幸せだった私

@shalabon

第1話 日常

 私は、平凡などこにでもいる平凡な主婦。水野 緑(みどり)夫の雄二、2人の娘と暮らしている。

 雄二は、会社員、大手百貨店の人事部の統括主任をしている。優秀な社員なだけでなく優しくて子煩悩な家庭人でもあり、私は心から尊敬していた。

 娘の美紀と真紀は、中3と中1、仲の良い姉妹で、2人とも吹奏楽部に所属して、美紀は部長を務めて、快活で聡明、真紀は大人しいけれど学力優秀で芯の強い子でした。

 愛する夫、愛おしい2人の娘との生活は、本当に幸せでした。

 夫の勤める北部百貨店の系列スーパーマーケットの1つで私は、週3日パートタイマーとして働いていました。子どもたちも中学生になって、帰宅も遅くなったので、日中の時間を有効に使えるかなと思った。


 PTAなどで、学校行くと、その日は、

「ママ~。友達が、美紀のママすごくきれいだね。うらやましいなんて言われちゃった。ねえ、真紀もそうでしょ。」

「うん。男子が、お前の母さん美人だなあ。なんて言われた。」

「ほら~。」

「やめてよ~。こんな40のおばさんつかまえて。」

「私たちの自慢なのよ。ねえパパ。」

「ママのことかぁ?」

「このまえ、会社の親睦会に緑も参加しただろう。同僚とか部下から、主任の奥さんきれいですね~。うらやましい。なんて言われちゃったよ。」

「パパ嬉しかったでしょ。」

の真紀の声に、

「うん。鼻高々だったよ~。」

「パパまで、からかわないで。」

私は、笑顔でキッチンに逃げ込んだ。 


本当に私は幸せだった。

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