第5話 バッドエンドじゃ終われない
セインの戦いと話を聞いて1週間……
私はケネディさんに色々話を聞いた
その間セインさんは会社の人たちに色々と教えてた
いつも怒鳴って叩いて厳しく当たっていたけど
その顔を見てるとどこか嬉しそうな顔をしていた
この人はなんだかんだ自分の居場所がある事が嬉しいんだと思った
私といる時は何時も顰め面で言葉も悪い
なんだか悔しいです。
でも執筆活動はよく書けたと思います。
プロットが完成しましたセインに見てもらおうかと思います。今日は確かお休みなので事務所に居ると思いそのまま家を出て事務所に向かいます
ただその前に可愛いワンピースを着てお化粧もしてみます、何故だか分からないけど彼に会う前にしとかないとっておもって
……何か行ってくれると嬉しいです。
「よし!!」
家を出て「Bullet」へ向かう
その足取りはとても軽くスキップをするような感覚だ
セインが周りに睨みを効かせたのだろうあれ以降ここの人達が私を変な目で見る事は無くなった
それ以上に挨拶までしてくれる人もいる
「嬢ちゃん、今日も彼氏さんのとこかい?」
「彼氏じゃ無いですよ!!」
この人はこのスラムのリーダーらしく一番の年配で他の人達曰くこの人の機嫌を損ねればここに居られなくなる所か次の日を迎える事も出来ないとの事
「今日は人が少ないですね?何かあったのでしょうか?」
「ん?あぁみんな出稼よ、廃棄場が近いからの、そこでジャンク品を作ったりして売ってるんじゃ」
なるほどと答えつつも彼等もそのような事が出来る事に驚きを覚え別れを告げながらBulletに向かう
事務所に着く
扉を開けると何故か騒がしい
「おい!セイン!私がここになんの為に来たかわかってるのか?」
「知らねぇよ…勝手に人の酒呑みやがって!!叩くぞ!」
その状況に少しだけ心にトゲが刺さった感覚がした
「おい!馬鹿女!酒代を払え!響148年なんてそうそう手に入らねぇんだぞ?ふざけんなよ!!」
俺は怒声を浴びせながらも冷静に怒りをぶつける
目の前で裸体を晒しながら酒を飲んでる女はシェーナという一応傭兵として契約している企業の担当者であり今では飲み仲間になっている。
初めての時に手を出してしまったがそれ以降は身体の関係はなかったりする
「いいじゃない!身体で払うから!後1杯!!」
グラスについでる酒を飲み放す目の前の女は
とにかく酒乱だ。
クソ…コイツ…自分の立場をわかってるからやってる節があるな…ムカつく
ゆっくり近づきながらそのまま酒のグラスと瓶を奪うそして
「まぁわかった、今日は酔っ払っただろう?な?じゃあもう寝ような?」
外行きの1番いい笑顔を貼り付ける
これで騙されてくれればと思うと彼女は別の方を向いて青ざめている
その目線が気になり先を見るマヒロだ
「あ…マヒロ、どうしたんだ?今日は?」
「……おっ…おやすみ……」
酔いが覚めたのかシェーナはそのまま俺の寝室に消えていく。
また俺ソファかよ……
「えっえぇと……今日はプロットが完成して……セインに見てもらおうかと思って…また来…」
「いや、済まないなこちらも、大丈夫だ、この程度のアルコールならすぐ抜けるしそこまで問題ない。」
マヒロをよく見ると1週間しか関わってないが普段と違い流行りのワンピースにメイクまでしている。
これは突っ込んでいいのだろうか正直可愛い
普段遊ぶ様な女と違い可憐で目はぱっちりとそして艶のある唇は吸い込まれそうになる。
そして白を基調としたワンピースはディテールもあってか何処かの箱入り令嬢のような清楚さを感じさせる。
「……あぁ……そうだ…座ってくれ…」
言いたかったが俺のような奴が言ってもしょうがないだろうと思い言葉を飲み込みソファに座らせる。
ソファに座った私はそのまま彼の事をチラチラと見続ける時折目が合う度に目をそらし続ける
彼も目が合うと何故か逸らしてくる珍いしと感じてしまった。
「そうだ…プロット!これ…」
彼はゆっくり優しく受け取ってくれた
普段は奪い取るような動きをしたりしていたのに何故だろう?
彼はじっくり目を通していた。
時折喉が乾くので冷蔵庫の中にある飲み物が入った瓶を取り出す
ポモ・ド・ノルマンディー?知らない言葉で書いてあるけどりんごの絵が書いてあるのでりんごのジュースでしょうと飲む
美味しい…ぽわぽわするなぁこれ
彼はずっと読んでいるその真剣な顔と眼差しに少しだけうっとりしてしまう。
かっこいい……なんでこんなに…
「なぁ…これ…どうしてこんな話なんだ?」
急な言葉に私は驚いた
「えっ…ただ……書きたかったから?」
どうしたんだろう目つきが急に悪くなった
「…何処かで話を聞いたのか?…それとも…この際どうでもいいか…なぁ…ただ内容はとても面白そうだでもなんで最後はハッピーエンドで終わってるんだ?この流れだと最後…主人公死ぬだろ?」
その言葉に対して私はひとつの考えがあった
「…現実で…何があったのかは知らないです。でもお話の中でぐらい…幸せにしたいじゃないですか、それがフィクションですから」
彼女の言葉に心がドキッとした…
ストーリの最後でこんな事をすれば駄作だ…
俺も本は読むから大抵はわかる途中まではとても面白いと感じる骨組みだけでこれならじゃあ肉が着いたら?名作になると感じる
なのにそれはまるで俺に向けられたものであるように感じた?
「……まぁ何を聞いたかは知らんが……ただこ終わりをこれにしたいんだったらもっと骨組み構成を考えた方がいい……これじゃあまるでメアリースー見たいなもんだ……」
その言葉を返すと彼女は飲んでいたグラスを一気に開けて一言言い放つ
「セインがぁ…だって…悲しそーなんだもん…わたひに向けてわらっへくれないらもん!」
なんだ?机にある瓶に目を向けた。
コイツ呑みやがった…俺の食前酒…
やられたと思いつつもわざとじゃないのはわかっているから怒らない事にする
「しぇいん!だっこ!」
「あぁもう…わかったわかった…寝ような?」
「やらぁ!まだねない!」
うわもうダリィ……と思いつつ彼女をお姫様抱する
セインに抱えられるとすごく嬉しくなった
「ありがとう!しぇいん!」
彼の顔が少し穏やかになっている。
「…あぁまぁその…こっちもありがとうな…」
そのまま部屋に連れてかれるとシェーナが寝ている。
「まぁ女同士ならなんもおきねぇよな?」
私を抱えたまま布団をめくると
「このままゆっくり休むんだ、また明日、な?」
そんな言葉を言われると何故かムッと思った私は
「あしたじゃない!ずっとだよ!セインがバッドエンドのままじゃ一生終われない!」
セインが驚いた顔を一瞬見せるとそのまま
笑顔を見せてくる
「そうだな、ずっとそれじゃあ終われねぇな…」
その顔を見ると眠たさで瞼が落ちる……
意識が消えようとしていく最後におやすみと聞こえた気がした
事務所に戻るとデバイスをつける
そしてOutlookを確認する。
今の時代も変わらずWindowsが派遣を握っている今のOSは777だったかな?
まぁいいと思いつつ最新メールを開いた
送り主: マック・S・ケネディ
件名 :海賊の襲来について
本文 :先日の海賊についてだが1ヶ月ほど前からこの宙域で散見されるようになった
その頃から軍内でも出撃していない所を見るにわざと見逃してる可能性が高い
ココ最近の防衛隊内での契約切りも鑑みると何かある可能性がある。
今切られているのは東雲、IA、EUHIと言った所だ
軍需企業だけでこれだからまだまだ色々あるだろう。軍内には余計な派閥争いが多すぎる
君も気を付けてくれたまえ。
そのメールはまるでこれから起こる事柄にさ示すなにかに感じた
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