第5話 記念日デートで愛の結晶をゲット♡

 //SE 布団が擦れる音


「あれ? 私……」


「あなたが介抱してくれたの?」


「ありがとう」


「服、着せてくれたんだ」


「エッチなことは、した?」


「なんでしないの」


「『そもそもエッチなことってなんだ?』」


「……キス、とか?」


「『キスは起きてる時にする?』」


「まぁ確かに」


「なんで顔逸らすの?」


「まぁ、いいか……」


「キスがエッチなことじゃないとすると」


「私達にとってエッチなことはもっとすごいことだね」


「バカなことじゃないよ」


「体調?」


「もう大丈夫だよ」


 //SE 布団から出る音

 //SE 布団の上で女の子座りする音


「ごめんね」


「迷惑かけちゃって」


「『迷惑じゃない?』」


「そう。ありがとう」


「明日がなんの日か憶えてる?」


「そう。記念日」


「なんの記念日?」


「うん、そう」


「私達が交際を始めて一周年の記念日」


(うれしそうにしながら)

「憶えててくれたんだ」


「忘れるはずがない?」


「なら、よかった」


「明日、デートしよう」


「『明日は学校?』」


「知ってるよ。終わってからしようよ」


「別に遠出しなくていいからさ」


「制服デート」


(はにかみながら)

「いいでしょ」


「それじゃ、明日ね」//顔の横で小さく手を振る


 //SE 立ち上がって歩く音

 //SE 自室のドアを開いて閉まる音


 //SE 階段を下りる音

 //SE 荷物をまとめる音

 //SE 靴を履く音


 //SE かばんを取る音

 //SE 玄関のドアを開いて閉まる音


 ♡


 //SE 駅前の喧騒

 //SE 繁華街を歩く音


(彼女が腕に抱き着いている感触)


「わざわざ駅前で待ち合わせしなくてもいいのに」


「『デートだから?』」


「なにそれ」


「本当はみんなに見られるのが恥ずかしいだけじゃないの?」


「『恥ずかしくない?』」


「『付き合う前からいつも一緒だったから?』」


「そうだね。いまさら恥ずかしがるような仲でもないか」


(小悪魔的な笑みを見せながら)

「一緒にお風呂に入るのは恥ずかしがるのにね」


「『私がのぼせるから?』」


「『服を着せるのが恥ずかしい?』」


「そ、そっか……」


「なんかわからないけど、あなたとお風呂に入るといつものぼせるんだよね」


「安心してるからかな? なんて……」


「えぇ~⁉」


「また一緒にお風呂に入ろうよ」


「『私がのぼせるからダメ?』」


「じゃあさ、プールは?」


「プールならのぼせることないよ」


「『私は泳げない?』」


「あなただって泳げないくせに!」


「授業の時、私と同じ泳げない組だったの憶えてるんだからね」


「『なおさら行く意味ない?』」


「確かにそうだけどさ」


「泳ぐ以外にもできることあるでしょ?」


「『たとえば?』そうね……」


「水着を見せ合うとか?」


「『家でもできる?』」


「確かに!」


「じゃなくて!」


「プールでやるから良いんだよ」


「雰囲気、大事だよ?」


「『なら海でもいいな』」


「そうだね」


「じゃあさ、海行く?」


「水着買って海に直行!」


「『今日は制服デートだろ?』」


「そうだった」


「あ、私、UFOキャッチャーやりたい!」


「ゲーセン寄ろう」


(腕を引っ張られる感触)


 //SE ゲーセンの自動ドアが開く音

 //SE ゲーセン内の喧騒

 //SE ゲーセン内を歩く音


 //SE ゲーセンの自動ドアが閉まる音


「あ、私、これがほしい。取って」


「『私がやりたいんじゃないのかって?』」


「取ってもらうのがいいんだよ」


「早く、早く」


「しょうがなくてもいいから取って」


「やった♡」


 //SE 小銭を取り出して入れる音

 //SE UFOキャッチャーの音

 //SE 景品ゲットの音


「おお!」


 //SE ぬいぐるみを取って渡す音

 //SE ぬいぐるみを抱く音


「やった。さすが」


「あなたの方がうまいから安上がりだもんね」


「えぇ~。大事だよ。助け合いってやつ」


「夫婦みたいでいいと思わない?」


「家計を考えて安く済ませる」


「『なら、このぬいぐるみはいらない⁉』」


「必要だよ!」


「ほら、なんて言うか……そう!」


「愛の結晶!」


「『愛の結晶は私達の子供⁉』」


「まだ早いよ!」


「そうだよ。そういうのは計画的にやらないと」


「早ければいいってもんじゃないんだからね」


「『なら、ちゃんと考えないと?』」


「そうだよ。一緒に考えていこう♡」


「それまではこの子が私達の愛の結晶!」


「『使い捨てかよ?』」


「むぅ~。そういう意味で言ったんじゃないよ」


「そうだよ。これから増えていくの」


「『何人子供作るつもりだよって?』」


「それもこれから考えるんだよ」


「『思い通りにいくとは限らない?』」


「確かにそうだね」


「思い通りにならないかもしれない」


「でも、思わないと叶わなくない?」


「お風呂にだって一緒に入れないよ」


「『それは叶わなくていい?』」


「叶えてよ」


「次はどこに行こうか」


「『行きたいとこがある?』」


「たぶんだけど、私が行きたいとこと一緒だと思うな」


「行こう」


(彼女に腕を引っ張られる感触)


 //SE ゲーセン内を歩く音

 //SE ゲーセンの自動ドアが開く音


 //SE 繁華街を歩く音

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