第14話 そして、テストが終わり…

 今回は、日程的に平日~火曜日にテストが終わった。いつもなら金曜日にテストが終わるから、土日がリフレッシュ的な意味合いを持つんだけど。だからなのか?明日から日常の授業がある。


「テスト休みはぁー⁉︎」


 人のベッドで、ひっくり返って手足バタバタさせてんじゃねぇーよ。

 折って、膝上まで短くなってる制服のチェック柄のスカートが簡単に捲れ上がってしまう。

 今日は、普通に白いパンティなんだなぁ。

 Hに、そして無防備に甘えてくる金井カナブンは、割と白系統の下着が多い。それ以外だとしてもピンクやレモンイエロー等淡い色系を好んで着ていると思う。


「もう、後1週間くらいで夏休みだろ?それとも何か補習ありそうな教科があんのかよ」

「多分、数学」

「あー、なるほどね」

「うわぁー!他人事‼︎」


 再び、ベッドの上で手足バタバタさせる。

 と、動きを止めて、起き上がると。


「ん!」


 コッチに手を差し伸べる形で。


「何?」

「ん!」


 再度、俺を見つめて。


「もう!抱・い・て‼︎」


 仕方なく、ベッドの金井カナブンに寄り添う形で横に座ると、もたれかかる様に肩を抱いてやる。


「この場合、肩じゃなくて、しっかりと抱き締めてよ」

「制服、皺になんない?」

「ふーん、じゃ、制服脱げば問題無し、ね」

「何でだよ⁉︎」


 こないだ渡した男子制服用青ネクタイを緩めると、ブラウスのボタンを外し始める。

 元々、第2ボタンまで留めずに谷間を見せつけてる着こなしな金井カナブンは、あっという間に前を全オープンにしてしまった。


「涼しい…、サイコー!」


 白だが、レースの装飾等ついた、カップ大きめのブラを露出させると、ブラウスをキチンとたたみ始める。

 脱ぎ散らかしは無いんだよな、金井カナブン

 が、ソックスはともかくスカートまで脱ぎ出したのは、流石にヤバい気が…。


「もしもーし?」

「そう言いながら、結局アタシのセミヌード姿ストリップ見てんじゃん。しかも、ズボン破れるんじゃない?」

「いや、そんなワケねぇーだろ」


 目の前で彼女のストリップ、見せられたら爆発寸前にもなるわ。


「まだ、有ったよね」


 人の机(の引出し)からを探す。

「あれ?前のは使い切ったっけ?」

 真新しいを取り出して封を開ける。



 あの土砂降り賢者になったの日、俺自身は持ってなんて無くて、金井カナブンの通学鞄に幾つか有ったのを使った。

 以来、一応コンビニやドラッグストアで買って、部屋に常備する様にはしてる。


 そんな金井カナブンを、俺は優しく、でも強く抱き締めて。


「…ん、幸せ…」


 Hに迫ってくるくせに、軽いスキンシップでも金井カナブンは幸せオーラダダ漏れの蕩けた笑顔を見せるんだ。


「可愛いなぁ、金井カナブンは」

「ねぇ、名前呼んでって言ってるよね」

「いいじゃん」

「ヤダ。お願い…」


 渾名呼びは無いよな。

 此処迄境界ライン越えオーバーランしといて。俺自身、そんな気はしてるけど…。


「…文香」

「うん❤︎」

「このまま、飯食って、その」

「うん、泊まる」


 とは言え。


「明日学校だろ?制服は?」

「そのボックスに1着は入ってるよ」


 いつの間にか、俺のアパートに金井カナブンの私物が増えてる。洗面所には歯ブラシとコップ、ちょっとした化粧品。クローゼット横にはカラーボックスがあって、着替えが色々入ってる。


「洗濯乾燥で明日の朝までには乾くけどねー」


 テスト終わりの開放感。

 途中、料理や風呂もあって…、その、俺達は何ラウンドも…。


 テスト中は、全く出来なかったから。

 その、埋め合わせって事で。



 ちなみに、テストの結果。

 金井カナブンはギリ補習赤点を免れた。


 さぁ、夏休みだ。

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