第15話「新たな仲間」

 ま、負けた? このワタシが?


 邪竜まで呼んだのに、3人の魔法少女に負けた?


 しかも、よく分からない花火で負けるとか……普通に悔しい!


 くぅ、ワタシは四天王のニリス、こんなところで負けてなるものか!


 ……あぁでも、キリちゃんの花火綺麗だったな。


 ステラちゃん、ガイアちゃんも、キラキラしてて綺麗だったな。


 魔法少女って、こんなにも輝いていて、綺麗だったんだ。


 ……これが、恋?


「さて、ニリスをカプセルに入れるか」


「ま、まってキリちゃん」


「あぁ? なんだよニリス、負けたんだから大人しくしろよ」


「そ、その……好き」


「ん?」


「キリちゃんの事が好き! あのバチバチしてる姿とか健気で素敵だったし、ガイアちゃんは体が小さいのに力持ちで可愛い! ステラちゃんなんてキラキラしてて綺麗だった! ワタシ、3人同時に好きな人ができちゃったよ〜」


「……?」


❤︎


 ニリスをカプセルに入れてから数日後、ニリスを倒した後に社長の提案で握手会を開いた。


 そして、まず驚いたのがキリちゃんの正体がエリマちゃんだったのと、向こうもステラの正体が私だと知って驚いてたな。


 狙撃系魔法少女からバチバチ系魔法少女に変わったキリちゃんはネットでも話題を生み、ニリスとの戦闘シーンもアーカイブとして残って話題を膨らませた。


「と、言うわけで、バチバチ系魔法少女キリちゃんこと、江ノ島 エリマちゃんが我が社に入社しました」


「これからよろしくなミチカ!」


 なんで!?


 話を聞くと、何でもエリマちゃんを雇ってた企業に対してエリマちゃんが「これからは狙撃系魔法少女じゃなくてバチバチ系魔法少女になるぜ!」と言ったら「クビ」と宣言されたらしい。


 今まで狙撃系魔法少女として宣伝してたのに勝手にブランドイメージ変えるなと言われたそうだ。


「しかし、ミチカがステラだったのは驚きだったな」


「うん、私もエリマちゃんが魔法少女キリちゃんだったのは驚きかな」


 お互いの秘密を知る事ができてほっこりしていると、レイサちゃんが冷たい目線を私達に送っていると、ナナさんがレイサちゃんにちょっかいをかけた。


「ははーん、レイサちゃん、ヤキモチやな?」


「違うわ」


❤︎


 カプセルの中、魔法少女達が倒したモンスター達が保管されてる倉庫でニリスは孤独に恋の炎を燃やしていた。


「あ〜ステラちゃん、ガイアちゃん、キリちゃん好き〜、早くここから出て会いたいよ〜」


 3人はニリスに目を付けられたが、果たしてどうなる事やら。

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