後悔

@shalabon

第1話 プロローグ

 暴力的、残虐的 悪意に満ちた話です。苦手な方は、ここで退出を。 


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 俺は、山田正雄。平凡なサラリーマンだった。妻と2人の子どもと幸せに暮らしていた、と思っていた。その生活が狂いだす。

「最近、中途で入ってきた若い社員、面白いんだよね~。」

妻、香織が、中途社員、須藤の名前を話で出すことが増えた。

「須藤君がさ~。香織さんきれいだ。人妻に見えない。なんて言うのよ。」

などと笑いながら言っていた。

「そうか。君はきれいだもんな。」

「ありがとう。うれしいわ健太さん」

何気ない夫婦の会話だと思っていた。

「あ~また、惚気てる~。」

中学生の娘の汐里が、ちゃかしてくる。

「もう、マジ止めて。」

笑いながら、小6の息子、誠も笑いながら言う。

どこにでも、ある幸せな家庭だと思っていた。


 ふと思った。けっこう話題に出ていた須藤の名前が出なくなった。まあ、普通の社員の一人になったんだろう、と思っていた。

 その頃から、香織の残業が増えた。

「今日も残業なのゴメンね。子どもたちの夕飯おかず作っといたから。」

「大変だね。ご飯食べさせておく。」

妻をサポートしてあげなくては、と思っていた

 子どもたちも、大きくなって回数は少なったが、仲のいい俺たち夫婦は、夜の生活もあった。それが、断られるようになった。

「ああゴメン。疲れてるの。またね。」

なんとなく、香織の気持ちが離れてる感じがした。


そんな中、妻が珍しく、定時で帰ってきてリビングで食事をしてる時、

ピンポーン。インターホンがなった。

娘の部活のママ友だった。

「は~い。」

慌てて玄関へ急ぐ香織。

最近、香織が常に持ち歩くようになったスマホ。テーブルに置き忘れたていた。


ピコン。

LIMEの通知が画面に現れて、消えた。

「今日は会えなくてさびしい。あなたとずっと一緒にいたい。」

一瞬だが脳裏に焼き付いた。


もどってきた香織が、スマホを手にして

一瞬ほんの少し顔つきを引き締め、俺を見た。

「エミちゃんのママだった~。」


胸騒ぎがした。香織が不倫・・・・・。

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