第33話:王都発表会、そして新たな伝説へ
王都中央広場に面した大講堂。
発表会の会場は、すでに多くの人々で埋め尽くされていた。
「……あれが真名研究のチームだって?」
「ほら見て!モンスターがあんなに人懐っこいなんて!」
ざわめきの中、サリウスが前に立つ。
「皆様、お待たせしました。では――研究成果を、実際にご覧いただきます。」
スポットライトが当たる。
俺たち四人と、それぞれの相棒がレッドカーペットの端に立った。
「カノン、いくよ!」
「もちろん!」
音楽が鳴り響き、俺たちは胸を張って歩き出した。
アルネアはリボンを揺らしながらぴょんと跳ねる。
ヴァルは艶やかな飾りを背に堂々と歩く。
フェリアは花冠をさらに輝かせ、リューネリアは美しい毛並みを風に靡かせる。
「キュー♪」
「ヴォォ!」
「ピィィ!」
「グゥゥ!」
会場からは歓声があがった。
「なんて可愛いの!」
「ほら、あの竜、すごいわ!」
「私の子にもできるのかしら……?」
「……え、ええ!? 自分の子にも!?」
人々の期待の声が飛び交い、俺は思わず苦笑した。
ディルが得意げに胸を張る。
「大丈夫さ、絆を深めればきっと!」
ニールが笑う。
「なぁ、俺たちってすごいことしてるよな!」
俺はアルネアと目を合わせる。
「キュー♪(カノン、誇らしいね!)」
「……ああ、誇らしいよ。」
---
壇上でサリウスが締めの報告を行う。
「……これらは、すべて真名解放と番の力によるものです。
さらに現在――『星晶』の研究も進めております。」
「星晶……?」
会場がどよめく。
「初代国王の時代――彼の相棒は、最終的に人の姿を取ったと言われています。」
「え……!」
俺たちは思わず顔を見合わせた。
「初代国王の相棒が……人に……?」
「なら、その秘密が分かれば……!」
アルネアの瞳がきらりと輝く。
「……再び、王家の墓へ行くしかないな。」
サリウスが低く呟いた。
「カノン、ディル、ニール……準備を。」
「もちろんだ!」
「了解!」
「俺たちも行くよ!」
---
王都を出る朝。
再び旅装に身を包んだ俺たちは、門の前に立っていた。
アルネアが俺の肩にちょこんと座り、耳を揺らす。
「キュー……(人型……もっと近づけるかも……)」
「……一緒に確かめに行こうな。」
「キューッ!(うん!)」
ヴァルが翼を広げ、フェリアとリューネリアが並んで立つ。
「よし……行くぞ、相棒たち!」
「ヴォォォォ!」
「ピィィ!」
「グゥゥ!」
王都の人々が手を振る中、一行は再び出発した。
目指すは――
初代国王とその相棒が眠る王家の墓。
そこに、人とモンスターを結ぶもうひとつの秘密が待っている。
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