第6話 紅の赤き館と暗黒の地ルルイエ

アマノエルの神々の祝福を受けて力を得た秋人たちが次に向かうのは紅の館とその先に広がる暗黒の地ルルイエ。

これらの地は、長い間誰も踏み入れたことがなく、未だ解明されていない恐怖と謎に包まれた場所だと伝えられている。


深紅の館は、その名の通り、全てが深紅の色に染まった古びた館で、常に薄暗い空気が漂っている。館はまるで生きているかのように、その構造が絶え間なく変化し続けていると言われ、訪れる者を惑わせ、次第にその心を侵すと言われている。


秋人たちが館の前に立った瞬間、空気が重く、微かに震えているのが感じられる。深紅の壁が不気味に輝き、館の扉は自ら開き、彼らを招き入れるかのように動き出す。


「何か不気味だな…この館はただの建物じゃない。」


秋人は眉をひそめながら、館に足を踏み入れる。


「この場所は、強力な魔力を秘めているわ。もし、ここで何かを間違えると、深い闇に引き込まれることになる。」


ノアは冷静に言った。


館内に足を踏み入れると、真っ赤な絨毯が一面に敷き詰められ、天井には古びたシャンデリアが揺れている。音を立てて歩く足音が不気味に響く中、次々と部屋に異変が起き始める。


「気をつけて、ここには…『記憶を消す』魔法がかかっているわ!」


リリスは警戒を強め、みんなに伝えた。


館内を進んでいくうちに、次々と現れるのは、記憶を消し去る能力を持つ魔物たち。「紅の記憶喰い」と呼ばれるこれらの魔物は、ターゲットの心の中に潜り込み、最も大切な記憶を奪っていく。その目は、まるで無機質な人形のように冷たい。


突然、秋人の目の前に現れた魔物が、ゆっくりと近づいてきた。秋人はその魔物を警戒しながら、剣を構え、叫んだ!


「こいつら、ただの魔物じゃない…!これまでの冒険の記憶を消されると、もうここから出られなくなる!」


リリスが手を掲げて魔法を発動し、周囲にある魔力を吸収して魔物を打ち倒す。「急いで、ここを抜ける必要があるわ!」


ミカが前に出て、「私が先導するわ。」と言って、その後を秋人たちが追う。赤く輝く道が二手に分かれており、それぞれに異なる呪いが待っているようだった。


魔物たちは、秋人たちの心の隙間をついて、過去の失敗や恐れを引き出してくる。各人の最も苦しい記憶に向き合わせることで、心を打ち砕こうとする。

魔物は記憶を操作する力を持っている。仲間同士の信頼を揺るがし、互いに疑いの目を向けさせようとする。

心と精神を苦しめる魔物を倒しながら、さらに奥へと進んで行った。


館の最深部に辿り着くと、目の前に現れたのは、暗い影をまとった存在——それは、紅の館の主であり、「黒の契約者」と呼ばれる者だった。


「お前たちか…」


黒の契約者は、深い闇をまとった影のような存在で、姿形はほとんど見えない。彼の声は、囁くように響き渡り、秋人たちの心に直接届くような感覚を覚える。


「君たちは、すべての試練を乗り越えた。しかし、これが最終試練だ。」


黒の契約者はゆっくりと語りかけてきた。


「この館の真の力を手に入れるためには、『契約』を結ばねばならない。」


秋人はその言葉に引っかかる。契約…?


「君たちが『契約』を結ぶことによって、力を得る。しかしその代償は大きい。契約を破った者には、この館の呪いが降りかかる。お前たちは、何を選ぶ?」


リリスが警戒しながら言った。「その『契約』とは?」


黒の契約者が微笑みを浮かべながら答える。


「それは、あなたたちの『過去』と『未来』を繋ぐもの。過去を犠牲にし、未来に力を与える。その選択をお前たちに委ねよう。」


秋人たちは、契約を結ぶことで手に入れる力がどれほど強力なものかを知りつつ、慎重にその選択を迫られる。


深紅の館を乗り越え、秋人たちが次に向かうのは、暗黒の地ルルイエ。ルルイエは、赤き館を出た先に広がる死者の地であり、終わりなき暗闇に包まれている。ここには、亡者の魂や失われた魔物が集まり、昼も夜もない不気味な場所だ。


「これが…ルルイエか。」


秋人が呟く。


「気をつけて。ここでは『光』が全てを滅ぼすから。」


ミカが警告する。


ルルイエは、昼間でもその地は黒く、静寂が支配する世界。歩みを進めるうちに、仲間たちは次第に恐怖を感じ始める。耳を澄ませば、どこからともなく亡者たちの呻き声や、ひたひたと足音が聞こえる。


暗黒の地ルルイエの最深部に辿り着くと、そこには恐ろしい王が待ち受けている——暗黒の王。彼は、この地の支配者であり、世界を滅ぼす力を秘めている存在として恐れられている。


「ようこそ、暗黒の地へ。」


暗黒の王は冷徹な目で秋人たちを見つめながら言う。


「お前たちがここに来たということは、何かしらの『運命』が絡んでいるのだろうな。」


「その運命を覆すためには、私を倒すことだ。しかし、私はただの魔物ではない。」暗黒の王は、手に持った黒い剣を空にかざすと、その刃からは圧倒的な力が放たれる。


秋人たちは、この恐ろしい王と戦わなければならない。ルルイエを脱出するためには、最強の力を持つ王を打倒し、この地の呪いを解かなければならない。

暗黒の王との激闘が繰り広げられる中、秋人たちは次々と技を駆使して戦いを挑む。彼らは、互いの信頼と絆を胸に、この最強の敵を倒し、ルルイエを解放を・・・出来なかった。


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