第16話 聖光の鍵の謎
秋人たちが影の王国の最深部で「影の王」との壮絶な戦いを終え、封印を果たしたと思ったその時、予想もしない事態が発生する。
突如として、空間が歪み、周囲の空気が震えだす。それと同時に、影の王の声が、まるで異次元から響くような不気味な音となって空間に広がる。
「ふふふ、これで終わりだと思っているのか?」
影の王の姿はもう見えないが、その声が秋人たちの心に直接響いてきた。
「私はシャドヴァス。影の王ではなく、世界の影そのものだ。私の存在は、この世界全てに繋がっている。封印など、たやすいこと。」
「シャドヴァス?」
秋人が眉をひそめる。
「それって、どういう意味だ?」
影の王の声はさらに低く、重くなる。
「私の真の名はシャドヴァス。私は単なる一つの王ではない。この世界の全ての影、闇、そして死そのものを支配する存在だ。私は、いずれこの世界の全ての光を飲み込む。そして私も消えようぞ、永遠に・・・」
秋人たちは一瞬、凍りついたように感じた。どうやら、影の王との戦いは、ただの影の王の封印では終わらない大きな力を秘めていたようだ。
影の王が自らを「シャドヴァス」と名乗ったとき、それはただの名前ではなく、世界の根幹に関わる存在そのものを指していた。シャドヴァスは、無限に広がる影の力を掌握し、「影の
「シャドヴァス…それは、世界の裏側に存在する無数の影の王国。」
ノアが冷静に語る。
「それは影のエネルギーを無限に集め、世界の闇を具現化する力だ。つまり、影の王だけが存在するのではなく、影そのものが命を持ち、世界を覆い尽くす。」
「つまり、影の王はその中心的な存在だったわけか…。」ミカが呟く。
「だが、今のシャドヴァスは完全に目覚めたわけではない。」ノアが続ける。「封印されたその力が、この世界に無限に影響を与え続けているんだ。だからこそ、私たちがその力の源を断ち切らなければならない。」
「でも、シャドヴァスの力って、どうやって倒すんだ?」
秋人が問いかける。
ノアが難しそうに頭を抱えながら答える。
「封印したとしても、シャドヴァスの影の力は消えない。むしろ、その力を強化するために集めるようにさえ思える。でも、唯一それを倒す方法が一つだけある。それは、光の力の源を持っている存在――それこそが、『聖光の鍵』。」
「聖光の鍵?そんなもの、どこにあるの?」
リリスが反応する。それについてもノアは答える。
「それは、伝説にしか書かれていない。『聖光の鍵』は、神の使徒が持っていたと言われる力。あらゆる闇を照らし、消し去る力を持つが、それが今、どこにあるのか、誰が持っているのかは分からない。」
秋人は一歩前に出て、決意を固めた。
「なら、探しに行くしかない!俺たちの手で、影の氾濫を止めるために、聖光の鍵を探しに行こう!」
聖光の鍵を探しに出ることになった秋人たちは、再び新たな冒険を始める。しかし、聖光の鍵が一体どこに隠されているのか、誰がその力を持っているのか、それらの情報は一切不明だった。
最初に立ち寄ったのは、光の神殿が存在すると言われていた古代遺跡。
だが、神殿の中には謎めいた光の守護者が立ちはだかり、試練を課すという。
「この神殿に入るには、光と闇のバランスを理解しなければならない。」
守護者が現れると、力強く言った。
「あなたたちは、影の王を倒し、シャドヴァスの力に挑む覚悟があるのか?」
「もちろんだ!俺たちは、どんな試練にも挑む覚悟がある!」
秋人が声を上げる。そして守護者はゆっくりと微笑む。
「ならば、この試練を乗り越えなさい。光と闇が交錯する時、聖光の鍵は現れる。」
神殿に入り、秋人たちは光と闇の迷宮を進んでいく。その道中、彼らは自分たちの闇と向き合い、最も深い恐怖や葛藤を解き放たなければならなかった。闇に囚われるたびに、光が力強く彼らを導く。
リリスは自分の過去を克服し、ノアは未来の恐れを振り払い、ミカは自分の不安を消し去る。そして秋人は、仲間との絆を再確認しながら、進み続けた。
「俺たちは、光と闇の両方を理解し、受け入れることで前に進んでいくんだ。」
秋人が叫ぶように言った。
「その通りね!」
リリスが頷く。
「光だけでも、闇だけでも、俺たちは何もできない。でも、二つの力を合わせることで、真の力が発揮される!」
やがて、彼らは光と闇のバランスを取ることで、聖光の鍵が現れる。その鍵を手に入れた瞬間、神殿の守護者が言った。
「あなたたちに、真の力を託す。シャドヴァスに立ち向かう準備ができたとき、聖光の鍵は必ずあなたたちを導くであろう。」
聖光の鍵を手に入れた秋人たちは、再び影の王国へと戻り、最終決戦に臨む。シャドヴァスの力が渦巻く中で、聖光の鍵を使う瞬間が訪れる。
秋人が叫ぶ。
「もう何も怖くない!俺たちの力で、この闇を断ち切ってみせる!」
鍵が放つ光の力が、影の王国を照らし出す。シャドヴァスの力は、次第にその強大さを失っていき、最終的に完全に封印される。
影の王、シャドヴァスとの戦いが終わり、秋人たちは再び平和な世界を取り戻した。しかし、これからも続く冒険が待っていることを、彼らは知っていた。
「どんな闇も、光で照らせば消える。今度は、光の力を使って、世界をもっと良くしていこう!」
秋人は高らかに声をあげた。そしてリリスが微笑みながら言った。
「その通り。次は、もっと素晴らしい冒険が待ってるね!」
秋人たちは、新たな希望を胸に、次なる冒険へと旅立っていくのであった。
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