魔王を倒すたびに別の異世界に召喚され続けた俺
時計扉
プロローグ(前編)
気づいたら見知らぬ場所にいた
俺は
いつも学校で窓際の席で親友と話しながら小説を読んでいる
今日もついさっきまで教室で本を読んでいたら急に景色が変わりここにいる
近くに家はなく、草原とおくに森がある
風を感じ、屋外で暑い
夢では無さそうだ
夢じゃなければ超常現象だ
こんな超常現象といえばあれしかない
「ステータスオープン!」
ある可能性を信じ、興奮気味でそう叫んだ
そしたら案の定でてきた。
そしてステータスと一緒にでてきたウィンドウ
《魔王を倒してください》
まあ王道の展開だな
そしてそのウィンドウにはどこかを指すコンパス(のようなもの)が映っている
俺の向きに合わせて針が回っている
これが差す方向に行けということだろうか
試しにコンパスの指す方へ行くと大きい都市、王都があった
さらに王都へ入ると王城を指していた
「これが進むべき道を指してくれるのか」
意外と早く元の世界に戻れるかもしれないと俺のやる気はうなぎ登りだった
《2年半後》
俺は無事魔王の元へたどり着いた
あれから女王様から連絡用アイテムをもらい、
レベルを上げ、聖剣を手に入れ、王に用意された仲間を率いてここまで戦ってきた
ここで負ける訳にはいかない
「ミーナは全員にバフを!レナとジャックは時間を稼いで!」
絶対に気を抜かない
正直迷いはある
このまま魔王を倒すと、魔王が死んだ瞬間、俺は元の世界に戻される
こっちの生活に馴染んできて、仲間がいて、でももう会えなくなる。女王様の連絡用アイテムを使えば連絡はできるが、会うことはできない
それでも俺は魔王を倒さないといけない
そして俺は魔王の息を完全に止めた
それと同時に現れる魔法陣
何も知らない仲間達は戸惑っている
「じゃあ俺行かなきゃ行けないところあるから。後で詳しく説明するよ。じゃあな!」
そう言い残し俺は元の世界に戻った
否、戻るはずだった
景色が変わり現れたのは、俺の知らない王城の中
そして周りには俺のクラスメイト達
みんな何が起きたか理解できずに戸惑っているが声を出すことはできない
どういうことだと思うよりも先に俺は状況を理解する
「聞け!異界より呼び出されし勇者達よ!これからソナタたちには魔王を倒してもらいたい!呼び出しておいてすまないが、我々はソナタ達を送り返す手段を持っていない、だが、魔王を倒すし、魔王の魔石を使えば可能だ!今から話せるようにする。そしたら各自、《ステータス》と唱えてくれ!」
あぁクソ!やっぱりか
考えてみれば何もおかしい話じゃない
世界が2つあるんだったら3つ目4つ目があってもなにも不思議じゃないよな!
まあいいとりあえずやることは前回と同じ、強いて言うならレベル上げが必要ないくらいか?
とりあえず魔王を倒したことによりステータスも変化してるかもしれないし、ステータスを確認することにしよう
「ステータス」
そして目の前に現れたのは2つのステータスウィンドウ
片方はよく見慣れたステータスウィンドウ、レベルは452、魔王を倒したことにより上がっていた
そしてもうひとつのステータスウィンドウ、レベルは1だがステータスは同じ、
「これは...!」
最高にチートの予感、と言いそうになり口を止める。そんなこと言っても周りから不審がられるだけ、それだけは避けたい
「各自ステータスを開くことはできたようだな。これから一人一人ジョブを確認していく。確認と同時にジョブの付与でもあるから全員必ず受けろ」
そして一人一人ジョブが与えられていった
すると途中で
「清水優也......ジョブは勇者です!」
あぁ勇者ってジョブなんだというのは置いておき
納得っちゃ納得だ
イケメンで人柄も良くて文武両道、あとモテる
適任だな
クラスは一段と盛り上がっている
そして優也の次は俺だった
勇者はもうないとしてなんだろうな〜と思っていると
「す、杉並直樹......ジョブはま、またもや勇者です!」
え?勇者って2人いることあるんだ
しかしこれはラッキーだ。やたら強いよは勇者だからっていうことにできる
これは前回よりも簡単に元の世界に戻れそうだ
前回戻れたかは微妙だけど
《半年後》
嫌な予感はしていた
魔王をみんなの力で倒し、王城で元の世界に戻る準備をしだした時ら辺から嫌な予感はしていた
だけどさ
「また別の世界に召喚されるなんて予想できるかぁぁぁ!」
またステータス獲得したしよ...
こうなったら意地だ
何度だって何個だって世界救ってやるよ!
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