第20話空き教室での活動再開

遡る事2時間前、雅子達は空き教室へ向かう途中、志々尾に声をかけられた。

「ジブンら、今日部室とちゃうんか?」

 志々尾に聞かれ、雅子は

「最近部室にいると気が滅入るから空き教室を借りて部活動をしようかと。学外からの依頼再開したいですし!」

 訳を聞いた志々尾は意味がわからなかった。志々尾は、今まで便利部が学外からの依頼を受けており、それがいつの間にかなくなっていたのを知らなかった。

「どう言う事かな?蒲生。わかりやすくて説明して欲しわ」

 志々尾は気になっていた。

「つまり、須藤先生が学外からの依頼を禁止にしたから活動範囲が狭まったんです」

 雅子の代わりに綱が説明した。

「それだけじゃないんです!須藤先生は、俺の今まで依頼のデータを保存してたパソコンとタブレットを没収したんです!部活に関係ないからって」

 悠理は涙目になっていた。

「北風先生が入院しとる間にやばい事になったな。前みたいに自由で伸び伸びした活動ができんくなってしんどいやんな」

 志々尾は雅子達の話に最後まで耳を傾けた。


 雅子達と別れてから志々尾は真相究明をしようとした。教師達の間でも須藤梨香の悪い噂は聞いていたからだ。



 空き教室に到着した雅子達は早速活動を始めた。始めに、雅子は学外の依頼人に宛てた謝罪文をみんなに見せた。それを悠理はパソコンで打った。

 別のパソコンとタブレットを持って悠理を見て

「悠理、パソコンとタブレット没収されたんじゃ」

 玲司が尋ねると

「あぁ、戻ってくるまで父親のパソコンとタブレット借りてるんだー」

 悠理は笑顔で答えた。

 

 一同は、再開の準備に勤しんでいた。だが、それは須藤梨香にバレる事になった。

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