第10話 結局ロクでもない真実


あの日から1週間が経ちました

あの日以降おばあちゃんはお店を閉めて

他もスーパーや食事店コンビニ以外は全てしまっていて私も家ではなく会社から出れていません。

あの後軍警さんとお話をして帰れました。

セインさんはどうなってるか……私は会えていません

話に聞くと1日拘留されたあとそのまま引きこもっているらしいです。

シェーナさんも私も中に入れて貰えずじまいです今日は亡くなった方々のお葬式があるので私は外に出れます

この戦いでコロニー側は死者28人行方不明者11名重症者52名軽傷者は100を超えたらしいです。

その殆どは民間人らしいです。

コロニーは自動修復により簡易的に修復されるのですがそれでもビーム兵器によって空いた穴は塞がりずらいらしいです。

テロリスト側は200を超えた死傷者が居るらしいです。

殆どは何も話してくれないとの事です。

まるで統制されてるように……

11と呼ばれていた人は今もまだ目を覚まさないとのことです。

私は正直怖いです……あのおじいちゃん……とても良い人だったのに

死んだのは今でも実感が湧きません

セインの家に行くと絶対に居るあの人はいつも私に笑顔で声をかけてくれる。

たまにおにぎりやお茶をだしてまるで隠居中のおじいちゃんでした。

葬式場に着くとおばあちゃんもいました……

セインもそれに人質になっていた方々や軍人さんもいっぱいいました

神父さんが聖書の朗読や等が終わると遺族の方々が挨拶を行います。一人一人その言葉を述べると最後におばあちゃんが出てきました

「…セルゲイは……とても勇敢で優しい方でした……」

あのおじいちゃんの……

私はおじいちゃんについて……まだ……ちゃんと……

セインも驚きの表情をしていました。

そして献花の時間です。

私はそのまま祈るように花を置いて行くと後ろから

「ジジイ……死にやがって!ふざけんなよ!てめぇ!まだ俺は……!」

他の軍人に羽交い締めにされているセインがいました

あの人も……あんな事を……

少し経ち落ち着いたのか周りに頭を下げるとそそくさと退散しようとしてました

私はその姿を見届けようと見ていると

おばあちゃんに捕まってました

何か話したあと渋々な顔でおばあちゃんについて行ってましたすると

おばあちゃんがコチラに来ました

「……マヒロちゃん……貴方にも来て欲しいの……貴方にも知っていて欲しいから……」

私はそのまま二つ返事で了承すると裏の方に連れていかれました。


……ジジイ……クソ……

1年……経つか……ジジイと出会い傭兵業を初めて

昔馴染みに仕事を紹介され……クソが……

この場所は遺族の待機所にもなっているスペースだ

今は誰も居ない……

誰かがドアを開ける……戻ってき……

「待っていてくれたようだね……セイン…」

「久しぶり……セイン……」

マヒロも居る

「何故って思ってるかもだけど……ここは話させてもらうね」

ふたりが席を着いた

「人払いは済ませてあるから安心しなさい」

「どこから話そうかね……そうね……」

彼女は何処か遠い目をしながら話し始めた


私は元統合情報局の職員だった……そうね言わばスパイと言うやつねあなた方に分かりやすく説明するとね

色んな情報を手に入れる為この世界の為暗殺、ハニートラップ、詐欺、破壊工作なんでもして来たの

セルゲイもその1人だった……彼は……そうね初めて出来た夫と言うやつね……最初で最後の

当時ロシアは旧ロシア派言わば社会主義と新ロシア派資本主義で分かれていたの

その中でであったAAのパイロットだったの

若くてでも私はスパイ…彼から情報を聞き出し状況を伝えていた

まだ統合政府が立ち入れないそんな時代だったわだからそうなっていたのよ……

そして旧ロシア派は統合の傘下に入ろうとしてたのだけどその交渉のテーブルで統合政府の担当官と旧ロシア派のトップが殺された……

歴史書で習うモスクワ事変ね

それを皮切りに戦争は始まった……

彼も軍人……戦い続けいつの間にか雪上の悪魔とまで呼ばれる程のエースパイロットになった

でもね……戦争が終わった後……旧ロシア派は彼をトップに立たせようとしていた

英雄が必要だったのよ

彼は……そうね疲れていたのよ……だからそのまま逃げた……

それも彼をのいた部隊と共に、私もよ?

何をするか分からない彼を見張ってなきゃ行けなかったの

でもね彼は英雄として責任は取れなかった……

逃げ回って手に入れた宇宙船でみんなと逃げたの……それが……

「……惑星レディアント……」

そうね……正解よ……

私も宙にあがらる前にはもう足を洗い逃げていたのあんな顔されたら私ももう悲しませたくないの

そこで緩く暮らしつつ生きていた私達は……


「ロバート戦役か……」

あの戦の最初で私たちは逃げ遅れた住民を連れていく為に最後まで残っていた

船を持っているのが私達だったから……

惑星内で輸送を行ってた私たちはその船で

人を宙に逃がす為に動いていた。

機体はたしかに残っていたがいれば狙われるから

でもね……そんな中あなたの機体が最後まで残って戦ってくれてたのよ…セイン

貴方に助けられたのよ……あの戦いでレディアントの方々は殆ど死んだ……私達の船に載せた2800名の命は貴方が救ったのよ。

命令違反してまで残って……

それで逃げた私たちは何とか逃げ延びて……このコロニーにたどり着いた……機体を隠すためにも乗客は小型の脱出艇で逃がし私達はコロニーの裏側そうあの倉庫街外区から入った

お尋ね者ですもの一応ね

私はその時に稼いでたお金を元手に本屋さんを開いたの

元々やってみたかったしね

そして戦争が終わり1年経ってアンタが来たわけよ

セルゲイの監視でずっとついて行っていた……

のが気づいたら彼を愛して……それでここまで来たわけなの……これがあのISAと私達の真実


「なるほどな……」

だから……俺を……老いぼれの癖に……

「…だが何故?俺がその……わかったんだ?」

「エンブレムよ、機体のね、セルゲイにも言われたわよまさか本当だとはね……」

なるほどね……大体理解したよ

「……ねぇ……セインはこの一週間何してたの……?」

「……ん……ああ……ジジイの機体の上で呑んだくれてた……あいつの飲みてぇ酒全部明けるまで」

そういや……コイツらに言ってなかったな……

まぁいいか……

「そろそろ…帰るか……生者は死者に囚われすぎると早死するからな」

「えっ…出棺まで……」

そんなものは見る気はない……

今回の事……軍内部に居る敵を探さなければならない。

それと11……あれと接触しねぇとな


「セインさん…行っちゃいましたね……」

「……まぁ若いもんはなのにねぇ……」

おばあちゃんは私の方を見るとそのまま大丈夫かなとだけ呟いたそして

式はとりとめなく行われ私も帰路につこうとした……


帰り道だ……だが……なぜこんな状況になった…

年は……14.5ぐらいだろうか少しやせ細って不健康そうな少女と路地に隠れている

クソが……

こいつが……

「…黙示録……あんた……」

「黙ってろ……奴らが行ったらさっさと逃げるぞ!」

周りにはMP……

少女はからは血が流れている

現状が指す状況はさらにおかしなものになっていく……

「はぁ……結局…ロクでもねぇって事か……」

周りを見渡しながらどうにか逃げる算段を企てるのであった……



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