第2話 自己紹介。最初の悪戯

 桜庭先生は僕の身体を掴んで歩く。


「あ、あの……僕ってこれからどうなるんですか?」


「あぁ。それはですね……私の勤める女子高で生活することになりますね。安心してくださいあなたの面倒は生徒たちが見てくれます」


「え、えぇ……」


 僕は不安で落ち込む。それを見た桜庭先生は悪戯な笑みを浮かべて僕を掴む力を強くする。


「うっ!キツイ」


「本当に君っていい反応しますね♪私君のこと気に入っちゃいました」


「は、離して……」


「分かりました。高度40mから落としてあげますね」


 先生は僕をパっと離そうとする。


「や、止めてください」


「本当にいい反応しますね」


 そのまま片手で弄ばれながら進んでいったのだった。




 僕は教室の教卓の上で巨人女子高生たちに囲まれていた。後ろには桜庭先生が立っている。


「は、初めまして!僕は小園翔太って言います!」


 女子たちはニヤニヤしている。


「ふ~んめっちゃ小さいね」


「オドオドしてて可愛いかも……」


「うわホントにちっさ。ウケんだけどw」


「フン。アタシにエッチなことしたら潰すわよ!」


「安心してくださいこの子にはそんな勇気はありませんから」


「これで中学生?小学生かと思ったw」


 女子たちは好き好きに感想を述べていく。


「ねぇセンセー。この子触っていい?」


 その質問に後ろから桜庭先生は「いいですよ。でもその前に…翔太くんに質問があります」と答えた。



「な、何ですか」

「赤ちゃんってどうやってできるんでしたっけ?」


 はぁ?この先生は何を聞いているんだ。僕だって中学生だからね!そのくらい知ってるよ。

「キスするとできるんでしょ?キャベツ畑にコウノトリが運んでくるんじゃないことくらい知ってますから!」


 僕はドヤ顔でそう言い放つ。すると女子たちはニヤニヤしている。


「性知識皆無♪これは弄び甲斐がありますな~」


「ウチがドーテー奪っちゃおっかな~w」



 女子たちはワイワイ盛り上がり始める。僕はその雰囲気に圧倒されていた。

 眼鏡をかけた茶髪ボブの女子が僕を見つめていた。


「あの…私クラス委員長の土井椿っていうんです。私と握手しましょうよ!」

「え…」

「翔太くん、先輩の言うことは絶対ですよ♪」


 桜庭先生に背中をツンと突かれる。


「は、はぁ……分かりました」


 僕は女子たちの前に手を差し出す。すると彼女は僕の手を摘まんできた。

「うわっ!」


「うわ~お人形さんみたいな手wすぐ挟み潰せそうですねw」


 そのまま僕の手を軽く上下に動かす。


「そ・れ・か・ら……」


 彼女は爪楊枝を出してきた。


「これで翔太くんをツンツンしちゃいます!」


「や、止めてよ!」


「ダメです♡」


 彼女は僕の手を弄ぶようにツンツンする。凄くくすぐったい。


「こしょこしょ……」


「アハハハハ!」


「気持ちいいですか?もっとくすぐってあげますね」


「や、止め……」


 そのまま5分くらいツンツンされた。


「ハァハァ……」


 僕は疲れ切って倒れてしまった。それを見た彼女は嬉しそうにする。


「今日はこれで勘弁してあげますからね」


 椿さんは僕のほっぺを一回突いた。これからこの生活が続くのか……と思って僕は頭を抱えたのだった。しかもこれはまだ序章に過ぎなかったのだ……

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る