第2章:夏の情事、初めての熱
第17話 『合宿の夜、梨花の誘惑』
八月上旬。うだるような夏の盛り、西山和樹たち三年生は、志望校である地元国立大学の施設を借りての受験強化合宿に参加していた。朝から晩まで続く集中講義と演習は、身体的にも精神的にも大きな負担となった。和樹も例外ではなく、普段から鍛えられた身体も、連日の疲労には抗えない。しかし、彼にとって、この合宿は勉強漬けの日々だけではなかった。夜が深まり、生徒たちがそれぞれの部屋に戻った後、彼にはもう一つの「役割」が待っていた。
その日の夜。和樹が自室で明日の予習をしていると、ドアがそっとノックされた。開けると、そこに立っていたのは高橋梨花だった。彼女は、和樹が用意したTシャツとショートパンツというラフな格好で、少しはにかんだような笑顔を浮かべていた。
「和樹くん、まだ起きてた?あのさ……ちょっとお願いがあるんだけど」
梨花の声は、疲労が滲んでいるが、どこか甘えを含んでいる。和樹は彼女の意図をすぐに察した。合宿という閉鎖的な空間での誘いに、和樹の心臓が僅かに跳ねた。
「ああ、いいよ。どこが辛いんだ?」
和樹は梨花を自室に招き入れた。部屋のカーテンはきっちりと閉められ、外の光は遮断されている。合宿中は男女で部屋が分かれており、深夜の移動は厳しく制限されているため、まさかこんな時間に女子が男子の部屋に来ているなど、誰も想像しないだろう。そのスリルが、和樹の胸をざわつかせた。
「やっぱり、全身かな……。特に、肩と背中、それに脚がパンパンで……。受験のストレスもあって、全然寝付けなくて」
梨花はそう言って、和樹の前に座り込んだ。彼女のTシャツからは、日中の疲労が蓄積した体臭が微かに漂う。それは、和樹にとって慣れ親しんだ、運動後の清々しい匂いとは少し違う、どこか甘く、そして助けを求めるような香りだった。
和樹は梨花の背後に回り込み、Tシャツの上からその肩に手を置いた。梨花の肩は、鍛え抜かれているだけあって硬く、張り詰めている。
「梨花、楽な格好になっていいぞ。その方が、もっと楽になる」
和樹が優しく促すと、梨花はゆっくりとTシャツの裾に手をかけた。彼女の瞳は和樹を真っ直ぐに見つめ、微かに震えている。
「うん……和樹くんなら、大丈夫。お願い」
梨花はそう言うと、Tシャツをゆっくりと脱ぎ始めた。するりと頭を抜けると、白いスポーツブラに包まれた彼女のバストが露わになった。梨花の身体は、鍛えられているだけあって引き締まっているが、バストはCカップとあって、スポーツブラの中でもしっかりと主張する丸みを帯びていた。和樹は、彼女の引き締まった腹部から、しなやかな腰のラインに視線を移した。下はショートパンツを履いているが、その下の白いショーツのラインが、梨花の健康的な臀部に吸い付くようにフィットしている。梨花の肌は、日中の疲労で僅かに汗ばみ、ほんのりと熱を帯びていた。
和樹は深呼吸をし、緊張した手つきで、直接梨花の肌に触れるマッサージを始めた。肩から背中、そして腰へと、指の腹でゆっくりと圧をかけ、リンパの流れを意識するように撫で下ろしていく。梨花の肌は、汗でわずかにしっとりとしており、滑らかな感触が和樹の指先に伝わる。
「んんっ……あぁ、そこ!気持ちいい……」
梨花の口から、甘い吐息が漏れる。和樹は、彼女の鍛えられた背中の筋肉の感触と、スポーツブラの生地越しに伝わる体温を捉える。肩甲骨の縁を深く押さえ、凝り固まった筋肉を丁寧にほぐしていくと、梨花の身体が微かに身悶え、より深い息を漏らした。
和樹は、梨花の胸元へと手を伸ばした。
「梨花、胸のあたりも張ってるって言ってたな。ここも楽にしていくぞ」
和樹は、乳房の基部からリンパの流れに沿って、優しく丁寧にメンテナンスマッサージを施した。スポーツブラのカップの上から、ゆっくりと円を描くように指を滑らせる。梨花の身体は、和樹の指の動きに合わせて、微かに身悶え、深い息を漏らした。
「はぁ……和樹くん……そこ……すごく、気持ちいい……」
梨花の頬は紅潮し、瞳は潤んでいた。彼女の身体が、快感によって震えるのが和樹の掌に伝わる。和樹は、スポーツブラの生地越しに、梨花のバストの柔らかな感触と、その下の温かい肌を感じ取った。
次に、和樹は梨花の脚の付け根へと手を滑らせた。
「足もむくんでるって言ってたから、鼠径部のリンパも流していくぞ」
和樹が鼠径部のリンパ節を優しく刺激するマッサージを始めると、梨花の身体は大きく跳ね、甘い喘ぎ声を上げた。
「あっ……ひぅっ……和樹くん……そこは……!」
梨花の言葉は、途切れ途切れで、理性を失いそうなくらい甘く響く。和樹の指先が、彼女の最も敏感な部分を探り当て、快感の波を次々と引き起こす。梨花の身体は、熱を帯びて、和樹の指に吸い付くように反応する。
「和樹くん……もっと……深く……お願い……」
梨花の声は、懇願するように和樹に迫った。アスリートとしての彼女からは想像できない、官能的な一面が露わになっていく。和樹は、梨花の肌から漂う、興奮した体臭が、部屋中に満ちているのを感じた。
マッサージが進むにつれ、梨花は和樹の腕を掴み、その身体を和樹に預けるように身をよじった。
「和樹くん……私、正直言って、今、すごく不安なの……。受験も、バレーも、全部ちゃんとできるのかって……。でも、和樹くんがこうして触れてくれると、なんだか全部、どうでもよくなっちゃうくらい、楽になるの……」
梨花の言葉には、合宿による精神的なプレッシャーと、和樹への深い依存が混じり合っていた。彼女の身体が熱を帯び、和樹の指先に吸い付くように反応する。
「和樹くん……こんなに気持ちいいこと、和樹くんしかしてくれない……。ねえ、私、このまま……もっと、和樹くんを近くに感じていたい……」
梨花の瞳は、潤んで、和樹の奥底を見つめていた。その視線は、初体験への具体的な期待と、和樹への強い欲求を明確に示唆していた。和樹は、梨花の真剣な眼差しに、抗うことはできなかった。合宿の夜、二人の間には、これまで以上に濃密な空気が流れていた。
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