第7話

12時間前

「お姉さん…」

初めての友達、俺は友達がいたことがないから距離感がわからない、でも…

「葵結君」

お姉さん!?

「あれ、なんでお姉さんがここに、てかここは…」

「…………」

あれ、お姉さんがどんどん離れていく。

「まって、俺、俺さ…………………………

ピピピピ、ピピ、ピピピピ

うぅ、アラーム…アラーム!?あ、これ夢だ、お姉さんが出できたな…

「え、まじ」

異性の人が夢に出るときはその人のことが好きって聞いたことある…もしかして俺…

バン、びっくりした、俊也か…

「ノックぐらいしろよ…」

ドン!俊也がいきなり抱きついてきて…あ、これ泣いてる…震えてるし

「もしかして、また…」

俊也が黙って頷く、またかよ…下から怒鳴り超えがしてきた。えっとイヤホンはたしかここに…あった。

「これしてここにいろ…」

「行かないで、おにぃ」

俊也、いつも以上にパニックになってる…たまにお父さんとお母さんが喧嘩する、それでおかあさんが怪我をする。俊也は一回その喧嘩に巻き込まれガラスで頬に怪我をしたことがある幸い怪我は浅く1週間もすればもとに戻ったからよかったけど…それからお父さんとお母さんが喧嘩するたびに俊也はパニックになるようになった。

「大丈夫、俺はここにいるからゆっくり呼吸して」

…………俊也、だいぶ落ち着いたな…

「大丈夫?」

「うん…………」

怒鳴り声も聞こえなくなった…さっき勢いよくドアを締める音がしたから、お父さんが出ていったのかも

「俊也、俺は一回下に行くけど俊也はここにいてね」

「わかった……」

多分俊也が見たらパニックになっちゃうから………

「母さん、大丈夫?」

「…が………言うから」

「母さん?」

「あなたが転校したい、引っ越したいって言うから」

やっぱりいつ見ても、何度聞いても辛いな……

「母さん、とりあえず手当を…」

「来ないで!!」

「…………」

プルプルプル、プルルル

こんなときに電話、誰からだろうケータイにはお姉さんの文字が、お姉さんから電話だ

「もしもし」

「あ、ごめんね急に」

「大丈夫ですけど…なんですか」

「あのね、少しお話が、」

「いや、家行ってもいいですか」

「いいけど…そんなに重要話しじゃないし、でんわでも…」

「いや、直接聞きたいです」……………………

押しかけてしまった、嫌だったかな。

「おにぃ」

「なに?」

「帰りたくない…」

「スイカ食べる?」

この前の神社のベンチに座って二人でスイカを食べた…スイカは6当分に切られていた

「…もう帰ろっか、って寝るし…」

(星が綺麗だな)ここに来て初めにそう思った。そして今もきれいだと思う。

きっと空気が透き通っているんだ……それにもう一人じゃないし…………………




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