第21話「最強の狐巫女さん」
ーーステラの内側。
「ねぇレイサちゃん。ランザクの言う通りに変身を解くのは危険かな?」
「危険だな。まずランザクを信用できる相手だと言える相手じゃない。それに、どうやってステラが二人で一人の魔法少女だとランザクが知ったのか謎だし、知ってる時点で怪しすぎる」
「やっぱりガイアちゃん、キリちゃん、イナリちゃんが来るのを待った方が良い?」
「だろうな。他の三人も配信用ドローンを通じて異常事態に気付いてるはずだ。それまでは時間稼ぎをするぞ」
❤︎
「ステラブレード!!」
私達の光の刃とランザクの刀が激突したのだが、私達の光の刃が真っ二つになった。
「えぇ!?」
ランザクからの攻撃を回避する為に魔力を使ったジェット噴射で回避した。
かなり切れ味の良い刀のようだ。また接近戦が厄介な相手に遭遇してしまった。
「ステラレーザー!!」
白と黒の光を織り交ぜたレーザーをランザクに放ったが、なんとランザクは刀ではなくツノが生えた頭で頭突きをして私達のレーザーを耐えた。
「嘘ぉ!?」
「なんだ、大した事ないな」
あれ? これってヤバい状況?
ランザクは攻撃も防御も完璧なモンスター。
カギリやニリスとは違って純粋に強すぎる相手だ。
「手加減はするが、我からの警告だ、さっさと変身を解く事だな」
ランザクが襲い掛かる直前に、私達の目の前に青い蝶の群れが出現した。
「コンコン、話し合いは上手くいかなかったようやねぇ。ランザクの相手はワイに任せてやぁ」
気が付いたら目の前にイナリちゃんが立っていた。
「ガイアちゃんは今こっちに来てる最中で、キリちゃんは狙撃銃で遠距離から援護してくれてる。ワイとステラちゃんだけだと厳しいし、ステラちゃんには奥の手があるんよね? その準備が済むまでの間はワイが相手になる」
「ほう、新たな魔法少女か……魔法少女だよな? 獣人じゃないよな?」
「失礼な人やなぁ、どっからどう見ても可愛い狐巫女系魔法少女やないか」
「ぬ、それはすまない事をした。しかし、狐巫女? 巫女が剣士である我に勝てると?」
「勝てるなんて大事は言わないけど、もう主砲は完成したでぇ」
「主砲?」
イナリちゃんがお札を空中にばら撒くと、空に浮かぶ月が輝いたかと思ったら月から巨大な破壊光線が射出された。
「おわぁ!?」
真上からの攻撃に反応できずランザクはモロに攻撃を受けてしまったが、クレーターができるほどの攻撃だったのにランザクは無傷だった。
「あらまぁ、これもダメ? 本当に時間稼ぎしかできなから、ステラちゃんの奥の手に賭けるねぇ」
可愛い見た目に反してエグい攻撃手段を持つ魔法少女、それがイナリちゃんだなと思った。
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