第47話 四大迷宮、調査完了

出発したが良いが、これからどうするか考えるナギサ達。


(ナギサ)

四大迷宮なぁ……


(早乙女 椿)

やはり調査が必要ですよね?師匠。


(キリア サキュバス)

おい、次の迷宮はどこだ?


(***:女)

まだ私?!(驚)


(キリア)

あゝ?案内兼捨て駒は必要だろ。


(***:女)

捨て駒!(涙目)


(ナギサ)

って言うか、帰らなきゃアカン理由ってある?


(***:女)

ありますよ!


(ナギサ)

えぇぇぇっ!!!(驚)


(***:女)

なんで驚くんですか!(半泣)


(椿)

冒険者なら、これだけ衣食住が保証されたら、喜んでついてくると思うけど?


(***:女)

衣と住がおかしいですよね!!


(キリア)

そりゃぁ〜お前が漏らすからだ。

あんな臭いさせたら外しか無理じゃねぇ〜か(ため息)


(***:女)

誰が漏らさせたんですか!(涙)


(椿)

自分でしょ?


(***:女)

うわああぁぁぁっんん(泣)


(ナギサ)

ここから近い四大迷宮ってどこだ?


(***:女)

話、聞いてくださいよぉ〜(流涙)


(椿)

とりあえず、町に行ってみるとか?


(***:女)

こ、この格好で町!?(涙)


(キリア)

別に良いじゃねぇ〜か。


(***:女)

良くないです!頭おかしいって思われます!(流涙)


(ナギサ)

じゃあ、行こうか。


(***:女)

なんでですかぁ〜!!(滝涙)


(ナギサ)

四大迷宮の2つ目。


(***:女)

分かりました、案内します(涙)


(椿)

分かっちゃうんだ!(驚)


(キリア)

流石、大物だ!(笑)


(***:女)

わああぁぁぁっんん!!(号泣)



現地の女により、2つ目の大迷宮に着いた。


(ナギサ)

ここは?


(***:女)

えーっと……


(椿)

町行こう、聞いた方が早い。


(***:女)

やめてぇ〜!!

すぐ思い出します!!(流涙)


(ナギサ)

間違えられたら困るんだよ。


(***:女)

せ、セレナ、セレナ大迷宮です!


(椿)

自信は?


(***:女)

・・・。


(ナギサ)

町行こう。


(***:女)

嫌ああぁぁぁっ!!

あっ!あった!あの紋章です!

あれはセレナ大迷宮の証です。

ここは昔、セレナ家という貴族が管理していた迷宮です。

でも、スタンピートが起こり、町が崩壊しました。

どうやら"迷宮の成長"という階層が増える現象が原因だと言われています。

ただ、元々は50階層だったのが、何階層増えたかは不明です。

Sランクパーティーが挑んで67階層まで見つかりましたが、命からがら撤退したので、それ以下は分かりません。

どうやらまだ下があると言われています。


(ナギサ)

今もそのセレナ家が?


(***:女)

いえ、そのスタンピートでセレナ家は滅亡しました。

今は冒険者ギルドが管理しています。


(椿)

じゃあ、まず冒険者ギルドかな。


(***:女)

嫌だああぁぁぁっ!!

こんなけ情報あったら、アンタらなら大丈夫でしょ!!(涙)


(ナギサ)

じゃあ、調査してから冒険者ギルドか?


(***:女)

アンタら"異世界から来た"ていうなら、怪しまれるよ!

後の大迷宮の調査に支障が出ても知らんよ!


(キリア)

おっ!なら案内頼むな。


(***:女)

あっ……


(椿)

なんだかんだで乗り気なのね。


(***:女)

いや、あの、ちょっと……


(ナギサ)

なら行こうか。


(***:女)

話、聞いてよ!


(ナギサ)

分かった、全部終わったらな。


(***:女)

分かってなぁ〜い!!(流涙)



早速調査に乗り出すナギサ達。


(キリア)

ここ、結構冒険者居るなぁ。



じろじろ見られるナギサ達?


(***:女)

あのぅ……周りの視線が痛いんですけど……


(ナギサ)

いや、隠蔽魔法で隠してるから大丈夫だ。


(***:女)

私、隠れてないですよね!


(椿)

えっ?現地の人には効かないのかな?(笑)


(***:女)

絶対ウソですよね!(涙目)


(キリア)

細けぇ〜事は気にすんな、俺らじゃねぇ〜(笑)


(***:女)

気にします!!(涙)



しれっと流してダンジョン入り口に向かうナギサ達。


(冒険者:男)

おいおい、あの女、あんな格好でダンジョンアタックか?


(冒険者:女)

死にたいんじゃない?

頭おかしいわ(笑)


(***:女)

ううっ……色々言われてます……


(キリア)

そりゃそうだろ。

周りからしたら、頭おかしいって思うだろうよ(笑)


(***:女)

分かってんなら、やめてください。


(ナギサ)

なら、脱いで良いぞ。


(椿)

裸で良いなら(笑)


(***:女)

一層、その方が良いかも……



羞恥心が限界突破した現地の女はおもむろに脱ぎだした。

服はナギサが回収した。

周りから響めきが起こる。


(冒険者:男)

もはや狂ってる(驚)


(冒険者:女)

自殺志願者か。



そんな周りの声を無視してダンジョンに入った。


(キリア)

漏らしたい放題だぞ、良かったな(笑)


(***:女)

うっさいわよ(流涙)



ダンジョンを進むにつれて、漏らしだす現地の女。

早くも67階層まで到達する。


(ナギサ)

やはり下があるな。


(椿)

行きましょう。


(***:女)

どうせ私が先ですよね!



そう言うと、自ら先頭で降りて行く現地の女。

そして振り返りながら……


(***:女)

はい、着きまし……なんで来てないんですか!(涙)



走って元に戻る現地の女。


(ナギサ)

えっ?まだ調査、終わってないから。


(椿)

でも、その心意気、感心したわ(笑)


(キリア)

やればできるじゃねぇ〜か(笑)


(***:女)

ぬがああぁぁぁっ!!(流涙)



調査を終えたナギサ達。


(ナギサ)

さて、行きますか!

Sランクパーティーも逃げた68階層に。


(椿)

どこまで続くんでしょうね?


(ナギサ)

迷わず行けよ!行けば分かるさ!(笑)


(キリア)

違ぇ〜ね(笑)


(***:女)

アンタら、恐怖って言葉、知らないんですか!


(ナギサ)

まだ余力はある。


(椿)

足元掬われないように気はつけてるけどね。


(***:女)

そうでつか……聞いた私が馬鹿でした……



結局、80階層まである事が分かった。

ダンジョンボスは"ファイアドラゴンエンペラー"だった。


(椿)

ヒュドラより弱かったね。


(キリア)

椿でも一撃だったしな(笑)


(椿)

"でも"は余計よ!



しれっと収納するナギサ。

もはや悟りの境地の現地の女。


(キリア)

今回もよく漏らしたな(笑)


(***:女)

うっさいわ!(涙)



地上に転移したナギサ達。


(冒険者:女)

ウソでしょ!生還した!(驚)


(冒険者:男)

しかし、漏らしまくってないか?臭せぇ〜!



ボソボソと言われながら、好奇な目で見られる現地の女。

森まで歩くという羞恥プレイをさせられた後。


(ナギサ)

 【ウォーターボール】

はいよ、服。



同じシースルーのシスターコスが渡される。


(***:女)

もう良いです、着ませんから。


(椿)

だって。


(キリア)

なら捨てるか。



キリアは火魔法で燃やした。


(ナギサ)

さて、お次は?


(***:女)

クワイア大迷宮です。

ここから20日の距離です。


(椿)

やはりそれぐらい離れないと危ないよねぇ〜。


(***:女)

そうですね。

初心者向けの迷宮や廃神殿はありますし、大迷宮ほどの規模でないならたくさんあります。

おかげで冒険者は食い扶持には困らないですね。

まぁ、上級者は大迷宮に行きますが。


(キリア)

やっぱあれか?


(***:女)

はい、大迷宮の方がお金になりますから。

ただ、間引きの依頼は結構出てますよ。

小規模でもスタンピートを起こすわけにはいかないので。


(椿)

なるほどねぇ……


(ナギサ)

クワイア大迷宮の情報は?


(***:女)

うーん……


(椿)

町ね。


(***:女)

待ってください。

今、思い出してますから。

たしか、100階層。

ここは攻略済みです。

金ランクパーティーなら到達できるので。

特徴は他のダンジョンと同じですが、最下位層に隠し部屋があり、その前にダンジョンボスが居ます。

これを倒すと奥の部屋に行けると聞いています。

ただ、ダンジョンボスが異常に強いので、まだ討伐した者は居ないはずです。

まぁダンジョンだけに、お宝があったとしても、元に戻るだろうと言われています。


(ナギサ)

なら、お宝第一号になるか!


(キリア)

だな。


(椿)

どんなお宝か楽しみですね。


(***:女)

まぁ、アンタらならそうでしょうね……(ため息)



サクサク進んでいくナギサ達。

順調に漏らす現地の女。


(キリア)

そろそろ慣れろよ。


(***:女)

そんな事言っても怖いものは怖いです(涙)


(椿)

まぁ、裸だから水ぶっかけるだけで綺麗になるから良いよね。


(***:女)

あのう、扱い雑過ぎません?(半泣)


(ナギサ)

貴族令嬢だけど、まぁ良いか(笑)


(***:女)

良くないです!(泣)


(キリア)

お前、貴族令嬢なんか?


(***:女)

いっ、いえ、違います!(涙)


(椿)

でも今さっき……


(***:女)

一冒険者です。

気にしないでください!(泣)



もはや貴族令嬢だろうと気がついているナギサ達。

それでも扱いは変わらない。

お前ら知らんぞ。

あっ、どうせ帰るから関係ないか(笑)


(ナギサ)

着いたか、最深部。


(椿)

ですね。


(キリア)

お宝、いただこうぜ。


(***:女)

ライジングドラゴンエンペラーを前に余裕ですね(ため息)


(椿)

キリア行く?


(キリア)

自信ないな。

まぁ、やってみるか。



やっぱり少々手こずった。


(キリア)

やっぱお前らのようにはいかないわ。


(椿)

でも倒せたよね。


(キリア)

俺らの世界じゃ、無理だがな。



なんだかんだで倒したキリア。


(***:女)

ひょっとして……


(キリア)

この中では、ナギサが最強、俺が最弱だ。


(***:女)

ですよねぇ〜……(怖)


(キリア)

さてと、お宝なんだが……



奥の扉を開くと……


(ナギサ)

これは凄いな。


(椿)

金銀財宝の山ですよ、師匠!(輝く目)


(キリア)

いただいて帰るか!



全て"ストレージ"に収納して地上に転移したナギサ達。


(冒険者:男)

あの姉ちゃん、真っ裸だぜ。


(冒険者:女)

あれで潜る気?舐めてんじゃない?



痛い視線を浴びながら、立ち去るナギサ達。

しっかりナギサ達は隠蔽魔法で隠れていた。


(ナギサ)

次で最後か。


(***:女)

そうです、最後の大迷宮、スティング大迷宮です。

ここはスタンピートが起こった時、勇者パーティーが潜りました。

150階層の大迷宮です。

ダンジョンボスはミスリルゴーレムです。

ミスリルだけに魔法は効きません、物理のみです。

勇者パーティーはアザンチウムの剣で倒したと聞いています。

ちなみにアザンチウムの剣は国宝で、王家の許可無しでは持ち出せません。


(ナギサ)

物理なら良いんだよね?


(***:女)

はいそうです。



それだけ情報があれば充分だ。

ナギサ達は調査を始める。


(ナギサ)

魔物の強さは同じだな。


(キリア)

出てくる魔物も大体同じだぜ?


(椿)

特に偏りは無いみたいね。


(***:女)

偏り、ですか?


(ナギサ)

ダンジョン特有の魔物とかだよ。


(***:女)

それは聞いた事はないですね。

ダンジョンボスは迷宮によって違いますが。


(椿)

なら、安定して狩れるって事?


(***:女)

はい、初心者から上級者まで、実力に合った階層で狩りをしてますね。

ギルドの目もありますから、上級者が初心者階層で狩っても報酬無しで、その日のクエストをこなした初心者に分配されます。

その辺はチェックされてますね。

特別品質が要る時は別ですが。

そんな時は上級者でも薬草採取って場合があります。


(ナギサ)

なるほどねぇ〜。


(椿)

なかなかしっかり管理されてるよね。


(***:女)

獲物の横取り対策もされてます。

討伐したパーティーや本人のギルドカードに記録されるので、記録以外の物を持ち込むと横取りと認定されて報酬は払われないです。

それで本人達が戻ってきたら、その人達に払われます。

横取りすると、ギルド停止処分になり、回数によってはギルド追放になります。


(キリア)

って事は、収納魔法が使えないヤツは?


(***:女)

運んでもらうのはお咎めなしなので、お願いする事はできます。

本人達同伴で換金され、獲物に応じて運搬費が運んだ人に支払われます。

ギルドが指定した金額なので、ぼったくりはできないようになっています。

お金の管理は本人達なので注意が必要ですが、ギルドに口座を作れば入金した分はギルドが管理してくれるので安心ですよね。


(ナギサ)

そこまでしっかり管理されたら、安心して冒険者を目指せるな。


(***:女)

以前は色々問題がありましたから。

それが冒険者の質と地位を下げる事になり、ギルドが改革したんです。

それから全然変わりましたね。


(椿)

良い事よね。


(キリア)

これ、投入するのも良いかもな。


(ナギサ)

だな、カインと相談してみよう。

今のギルドの秩序が問題だからな。


(椿)

まぁ、上手くいってるなら、あまり締め付けない方が良いかもだしね。



そんな話をしながら進んでいくナギサ達。

お前ら、ホント余裕だな。


(ナギサ)

あれか。


(椿)

あれですね、ミスリルゴーレム。


(***:女)

まぁ、スタンピートが起こらない限り、討伐しませんからね。

それだけにだいたい一定の期間でスタンピートが起こってます。


(ナギサ)

なら、討伐しないでおこう。


(キリア)

なんでだよ?


(椿)

一定期間をギルドが測ってたら、今討伐しちゃったらズレるでしょ。


(ナギサ)

ダンジョンボスは確認したんだ、それで充分だ。

他の場所もそんな感じやったん?


(***:女)

いえ、そこまで管理しているのはここだけです。

ゴーレムだけに間隔が安定しやすいですから。

他は個体によってバラバラですから、間隔は読めてないですね。

以前の記録から……みたいな。

バラつきはかなりあるので、常に警戒してますね。


(ナギサ)

なるほどね。

なら良かった。


(椿)

思わず狩っちゃったもんね。


(***:女)

ついついやっちゃった感覚で討伐できるのは、貴方達ぐらいですよ(ため息)


(ナギサ)

後は町の調査か。


(椿)

そうねぇ、どんな感じか調べないと。


(キリア)

どこから行くんだ?


(ナギサ)

そりゃ、まずここからだろ。


(***:女)

そうですねぇ…………えっ?


(ナギサ)

行こう。


(椿)

はい、師匠。


(キリア)

ほら、案内しろや。


(***:女)

えぇぇぇっ!!!(涙目)


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