(魔)女性活躍(異)社会 ① 教導師プラムの場合——魔獣戦線
伽図也
① 野良魔女師匠と貧民娘
「ではチェリー、
「
身も蓋も無い会話が、
会話の主は、年端の行かぬ小娘と、黒い
隣の、矢張り粗末な野良着の男が、小娘を小突く。
「何を言うか失礼だぞ馬鹿者……済みません
「何、事実さ。気にしなさんな。正直な
此の『ばばあ』も結構口が悪い。
「では、
男=チェリーの父、は苦笑し
「では、授業を始めるとしようか」
……
チェリーの師匠となった
或る日突然ふらりと村に現れ、食べ物の余りを
だが、腕は確かだった。
村が大型魔獣の襲撃を受け、防戦一方だった自警団を尻目に、難無く撃退して以降、村人から頼られる存在に
他に農機具の修理や家畜の治療
……
ガリガリと鉛筆の音がする。
チェリーが黒板の魔法陣を帳面に写して
紙は
「……(大した集中力だ。
上でゴソゴソと音がする。
天井板の無い、
「
ズダが手を天に
きゅ、と鳴き声に続き、黒焦げの
「
チェリーの家は貧乏だ。村自体からして貧乏だ。土地が痩せて居て収穫が少ないので、食べるので手一杯だ。
動物蛋白は限られる。家畜は貴重な、荷役や搾乳用で、食べる訳には行かない。川で魚を釣ろうにも、上流の町に水利権と漁業権を押さえられて
森にに行けば茸や木の実が取れ兎等も居るが、魔獣が
「独り占めは駄目ですよ師匠。私の家で取れたものだから山分けです」
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