第一章 幸せな日々の始まり
出逢いは突然に、、、
私の名前は、桜木 有栖(サクラギ アリス)中学2年生 13歳。約五年前の結成時からずっと、大人気アイドルグループ Moonlight(ムーンライト)を応援している古参オタクだ。
Moonlightは、水瀬 涼(ミナセ リョウ)、山吹 伊織(ヤマブキ イオリ)、茜 慧斗(アカネ ケイト)、
東雲 真也(シノノメ マヤ)の4人組で、みんな18歳だ。
私、空手と護身術が大の得意!勉強も得意だし大好きだけど、それよりも歌とダンスが大っ好き。私はいつもMoonlightの曲で、歌ったり踊ったりする動画をSNSに投稿している。
そんなある日、私はいつも通り学校から帰っていた。すると目の前で突然1台の黒いセダンが止まった。中からは、サングラスをかけた黒ずくめの4人の男の人が出てきた。私は驚いたものの、すぐに身構える。すると、そのうちの一人がこう言った。「桜木 有栖さんですか。少しご同行願います。」と。私はその人達の圧に負け、仕方なく車に乗り込んだ。
内心、この不審者について行って大丈夫だろうか、、、と思っていた。
私はそもそも、極力人と戦いたくない。人を傷つける感覚は、何とも気色悪いからだ。でも、自分や大切な人の危機的状況ではそんな事は関係なく戦うのだ。そのため人には、私がケンカをすることも戦うこともなるべく教えないようにしている。
車に乗るなり、1人が口を開く。「私達は、月光会の者です。」
月光会ってあの有名なヤクザのグループだよね、、、大丈夫かな?
「我々はとあるペンダントを探していて、それを貴方が持っているという情報を入手したのでお話を聞こうと思っているのです。」そう言って隣に座っていた人が懐から写真を取り出す。
その写真に写っていたのは、七年前に亡くなった母が私に託したペンダントだった。
「確かにこのペンダントは私が持っています。私は母に女手一つで育てられました。でも母は、七年前に持病の悪化で亡くなってしまいました。このペンダントは、母が息を引き取る30分ほど前に私に託した形見なんです。だから、どなたであってもこれを渡すことは出来ません。」月光会の人に私はそう伝えた。
それからしばらく沈黙が続いた。
移動し始めて15分ほど経った頃だろうか。私は怖くて、ずっとMoonlightの4人のぬいぐるみを握っていた。するとそれに気づいた4人が突然サングラスを取った。
その瞬間私の目に映ったのは、紛れもないMoonlightの4人だった。
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