少し触れたらバラバラになってしまうような、繊細な心の中がビリビリと伝わってくる。ちょっと大げさに感じる言葉遣いが、声の出ない叫びを表しているようで胸にグッと来る。読んでいる方も息苦しくて、ハァハァしてしまう文章力が凄い。あなただけじゃないよ、大丈夫、と主人公に言ってあげたくなる。みんな若くて美しい、それだけでいいのに。傷つき悩むあなたの姿は、ほとばしる命の煌めき。