この暑さの中、涼を求めて日常的にこっそりと駆け込んでいるビルのエレベーターホール。
そこで交わされた夫人との何気ない会話がとても愛おしく感じました。
昨今、公園などの公共施設ですら、子供や赤の他人に話しかけるとトラブルになりそうで、自衛のため交流の場を避けざるをえない、そんな世知辛い世の中になってきていると感じています。
そんな中、こうして同じ空間に居合わせて、ともに涼みながら、何気ない会話をする機会は、とても貴重で愛おしい瞬間です。
本作はそんな瞬間を丁寧な語りで切り取られた作品です。ぜひ、ご一読あれ。