第2話 悪魔召喚
此処は『ヘルシティ』、悪魔族の領土『
夜も深まってきた、と言ってもZIGOKUに昼間はない! 太陽がないからだ
そして俺は……『ドスッ!』
本日、十回ちゅう五回目のグーパンを喰らう!
因みに残りの五回は平手打ちだ……
俺はアギト、悪魔王サタンの一族であり王族(のすみっコ)に名を連ねる男!
ディナーのお誘いには時刻的に出遅れていると思い、『ワンナイトラヴはいかが?』と誘い文句を変更したのが仇となったか!?
変更した途端に女どもの対応が攻撃的になった……
何がいけないと言うのだ……
此処はヘルシティの繁華街に在る『
男も女も老いも若きも、声を掛けたり掛けられたりを目的とする悪魔しか居ないはずなのに……
だが俺はくじけない! 本日11回目の敗北を期するとも、俺の座右の銘でもある『不撓不屈』の精神で、必ずやオネエチャンを落としてみせる!!
「其処のおねぇさーん! ワンナイトラヴはいかが!」
「アンタさぁ、さっきから観てたけど、余程おんなに飢えてんだね」
「う〜む、、確かに傍からみれば見境のない男に見えるやもしれん、しかし俺はな! 貴女のような美しい方を口説かないという失礼こそしてはいけないと思うのですよ!」
「物は言いようだねぇ……まぁ良っか! その根性に免じて今夜は私が付き合ってあげるよ」
「えっマジっっっっ!?!?」
教師生活……ナンパ生活25年! まさかの初成功!?
「い、、良いのかよ!?」
「良いって言ってんじゃん、酒飲みに行く? それとも……直でいく?」
おいおいマジかっ!? どうする俺!?
成功した後のシュミレートしてなかったぞ!
【や〜っと見つけたでぇ!】
しかしこれが成功した時の悦の光景だと言うのか!?
彼女の周りには眩い光の粒子がキラキラと輝いて、彼女の美しさを一層際立たせている
あぁ……俺、きょう死なない様に気をつけないとぉ……
「ちょ! ちょっとアンタ、何でひかってんの!?」
「えっ?……」
違った……光ってるのは俺の足下!?
「なんじゃこりゃ!!」
俺の足下には金色に輝く魔法陣! 『転移魔法』!
魔法陣の光は空高く伸びる……
光の輪の向こうにはワンナイトラブな彼女の驚いている顔が映り……そしてボヤケて消えていった……
俺は人生初のナンパ成功を転移魔法で強制終了されたのだった……
ーーーーー
眩い光が落ち着き景色に色が戻ると、人影が二つボヤケて見える……
「おっ! きたきた、待ってたでぇ!」
その声、国を挙げての祝賀会等で聞いたことのある……
王族(すみっコ)と言えども、そう何度もお会いできる事など叶わない御方……サタン……
「お、、おのれっ大叔父上! よくも俺の人生初のナンパ成功を台無しにしてくれたなぁーーーっ!!」
『ズドンッ!』
我を忘れた俺は目の前のふざけた野郎(サタン)に飛びかかるも瞬殺されたのだった……
「ひっさしぶりやなぁアギト! 元気にしとったかぁ?」
……今しがたアンタに黄泉の国へと送還されかかりましたが……
「細かい話は後や! とりあえずお前、人族の国に行って可愛いオネェちゃんらと遊んでおいでぇ!」
大叔父で悪魔族の長とは言えこのオッサン何言ってやがんだ!
「期間は三年……のはずや、向こうに着いたら
サタン様はそう言うや俺の襟首を掴むと部屋の隅に光っているピンク色の魔法陣(召喚魔法陣)に俺を投げ飛ばした!
「い、い、、イミフなんですけどもぉぉぉぉー!!」
「あ〜アギト!
おたく何言うてはりますん……
話すのも五年ぶりだと言うのに、噂に違わずいい加減な大叔父だぜーーーっ!
人族の国、
一体そこで何が待ち受けているというのか!?
ーーーーー
薄暗い暗闇の中で意識が戻った
いや、、意識が戻ったと思うのだが、何も見えないと言ったところか……
「おかしいねぇ、召喚の儀式は成功したはずなんだが……」
俺様には暗闇しか見えていない、だが俺様のすぐ側で老婆の声がしている……
『バタンッ!』
「師匠どういう事ですか!」
「リア、入ってきてはいけないと言ったはずだよ」
あとから若い娘の声が現れたが、どうやら二人は揉めている様子だ……
「わたし、こんな事認めません!」
「リア…………」
若い娘が叫んだと思ったら走り去る足音が聞こえた……これは夢、、ではないよな?
『ピクッ!』
誰かに触れられた様な感触がある、、そうか! やはりこれは夢でもない、俺様は瞼すらも開けられずに横たわっている様だ……
俺様は目の辺りに意識を集中し、何とか瞼を開く事に成功した
地下室か、、石のブロックを積み合わせて作られた小さな部屋はジメジメとして薄暗く窓もなかった
目に映るのは、ロウソクの灯りと老婆の影だけ……
「……おや? 気付いたのかい、召喚は成功したんだね……私の名は三輪明、代表者達のお守りを仰せつかっているのさ」
三輪明? 確か爺だと聞いていたが大叔父が間違っていたのか……
老婆は感情のこもっていない語り口で俺に話しかけてきた
「アンタは悪魔族のアギトだね、私の召喚魔法によって此処に呼び出した」
なるほど、あのピンク色の魔法陣はこの老婆が仕掛けたものだったのか……
「詳しい話は明日にしよう、アンタも実体に慣れるのに時間がかかるだろう?」
そう言って老婆はジッと俺の方を見つめている、、、悲しそうな目だ……
俺様は実体の
俺たち悪魔と天使はスピリチュアルな存在、いわば実体のない魂だけの存在だ
故に悪魔と天使は長期間ZIGOKUやTENGOKUの外にでる時は何かに憑依する方法をとる
魂のままでこの世に居続けると徐々に消えてゆき最後は無になってしまうからだ
今回は何か新鮮な死体に俺を召喚憑依させたようだった……
出来ればイケメンに憑依させてくれてれば良いのだがな……
そんなどうでも良い事を考えながら俺様は眠りについた
明日から始まるとんでもない生活の事など知る由もなく……
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