私の作品においてやりたいこと
先ほどまでさせていただいた巨人に関する魅力に加えて、私は作品の中で「社会」を書きたいと考えている。ここにおける社会の定義は国家や自治体などの統治組織による制度、および人間との関わり、とさせてもらう。
いきなり質問させてもらうが、もしも、あなたの身近の人々や制度、組織に巨人がいて、知能も人間並みで問題ないと判断したので、一緒に生活することになりました、となったらどう思うだろうか? わーいわーい、と跳びはねて歓喜する人はそう多くないと思われる。
他にも、人間とは別の知的生命体である種がいたら、我々は彼らとどう関わっていくのか、それに合わせてどのような制度が出来るのか、人間社会で唯一の異種で、その上力は人間を圧倒していたら、周囲の人間は何を思うだろうか? そんな中で生きる人間と巨人の物語を書きたい、と考えている。
先の話に戻ってしまうが、実はサイズフェチ向けに書かれた作品にはこうしたものは少ない。全く見たことないわけではないが、私の記憶では数百ある作品の中で数えるほどしか見たことはない。
これはサイズフェチという性癖に求められるのは巨大な存在による蹂躙という、巨人と人類という関係性のみだからだろう。シチュエーション重視というと分かりやすい。
それもあり、私は自作をサイズフェチ向けに書いているという意図はあまりない。むしろサイズフェチという枠組みの中では出来なさそうなことをしたいと思っている。
こうした作品を書き続けることで、私は「異種」としての巨人を描き、彼らが存在していたら人々はどうなるか、その「答え」に近い何かへたどり着きたいと考えている。
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