後悔
@shalabon
第1話 プロローグ
暴力的、残虐的 悪意に満ちた話です。苦手な方は、ここで退出を。
**************************************
俺は、山田正雄。平凡なサラリーマンだった。妻と2人の子どもと幸せに暮らしていた、と思っていた。その生活が狂いだす。
「最近、中途で入ってきた若い社員、面白いんだよね~。」
妻、香織が、中途社員、須藤の名前を話で出すことが増えた。
「須藤君がさ~。香織さんきれいだ。人妻に見えない。なんて言うのよ。」
などと笑いながら言っていた。
「そうか。君はきれいだもんな。」
「ありがとう。うれしいわ健太さん」
何気ない夫婦の会話だと思っていた。
「あ~また、惚気てる~。」
中学生の娘の汐里が、ちゃかしてくる。
「もう、マジ止めて。」
笑いながら、小6の息子、誠も笑いながら言う。
どこにでも、ある幸せな家庭だと思っていた。
ふと思った。けっこう話題に出ていた須藤の名前が出なくなった。まあ、普通の社員の一人になったんだろう、と思っていた。
その頃から、香織の残業が増えた。
「今日も残業なのゴメンね。子どもたちの夕飯おかず作っといたから。」
「大変だね。ご飯食べさせておく。」
妻をサポートしてあげなくては、と思っていた
子どもたちも、大きくなって回数は少なったが、仲のいい俺たち夫婦は、夜の生活もあった。それが、断られるようになった。
「ああゴメン。疲れてるの。またね。」
なんとなく、香織の気持ちが離れてる感じがした。
そんな中、妻が珍しく、定時で帰ってきてリビングで食事をしてる時、
ピンポーン。インターホンがなった。
娘の部活のママ友だった。
「は~い。」
慌てて玄関へ急ぐ香織。
最近、香織が常に持ち歩くようになったスマホ。テーブルに置き忘れたていた。
ピコン。
LIMEの通知が画面に現れて、消えた。
「今日は会えなくてさびしい。あなたとずっと一緒にいたい。」
一瞬だが脳裏に焼き付いた。
もどってきた香織が、スマホを手にして
一瞬ほんの少し顔つきを引き締め、俺を見た。
「エミちゃんのママだった~。」
胸騒ぎがした。香織が不倫・・・・・。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます