第21話 店員さんは慣れています
カップルで来られたお客様。
彼女さんは、楽し気に選ばれています。
彼氏さんは、不慣れ?
女性用水着売り場に来られてドギマギしてらっしゃる?
そんな初々しさに微笑みつつ、彼氏さんの方へ声をかけてみます。
「もし、お客様」
あ、これは、殿方が此処にいる事を咎められると思われたのでしょうか?
焦り気味の彼氏さんに、安心できる様優しくお声掛けします。
「先程一緒にいた彼女さんのを、お選びですよね。でしたら、向こうの方がよろしいかと。こちらでは、小さいかと、思いますよ」
彼女さんのは、サイズ的にもカップ的にもこの辺りのでは、厳しそうです。
最近多い、カップルでの試着。
なのでプライベート・フッティングルームの事も案内します。
赤くなって。本当に初々しいです。
何せ、酷い方々は何も言わずに入っていったり、中で如何わしい事をされる方もいらっしゃったりしますので。
カップルでのご利用は、一声かけていただく様、入口にもあるのですがね。
そうこうしているウチに、彼女さんが来られましたね。栗色の髪に碧い瞳。外人?いや、ハーフの方なのでしょうか。美人さんで、本当に胸の大きな方です。
プライベート・フッティングルームの事を彼女さんにも案内します。
「どうする?ユキヤ」
「入るわけねぇだろ」
「残念」
仲睦まじく、それでいて高校生でしょうね。年相応の初々しさがあって…。
彼女さんの方が、積極的ですね。
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「まだ、3着選んでないんだ」
「いや、あっち見てたら、サイズ的にもこの辺りって言われてさ。こういうのって、ヒモで調整じゃないの?」
「そのヒモって、ダミーも多いんだよ。それじゃ解けた時大変でしょ。グラビアなんかで着るのとは訳が違うんだから。あれは、ホントにそれ用なんだよ」
「なるほど」
「後、カップもね。それともユキヤはハミ乳が好み?なら、こうご期待!」
「やな予感しかしねぇんだけど」
「何でよー!」
マジで
ふと見ると、ビキニタイプなんだけどフリル付きとかのヤツが目に付いた。
これなら露出は減るか?
でも、やっぱ
そう思って、でもあまり過激でない普通っぽい、黄色系のビキニを手に取る。
後は、スクール水着とか競泳用とは違うにしても、ワンピースタイプのもあるよなぁ。
何となく、白いのを手に取っていた。
「3つ選んだぁー⁉︎」
俺は、選んだ水着を
「ほほう。これがユキヤがアタシに着せたいエッチな水着ね」
「何でだよ」
ケラケラと笑う
勿論、1人用だからね。
カーテンが閉まり、中でゴソゴソやり出す。
外で待ってる野郎って、なんか間抜けっぽい。
やがて、ちょい開き顔だけ出すと。
「いっくよー!ジャーン‼︎」
カーテンが開け放たれる。
「どぉ?」
「わぁ!」
似合ってはいる。いるけど…、胸が!
三角の布が全然足りて無い。
上下処か、周りがはみ出てる!
「ご期待通りの"ハミ乳"だよー!」
さっきのだと、こうなるのか?やべぇよ。
「勿論、室内鑑賞用だよ」
「いや、そう言うの要らないから」
「次も、乞うご期待!」
そう言ってカーテンが閉まり、再び開いた時には、更に過激になってて。
「どぉーだ!」
「それ、トップしか隠れてないんじゃ?」
「嬉しいでしょ。ユキヤ、おっぱい星人だもんねー。勿論、コレも室内鑑賞用ね」
「外で着るのを買おーよ」
「ちなみにコレ、後ろも凄いよ」
くるりと後ろを向く
それ、上が少し出てない? オシリ。
「コレがホントの出ケツ大サービスね!」
「オヤジギャグかよ」
デカくはないにしても、十二分に魅力的な丸いお尻をペシペシと叩くと、振り返りってケラケラ笑う。
「次は、ユキヤが選んでくれたヤツね」
再びカーテンが開いて。
「どぉ?」
白いワンピースタイプの水着。
でも、少し薄い?色のせい?
何か、透けて見える気が…。
「こういうエッチなのが好みか」
「いや、普通にワンピースを見てみたかったんだけど、何か違う」
再びカーテンが閉まり、そして開いて。
「どぉ?」
俺が選んだ黄色系のビキニ。
ハミ乳は無いけど、谷間は丸見え。
「いいよ、うん、か…文香、黄色系似合う」
くるりと回ってポーズ。
「うん、アタシも気に入った。ありがと、ユキヤ」
次は、最初に選んだセパレートタイプ。
「どぉ?」
「いいんじゃない?」
少なくとも俺は似合いと思う。
「うーん、祐美と被りそう」
「別に、一緒に行く訳じゃないだろ?」
「あん、そう言う話もあるの。クラスライン見てない?」
あった。
クラスのみんなで「れじゃすぱ」に行こうって。
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