気づいてない。俺だけ?頭がおかしくなったのか。でも垢の臭いが急に強くなった。
9. 『垢嘗』垢の量が異常
医者に行った。「垢が異常に出る」と説明。鼻で笑われた。「ストレスですね」で片付けられた。違う。これは病気じゃない。もっと別の何か。家に帰って風呂に入る。垢をこする。ボロボロ出る。洗面器一杯になるくらい。ありえない。人間の体からこんなに。でも確かに俺の体から出てる。この垢は一体何なんだ。
10. 『垢嘗』夢の中の舌
最悪の夢を見た。真っ暗な中、何かに舐められてる。全身を。ざらざらした巨大な舌。首筋から始まって、腕、腹、足。ゆっくりと丁寧に。垢を舐め取られてる。気持ち悪いのに動けない。金縛り。目覚めても感触が残ってる。ベタベタする。汗?違う。唾液のような。まさか。夢じゃなかった?
11. 『垢嘗』部屋が臭う
部屋中が臭い。窓を開けても換気扇回しても。垢の臭い。腐った垢の臭い。消臭剤も効かない。むしろ混ざって余計酷い。掃除する気力もない。疲れた。垢と格闘するのに疲れた。ゴミも溜まってきた。コンビニ弁当の容器。ペットボトル。でも片付ける気になれない。臭いの中で生活してたら、慣れてきた。これでいいのかも。
12. 『垢嘗』ゴミが片付かない
ゴミ袋が5つ。部屋の隅に積まれてる。出さなきゃ。分かってる。でも体が動かない。朝起きて、ゴミ出しの時間。でも布団から出られない。明日でいい。その明日も同じ。ゴミは増える。臭いも増す。でももう気にならない。垢の臭いと混ざって、俺の部屋の臭いになった。これが俺の生活。汚くて臭い生活。
13. 『垢嘗』風呂に入れない
風呂が怖い。あそこには何かいる。絶対いる。夜中の音。濡れた跡。赤黒い染み。全部あいつの仕業だ。だから入れない。もう一週間入ってない。体がベタベタ。垢が層になってる。でも風呂は無理。シャワーも無理。濡れタオルで拭くだけ。それも最近サボってる。どうせ汚れる。洗っても無駄。あいつが舐めに来る。
14. 『垢嘗』服が汚れる
新しいシャツを着ても、すぐ汚れる。襟や袖口が黒ずむ。一日で。洗濯しても落ちない。漂白剤使っても。むしろ生地が傷むだけ。もう諦めた。汚れた服を着続ける。どうせすぐ汚れる。クリーニングに出す金もない。同じ服を何日も。臭い?知らない。もう自分の臭いが分からない。これが普通になった。
15. 『垢嘗』仕事のミス
また叱られた。簡単な書類でミス。集中できない。頭がぼーっとする。垢のことばかり考えてる。体の垢。部屋の汚れ。風呂場の何か。そればかり。「最近どうした?」上司が心配そうに。でも説明できない。垢に悩んでるなんて。「体調が」と誤魔化す。でも誤魔化しきれない。このままじゃクビになる。でもどうでもいい気もする。
16. 『垢嘗』飲む量が増えた
酒が増えた。飲まないと眠れない。あの音が聞こえるから。ピチャピチャ。舐める音。飲んで意識を飛ばす。でも朝起きると、体に濡れた跡。舐められた跡?まさか。でも他に説明がつかない。また飲む。現実逃避。でも逃げられない。あいつは毎晩来る。俺の垢を舐めに。もう慣れた。というか、どうでもよくなった。
17. 『垢嘗』鏡を見たくない
洗面所の鏡に布をかけた。見たくない。自分の顔が。垢まみれで、無精髭で、目が濁って。これが俺?信じたくない。でも現実。醜い。汚い。臭い。全部俺。昔はそれなりに気を使ってた。清潔にしてた。女にもモテた。今は?ゴミみたいな中年男。いや、ゴミ以下。ゴミは捨てられる。俺は捨てられもしない。
18. 『垢嘗』友人が離れる
「最近どうした?大丈夫か?」高校時代の友人・健二からライン。会おうと言われたが断った。この姿を見られたくない。この臭いを嗅がれたくない。「忙しい」と嘘。でも向こうも察したみたい。それきり連絡ない。他の友人も。みんな離れていく。当然だ。俺みたいな汚い奴と付き合いたくない。孤独。でも楽。
19. 『垢嘗』体から剥がれる
風呂に入らないでいたら、垢が固まってきた。層になって。それが剥がれ始めた。ペリペリと。皮膚じゃない。垢の層。でも境界が曖昧。どこまでが垢で、どこからが皮膚か。剥がすと、下から新しい垢。無限ループ。もう俺の体は垢でできてる。本体なんてない。垢の塊。それでいい。どうせ汚い。
20. 『垢嘗』風呂場の主
とうとう見た。風呂場にいるやつ。細長い体。ヌメヌメしてる。顔は...ない?いや、口だけ。大きな口と、長い舌。俺を見て、舌なめずり。怖い?いや、もう怖くない。疲れた。こいつが毎晩俺の垢を舐めてたのか。そうか。なら好きにしろ。俺は風呂場を出た。叫ばなかった。通報もしない。共存だ。
21. 『垢嘗』もう逃げない
あいつと暮らすことにした。選択肢がない。引っ越す金もない。闘う気力もない。夜中に風呂場で音がしても無視。朝、濡れた跡があっても拭かない。あいつの領域。俺は俺の領域。リビングと寝室。風呂は共有。変な同居人ができた。人じゃないけど。でも人間の同居人よりマシかも。文句言わないし。
22. 『垢嘗』垢を残す
あいつのために垢を残すようになった。風呂に入らない別の理由。あいつが舐めるため。共生関係?そうかも。俺は垢を提供。あいつは...何をくれる?分からない。でも追い出されない。それだけで十分。変な関係。でも成立してる。夜中にピチャピチャ音がすると、ああ食事中かと思う。邪魔しないようにする。
23. 『垢嘗』会話らしきもの
「腹減ったか?」風呂場に向かって呟く。返事はない。でも舌なめずりの音。それが返事。「今日は垢が多いぞ」また舌なめずり。会話になってるのか?分からない。でも一人じゃない気がする。孤独が少し和らぐ。狂ってる?そうかも。でも正気でいる意味もない。汚い部屋で、化け物と暮らす。それが俺の人生。
24. 『垢嘗』夜中の入浴
あいつの入浴時間を避けるようになった。大体午前2時から4時。その時間は風呂場に近づかない。たまに覗くと、湯船で寛いでる。人間みたいに。でも人間じゃない。細長い体を湯に沈めて、気持ちよさそう。俺の垢が浮いてる。それを舐め取ってる。グロテスク?もう慣れた。これが日常。
25. 『垢嘗』垢の味
ふと思った。垢ってどんな味?あいつは美味そうに舐めてる。試しに指についた垢を舐めてみた。塩辛い。苦い。でも...悪くない?は?何考えてる。でもまた舐めた。慣れると癖になる味。あいつの気持ちが少し分かった。いや、分かりたくない。でも分かってしまった。境界が曖昧になってきた。
26. 『垢嘗』似てきた
鏡を久しぶりに見た。驚いた。顔が変わってる。細長くなってる?目が小さく、口が大きく。まさか。あいつに似てきてる?錯覚だ。そう思いたい。でも手も細長い。指も増えた?いや、そんなはずない。でも確かに変。垢を舐める舌も長くなった気がする。同化?まさか。でも否定できない。
27. 『垢嘗』部屋はゴミ溜め
部屋がゴミ屋敷になった。でも気にならない。むしろ落ち着く。ゴミの中で生活。垢とゴミ。汚れの中で呼吸する。たまに这いずり回る。ゴミをかき分けて。あいつみたいに。四つ足の方が楽。立って歩くのは疲れる。這う方が自然。おかしい?でも楽。これが俺の生き方。人間らしさ?もう要らない。
28. 『垢嘗』会社クビ
とうとうクビになった。当然だ。遅刻、欠勤、ミスの連続。臭いし汚いし。でも悔しくない。むしろ解放感。もう人間社会に合わせなくていい。朝起きなくていい。スーツ着なくていい。風呂入らなくていい。自由。本当の自由。金?どうにかなる。なんとかなる。最悪、ゴミ箱漁ればいい。それも悪くない。
29. 『垢嘗』一緒に銭湯
あいつと銭湯に行った。深夜。誰もいない時間。あいつは見えないらしい。俺だけに見える。番台のおばちゃんも気づかない。二人で湯に浸かる。あいつは俺の背中を舐める。垢を取ってくれる。サービス?友情?分からない。でも悪くない。背中の手が届かないところ。きれいに舐め取ってくれる。共生。
30. 『垢嘗』垢が主食
最近、普通の食事が喉を通らない。味がしない。でも垢は美味い。自分の垢。剥がして食べる。栄養?あるわけない。でも腹が満たされる。あいつと同じものを食べてる。仲間意識?きっとそう。人間の食事より垢。狂ってる。分かってる。でも止められない。これが俺の食事。垢定食。
31. 『垢嘗』家賃滞納
家賃を三ヶ月滞納。大家が怒鳴り込んできた。でも聞き流す。金?ない。払う気?ない。追い出される?どうぞ。でも大家、部屋を見て逃げた。臭いとゴミと。そして多分、あいつの気配。それきり来ない。しめた。このまま居座ろう。誰も来ない。俺とあいつの城。汚城。
32. 『垢嘗』電気が止まった
電気代も払ってない。当然止まった。でも問題ない。暗闇の方が落ち着く。あいつも喜んでる。暗闇で活発になる。ピチャピチャ音が増えた。俺も目が慣れた。暗闇でも見える。這いずり回れる。電気なんて人間の道具。もう要らない。原始的な生活。でも満足。
33. 『垢嘗』人間の言葉
言葉を話すのが億劫になった。コンビニでも指差すだけ。声を出すのが面倒。あいつとは言葉要らない。舌なめずりと唸り声で通じる。人間の言葉、複雑すぎる。もっとシンプルでいい。「腹減った」「垢」「舐める」それだけあれば生きていける。退化?進化?どっちでもいい。
34. 『垢嘗』這いずり回る
もう立たない。四つん這いが基本姿勢。楽だから。あいつと同じ目線。床の汚れがよく見える。垢も落ちてる。拾って食べる。効率的。立って歩く意味がない。人間は無駄が多い。二足歩行なんて見栄。四つ足で十分。速いし楽。これが正しい姿勢。
35. 『垢嘗』排水溝が好き
排水溝の匂いが好きになった。垢と汚れが溜まる場所。あいつの好物がいっぱい。一緒に顔を突っ込む。臭い?いい匂いだ。腐った垢の匂い。食欲をそそる。舐める。美味い。あいつと取り合い。でも譲り合いも。仲間だから。排水溝グルメ。人間には分からない。
36. 『垢嘗』昼夜逆転
完全に夜型になった。昼は寝る。夜に活動。あいつに合わせて。夜の方が自由。人目を気にしない。ゴミ箱も漁りやすい。公園の水道で垢を洗い流す人もいない。夜は俺たちの時間。昼間の人間は敵。夜の仲間は...いない。でもあいつがいる。それで十分。
37. 『垢嘗』腐った体
体が腐ってきた気がする。でも痛くない。むしろ心地いい。柔らかくなった皮膚。垢が剥がれやすい。あいつも舐めやすそう。winwin。腐敗も悪くない。新しい形態。進化の一種。そう考えれば怖くない。むしろ誇らしい。人間を超えた存在。垢人間。
38. 『垢嘗』下水道探索
マンホールから下水道に入った。あいつの案内で。すごい世界。垢と汚れの楽園。天国だ。ここなら誰にも邪魔されない。臭い?もう鼻が慣れた。むしろいい匂い。住める。ここに住もう。地上に用はない。地下の王国。俺とあいつと、垢の世界。
39. 『垢嘗』仲間
下水道に他にもいた。俺みたいな奴。元人間。今は...何?分からない。でも仲間。垢を分け合う。情報交換。「あの銭湯は垢が多い」「この排水溝は穴場」垢ソムリエ。笑える。でも真剣。生きるための情報。人間社会より優しい。助け合い。
40. 『垢嘗』名前を忘れた
俺の名前、何だっけ。思い出せない。要らないから忘れた。あいつも名前ない。仲間も。名前なんて人間の発明。識別記号。でも俺たちは匂いで分かる。垢の匂いで個体識別。より原始的で正確。名前なんて飾り。本質は垢。
41. 『垢嘗』地下の楽園
下水道は広い。迷路みたい。でも迷わない。垢の匂いを辿ればいい。仲間も増えた。小さな社会。でも人間社会みたいな面倒はない。単純。垢があれば生きられる。縄張り争いもない。垢は無限にある。上の世界が垢を生産し続ける限り。感謝。
42. 『垢嘗』新入り
新しい仲間が来た。元サラリーマン。俺みたいに堕ちてきた。最初は泣いてた。「人間に戻りたい」って。無理だよ。戻れない。でも慣れる。垢の味を覚えれば。一週間で馴染んだ。今では立派な垢嘗。人間は適応力が高い。いや、元人間か。
43. 『垢嘗』垢の収穫
銭湯回りが日課。営業終了後。掃除前。垢の収穫時期。排水溝、洗い場、脱衣所。垢を集める。今日の収穫は上々。質もいい。若い女の垢は柔らかい。年寄りのは固い。好みはそれぞれ。俺は雑食。何でも食う。生きるため。
44. 『垢嘗』人間観察
たまに地上に出る。人間観察。清潔な奴ら。石鹸の匂い。香水の匂い。不自然。垢を隠してる。でも俺には分かる。服の下の垢。洗っても消えない垢。人間は垢を生産する機械。それを否定して生きてる。哀れ。俺たちは垢を受け入れた。より自然な生き方。
45. 『垢嘗』記憶の断片
昔のこと、ほとんど忘れた。会社?何それ。家族?いたっけ。恋人?顔も思い出せない。覚えてるのは垢の味。最初に舐めた時の衝撃。それだけ鮮明。他はぼやけてる。必要ないから。今が全て。過去は垢と一緒に剥がれ落ちた。
46. 『垢嘗』満足
幸せか?と聞かれたら、うんと答える。地上にいた時より満足。ストレスない。競争ない。見栄もない。ただ垢を食べて生きる。シンプル。あいつもいる。仲間もいる。孤独じゃない。これ以上何を望む?人間の幸せ?知らない。俺には垢の幸せがある。
47. 『垢嘗』増殖
仲間が増え続けてる。毎日のように新入り。ストレス社会の落伍者。でも ここでは落伍者じゃない。立派な垢嘗。個性も認められる。「排水溝専門」「女湯専門」「老人ホーム担当」専門化が進む。社会が成熟してきた。垢嘗文明。
48. 『垢嘗』上下水道支配
もはや地下は俺たちの領域。上下水道を知り尽くした。どこにでも行ける。どこでも垢が取れる。人間は気づいてない。足元に別の文明があること。それでいい。共存。上は人間。下は垢嘗。住み分け。理想的な関係。
49. 『垢嘗』それでも舐める
今日も垢を舐める。明日も舐める。それが生きること。人間だった頃も同じ。食べて寝て排泄して。本質は変わらない。ただ食べ物が変わっただけ。垢も立派な食料。栄養...はないか。でも生きてる。それが証拠。舐め続ける限り生きている。
50. 『垢嘗』今夜も銭湯へ
今夜も銭湯に向かう。新しい垢を求めて。あいつと一緒に。これが日常。永遠に続く日常。飽きない。垢は毎日違う。その人の一日が詰まってる。汗、疲れ、ストレス。全部垢に出る。それを味わう。人生を味わってる。歪んでる?そうかも。でも俺たちなりの生き方。垢と共に生きる。それが垢嘗。
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