昨日も今日も明日も 変わらないようで何かが狂ってる
- ★★★ Excellent!!!
優秀賞おめでとうございます。
モキュメンタリー形式が秀逸な怪談。
ボイスレコーダーの「間」や語りの不安定さが、現実と虚構の境界を曖昧にする。
孤独な少年の無邪気な日常に忍び寄る「予言」の恐怖。特に自分の名が呼ばれる次回予告の絶望感は、読者の記憶まで侵食する破壊力がある。終盤の冷徹な文字起こしの体裁が、消息を絶った語り手の不在を際立たせ、解けない謎が「次は自分かも」という拭えない不安と深い余韻を残す傑作。