憑かれた者
学者が進言した事だが、隠し場所には所謂呪いが掛けられていた。
幸いに
そう、財宝隠しに従事した全ての人間を人柱としたのだ。
それは財宝を暴いた者、もしくは徳川以外が財宝を所有したら、祟り殺す呪い。
そして最後の人柱を麓に埋められる事で、呪いの影響を外に漏らさぬように施した。
即ち自分が呪いの全てを封じると言うものだった。
しかし、学者は霊力など無いただの人間。
学者が行ったのは、外に漏れ出る負の念を発した者の説得だった。要するにペテンに掛けて宥めていたのだ。
殺された殆どの者が悪霊と化し、怒り狂い、全てに障ろうとする中、一人自我を持って説得をする。
それは苦行と言っても差し支え無い。
悪霊に説得など、高名な霊能者でも骨の折れる作業だと言うのに、何の霊力も無い、ただの
だが、殆どの霊は学者に従った。
学者も霊魂。悪霊化こそしていないが、自分達と同じ、騙されて殺された、可哀想な人間だからだ。
と言う説得を繰り返していたそうだ。
学者が自我を持っていたのには、揺るがない意思があったからだ。
自分は殺された者共とは違う。家康公の為、徳川の為、天下太平の為に自ら死を選び、その名を永遠に歴史に刻むとの絶対的な意思があった。
だが、待てど暮らせど、自分の名は一向に広まらない。
そして家康公が死に、時は二代将軍、徳川秀忠となっても、自分の名は愚か、財宝の隠し場所に来る幕府の人間も居なかった。
ここで漸く疑問を抱く。
もしかすると、自分は騙されたのか?
よく考えろ。隠したくて隠したくて仕方無い、家康公唯一人のみが知る財宝を隠した自分が、何故世に名前が出る?
それは決して世に出る事は無い財。
家康は死して尚、この財宝を手放すつもりは無かったのだ。人柱まで使って、決して人の目に触れさせないようにした財宝を。
発狂するかと思ったが、意外と冷静な自分に寧ろ驚いた。
それはそうだ。ペテンは自分の領域、そのペテンに自分が掛けられたのだ。
恨むどころか、自分か滑稽で悲しくなった。死にたいくらいだった。
いや、既に死んでいたか。
学者は自虐ばかりを繰り返し、騒ぐ悪霊を押さえる事を、この日を境に辞めた。
そして暫く、悪霊共は、その負の念を徐々にではあるが、岩山から発散させた。いや、最早あの程度の封印では、封じ込める事は不可能だった。
加えて宥め役の学者がそれを放棄した為、だだ漏れの状態に陥った。
岩山付近には獣も来ず、鳥も鳴かない、薄気味悪い空間となった。
ある
負の念はいとも簡単に樵に触り、樵はその場に高熱を出して倒れ、数分後には死んでしまった。
ある日農民が山菜を採りに岩山付近に迷い込んだ。
負の念はいとも簡単に農民に触り、農民は激しい頭痛に襲われ、嘔吐を繰り返してその場で死んだ。
ある日旅人が道を間違え岩山付近に辿り着いた。
負の念はいとも簡単に旅人に触り、旅人は発狂し、近くの木に紐で首を括って死んだ。
そのような事が何度も続くと、やがてと言うか当然と言うか、噂が囁かれるようになった。
あの岩山には人の命を奪う魔物が棲んでいる。
そんな噂を聞きつけて来る輩と言えば、修行中の僧である。
僧は自分が魔物を退治する言い、付近住民が止めるのも聞かずに岩山に向かった。
だが、近くまで来ると足が止まる。
最初は武者震いだった震えが、恐怖によって立っていられない程震えた。
夏で暑過ぎるくらいなのに、氷水を浴びたようにガチガチと歯が鳴る。
汗は暑いから出るのでは無く、戦慄で出たのだ。
無理だ!自分では無理だ!!
魔物だって?確かにそう聞いた。
とんだ噂だ。魔物じゃなく、数えるのが不可能な程の幽霊の群れじゃないか!!
その幽霊の群れは岩山から出ては来れないが、黒い靄みたいな物を、辺り一面放射状に広げているようだった。
その靄は腕の形を象って、僧に向かって伸びてくる。尋常じゃない速さで。
腕は逃げる僧の足を取り、転ばせると、後は無数の腕が僧の腹に、腰に、胸に、頭に
絶叫した僧。しかし、転んだ拍子に頭を打ったのか、頭から血を流して静かになった。
骸を埋葬する者など居ない。
僧も、辺りに転がっている沢山の白骨と同じように、放置されるのみだった。
やはり噂を聞きつけて向かったのは山伏だった。
修行僧が帰って来ないとの話が、彼に興味を抱かせた。
その僧は恐らく力が無い癖にでしゃばって魔物に喰われて死んだのだ。
だが自分は違う。俗世間から離れて、絶えず己を極限まで追い込んで修行しているのだ。
事実、それなりの場数も踏んで尚生きている。
魔物など恐れるに足りぬ。
そして意気揚々、岩山に着いた山伏の身体は動かなくなった。
噂には聞いていた。岩山付近には無数の白骨があると。
成程、噂通りだった。数えるのも億劫な程の骨の数。
だが、動かなくなったのは、骨を見たからでは無い。
黒い靄がまるで生き物の如く、岩山を中心に渦を巻き、命ある物、それは虫でも草木でもに触り、その灯火を悉く消していた。
山伏は黒い靄の単純な恐怖に怯え、身体が動かなくなったのだ。
これは……無理だ。誰にも祓えぬ。
それなりに実績を積んだ経験で瞬時に悟った。そして、自分が激しく後悔しているのがよく解った。
山伏は身を守る術を知っていた。即ち退却である。何の躊躇いも無く踵を返し、場から立ち去ろうとした。
その刹那、身体が動かなくなった。
脂汗がだらだらと身体中から流れ出る。
恐る恐る足元に視線を移すと、黒い靄が手を象って、山伏の足を掴んでいたのが見えた。
同時に絶叫した。腰が抜けて倒れた。
黒い靄は無数の手となり、山伏の身体に
目玉が有り得ない程痙攣し。いきなり真っ暗になった。目玉が半回転し、視界が消えたのだ。
激しい嘔吐を繰り返し、関節と言う関節に激痛が走った。そして、四股が有り得ない方向に曲がった。
腹が焼けるように熱くなった。内臓が身体の中でひっくり返ったのだ。見えぬ目に映る沢山の人間が自分に憎悪を向け、自分の身体と言う身体、内臓と言う内臓を握り潰している。
はて、おかしいといきなり冷静になった。
何故自分は、自分がされている事が見えるのだろう。目は全く見えなくなってしまったのに。
自分に群がり。自分に痛みを与える者の他に、自分が今居る空間に、更に沢山の人間が浮かんでその光景を見ていた。
その全ての人達の表情は虚ろで、顔色には全く生気を感じない。近くに居た人間に話し掛けるも、返事は無い。
一体どう言う事か?と首を捻った。
そして自分を散々いたぶった者が、やがて飽きたのか、此方に向かって来た。
不思議だった。先程感じた恐怖が薄れている。
武士らしき人間がとてもいやらしい、見るに耐えない汚らしい笑みを自分に向けてこう言った。
お前も此方側に来たんだよ!!
そこで山伏は悟った。
ああ、そうか……自分は死んだのだ。死んでこやつ等と同じになったのだ。成程、全員生気の無い顔をしている訳だ。
自分も、 こやつ等と同じように、ただ見る側に来たのか。
それとも、生きる物全てに障る、奴等側になるのか……
山伏はそこで考えるのを止めた。考えても死んだ自分には関係の無い事だったからだ。
それから長い年月が経った。
岩山には最早人間は寄り付かなくなった。
無数の白骨も土に埋もれ、枯れた雑草がその姿を隠していた。
獣も鳥も虫すらも寄り付かない岩山は、ただ怨念のみが生息する事となった。
財宝隠しに関係の無い、後に障られ、死んだ者達は、幸いにも悪霊に堕ちなかった。
この岩山にて唯一自我を持っていた学者が、事の有り様を教えて、被害者達を説得し、辛うじてだが悪霊堕ちを免れていた。
それはせめてもの罪滅ぼしのつもりだった。
あんな詰まらん仕事に従事していなければ。くだらぬ名声など欲していなければ。
悔やんでも悔やみきれるものでは無いにしろ、それが学者にできる精一杯だった。
だが、その誠心誠意の説得が、思わぬ方向に転がった。
ある者が言った。
ならば全ての責は将軍にあったのか。と。
別の者が言った。
いや、将軍だけでは無い。将軍に従っている上役にも責任があろう。使わぬ金を隠している事に気付きもしなかったのだから。と。
その言葉に同意した多くの死者の意志が統一された。
全ては幕府が悪いのだ。と。
悪霊堕ちしなかった者は幕府を恨み、呪った。
それでも学者の説得で堕ちこそしなかったが、更に別の波が起こった。
悪霊共が騒いだのだ。
そうだ!幕府が悪い!!全て幕府の責任だ!!と。
復讐だ!幕府に組する者を全て殺せ!!
殺せ!将軍の犬を殺せ!俺が、俺達が殺してやる!!
だから俺達を此処から出せ!!
完全に塞がった洞窟から咆哮が聞こえた。
その恨みに飲み込まれたように、後に殺された者達も叫んだ。
そうだ!幕府を滅ぼせ!
それならは我々も力を貸そう!!
共に幕府を滅ぼそうぞ!我等をこんな目に遭わせた幕府に、同じ目を!!!!
遂には学者は諦めた。
この者達もいずれは悪霊に堕ちるのだ。自分はそれを悪戯に伸ばしただけに過ぎないのか。
他の者達とは違い、学者は恨み辛みを発する事をせず、ただ嘆くのみだった。
それから更に月日が経った。
雨が降った。それも水害を起こす程の大雨が。
それは財宝を隠した空間まで水が染み出し、結果内側から崩落してしまった。
結果、多少の穴が穿たれる事になり、その穴は子供ならば入り込める程度のものだった。
それから更に暫く後。
信じられない事に、この岩山に子供が一人、迷い込んで来た。
ボロボロの着物、垢だらけの顔。
捨てられたのだろうか?元より一人なのだろうか?
そんな疑問を余所に、子供は疲れたのか岩山に背を預けて座った。
当然襲い掛かる悪霊共。腕を掴み、身体に這わせ、命を貪ろうとした。
子供は一つ溜め息を付いて言った。
「別に殺してもいいよ」
弱気な心は悪霊が好む。殺してもいい等は諦めの心。
だが、子供は違った。
「殺せたらそっちに行っていいだろう?」
子供は寧ろ殺される為に来たのだ。噂を聞きつけ、魔物に殺されようと。
だが、自殺も弱い心。悪霊が好む心だが、それでも悪霊共は、これ以上子供に障ろうとはしなかった。
「そっちに行っていいだろう?」
自ら魔物の仲間になろうと言う意志。
孤独からか、それとも別の理由かは知らないが、子供の強き意志が、悪霊共が障るのを辞めたのだ。
そして決定的な理由。
――お前……我等を恐ろしく思わないのか?
ある悪霊が子供に問うた。
「恐ろしいもんか。生きている人間が一番恐ろしい」
多少霊感があるようで、多少の会話も成り立った故の返事がこれだった。
「俺は親の顔を知らない。気付いたら色んな家を
言われて漸く気付いた。
子供、いや、確かに子供だが、それでも見た目以上の年齢を重ねているだろう事に。
齢十程だと思っていたが、実際は十五程だろう。禄に食わせて貰えぬ、働き詰めの生活を長年続けた結果、常人よりも身体が小さいのだ。それを口調が物語っている。
「世話になってる家の人にな、ここに行けと。行ったら楽になるからだと。まぁ仕方無い。雨続きで作物が取れず、食いもんが俺にまで回らないんじゃな」
続けて笑いながらこう言った。
「そっちは楽しそうだ。仲間が沢山いるからな。一人よりは遥かにマシだ」
殺されて堕ちた悪霊が自分よりマシだと。楽しそうだと。
腹をやたらと鳴らしながら、それでも笑いながらそう言った。
――死にたいのか子供……?
「俺はそっちがいいと言っているだけだ」
阿呆か、と。呆れるように。
「それにしても、腹減ったなぁ……放っておけば勝手に餓死するのに、わざわざこんな所に向かわせやがって。俺が生きてりゃ、あいつ等に仕返しする事になるのかなぁ……」
仕返し。 その言葉に、呪う為に堕ちた者達がざわめいた。
――小僧……貴様仕返しを望むのか?
「別に。あんまり興味は無いかな」
ゴロンと横になり、尚腹をさする。
「そっちに連れてかないならほっといてくれ。腹が減って喋るのもしんどい」
仕返しに興味が無い、と言うよりも、全てに興味が無いように思えた。小僧にしてみれば、餓死する事すら興味の対象外のように感じた。
現に食い物を探そうとすらしない。その気になりさえすれば、岩山からある程度離れただけでも、山菜の類は生えているのだから。
――興味が無いのに、俺達の仲間になりたいと……
「そっちの方がマシだと思ったからな。だから喋らせるな」
最早我等にすら
何だろう、絶望感でも無い。諦めに近いが、それでも無い。
成るようにしか成らない。そんな感じだった。
やはり諦め?いや、もしかしたら悟り?それとも経験か?はたまた、それらの全てか?
我々を恐れていた人間や、陥れた将軍よりも、遥かに潔い。
そして『我々』よりも遥かに潔い。
それは堕ちた悪霊にすらも、輝いて見えた。垢だらけの薄汚い子供に。
無気力に、ただ居るだけの農民の霊が、子供を揺り動かした。
「……なんだ…?」
目を閉じた儘だったが、まだ意識はあるようだ。
農民はゆっくりと前方に指を差す。
修行僧が続けた。
――此よりその道に進めば川がある。魚も野草もある……
「……生きろと言うか」
そして役人の悪霊が更に続けた。
――それを食い終わったら再び此処に来い。やる事も無く、興味も無いのなら、我々を手伝う事位なら苦でも無いであろう……
「別に構わんが。要するに、生きながら仲間になれって事だろう?」
どっこいせ、と大仰に掛け声を出して立ち上がり、言われた通りの道、今は草木が多い茂っている、ただの草むらに進んだ子供。
暫くすると、川方向から煙が上がった。魚を捕らえて焼いたのだろう。
しかし、悪霊は子供に何をやらせるつもりだろうか?
生き人の彼をどう扱う?
その答えは、子供が戻って来た時に解った。
子供は今度は岩山を正面にして、どっかと腰を降ろした。
「てっきり其方側に迎えてくれるかと思ったが、生き長らえさせてくれて、一応感謝するよ」
深々と頭を下げ、そしてシャンと背筋を伸ばして前を向き直す。
「生き人に死ねと言われて、死人に生かされるとは滑稽だが、俺に何かさせたいんだろ?何だい?」
役人の悪霊が頷き、言った。
――小僧、貴様には旅をして貰う
「旅?」
――そうだ。我々の悲願達成……様々な藩に赴き、我々をそこに連れて行ってくれるだけでいい……後は勝手に我々がやる……
「よく解らんが、解った。元より一人の身だ。しかも死ねと言われた身、不自由は無いさ。だが、旅をするには路銀がいるだろう?俺は蓄えなんか無いぞ」
――金の心配は要らん。そこの穴に入ってみるといい……
言われて小僧は従い、子供しか入れそうもない穴に身を捩りながら入っていった。
暫くすると「おおおおおお!??」と、洞窟内から叫び声が聞こえた。
「何だこりゃあ!!小判、銀銭、砂金?すんげぇ宝が沢山あるぞ!!」
――死人の我々には必要無いものだが、小僧、貴様には必要だろう。我々を連れて行ってくれる礼に、これらを全てくれてやる……
はぁ~……と、溜め息を付き、場にへたり込んだ。
「しかし……路銀には少しばかり、いや、かなぁり多いな……持ち運びできそうも無い」
言いながら小判を少し懐に入れて立ち上がり、洞窟内から出た。
「よし行こうか」
――それだけでは足りまい?
「無くなったらもう一度取りに来ればいいさ。さて、取り敢えず、ここの領主の所に行けばいいのか?」
――うむ……
そうか、と言いながら徐に歩き出す小僧。その後ろに群がるように付いて、否、憑いて行く悪霊共。
小僧が進む度、空気が濁り、草が枯れ、地が朽ちる。物凄い瘴気だった。あれでは小僧に障る。
――我々も行こう……幕府に恨みがあるのは、奴等だけでは無い……
山伏の霊が言った。
――あの小僧、守らねば、一月と持つまい……奴等の礼が金ならば、我等の礼は護りぬく事……
修業僧の霊が言った。
場に居た全ての霊は、この提案に応じて、全て小僧に付いて行った。
唯一の心残りは、手を付けなかった金銀だが、それも心配する必要は無かった。
我々が最初に滅ぼした村が、この岩山に一番近い村。即ち小僧を追い出した村なのだ。
そこは呪われた土地と忌み嫌われ、村は勿論、岩山にも誰も近寄る事は無かったのだから。
小僧が流れ付いた先では、領主は原因不明の熱病に襲われたり、家族に不幸があったりと、我々の祟りは順調に進んだ。
幕府に無関係な人間は、最初の小僧を追い出した村人を除いて、誰一人殺さなかった。
それには理由がある。
子孫代々に祟る呪いを施行する事で、その地に留まらねばならない。故に数人、大きな領を持つ領主ならば数十人、そこに留まる為に小僧から離れる事になる。
要は貴重な戦力を他に割く事が出来なかった。
まぁ、農民も幕府の被害者に変わりないので、元より祟る事はするつもりも無かったようだが。
そして目的があるとは言え、所詮は悪霊。
悪霊は人に障る事が業。業に負け、小僧を殺そうとした者は後を絶たなかった。
悪霊は障ろうとした悪霊を殺し、これでも数が減る。
最初は何百といた
最早我々に幕府転覆は不可能。それでなくとも、巨大な藩の藩主には、やはり巨大な加護があるのだ。たがが悪霊が、巨大な加護に打ち勝てる訳も無いのだ。
次で終わる、次で終わると、いつしか我々の方が脅える事になる。
それでも小僧に旅を続けさせる。
無念を晴らす為に。
決して晴れない無念だと知りつつも、ただの恨みのみが我々を突き動かし、小僧に歩を進めさせるのだ。
いつしか小僧に霊感は無くなり、姿も見えぬようになるが、まだ小僧に旅を続けさせた。
助言も聞こえぬ。ただそう思う程度にまで低下した霊感。
人間は歳を重ねる度、霊感を失うと言う。つまりは、それ程の年月が経過した証でもある。
もう限界……もう限界……次はそこだ……次で終わる……
誰しもがそう思った。だが歩を進めさせる事は止めさせはしない。
悪霊、善霊関係無く、
その時に我々は貴女様に出会った。
我々の旅が本当に終われる、我々の最後の
もしも望みなら、我々は喜んで滅ぼされよう。
貴女様になら。幕府に属さぬ貴女様になら。
だからどうか、どうか……
我々の最後の
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