車窓を開ける。それだけで語り手の俺と隣に座るイッコを対比し心情を描写していく様子が鮮やかでした。終始続く沈鬱な空気と緊張感がとても好きです。「イッコの顔がスマホの光で削られている。削った分だけスマホを見る顔になっていく。」僕の心に響いた一文です。スマホしか見ない女をこんな端的に表現できるなんて、はええと感動した次第です。
恋が終わる時って、結構あっけないですよね。しかも、その鬱憤は一時的なものでないからこそ、厄介なのだと思います。企画を介して、素晴らしい作品を見させていただきました!ありがとうございます!