世界を救ったご褒美に『女の子が超積極的な貞操逆転世界』へ転生!!……と思ったら、俺を愛しすぎた元仲間たちの激重ヤンデレハーレムだった件
第1話 世界を救った俺は二度目の異世界では女の子に言い寄られたい。
世界を救ったご褒美に『女の子が超積極的な貞操逆転世界』へ転生!!……と思ったら、俺を愛しすぎた元仲間たちの激重ヤンデレハーレムだった件
高野 ケイ
第1話 世界を救った俺は二度目の異世界では女の子に言い寄られたい。
「――たいしたもんやなぁ、勇者クン。あんさんのおかげで、邪魔やった魔王サンもいぃひんようになった。これで世界にも平和が戻ったわぁ」
目の前に広がるのは、光そのもので構成されたような空間。声の主は、糸目で関西弁の青年の姿だが、人ではない証拠とでもいうように、神々しいオーラを放っていた。俺をこの世界に召喚した、自称・世界の管理者ロキ様だ。
心なしかCVも微妙に石田彰似ているし、むっちゃ裏切りそうだな……と警戒したものだったが、真の悪はこの神様……などということもなく、異世界でも普通に信仰されていたし、ささいだが加護もくれたちゃんとした神様だった。
「まあ、勇者として転移して魔王を倒すまでに三年もかかりましたからね。ロキ様も相変わらず元気そうでなによりです。それよりも例の話は覚えていますか?」
そう、俺こと穂村和樹は(ほむらかずき)は、三年にわたる死闘の末、ついに魔王城までたどり着いて魔王と刺し違えた。元はと言えば、しがないフリーターだった俺が、ある日突然「勇者として世界を救ってくれへんかな?」と頼まれ、断る間もなくこの地に放り込まれたのだ。
多少のチートのスキルこそもらったものの死ぬ気で頑張った俺を褒めて称えてほしい。
「はい、お約束の褒美の時間やで、勇者クン。どんな願いでも、たぁった一つだけ、叶えてあげるわ。『元の世界に帰して』……とか? それとも、この世界で『王様にして』……とか? どんな願いでもええよ」
「どんな、願いでもですか?」
「ええよ。言うたやろ? そんなに疑わんとはよ言うてみぃ。……ボク、気が変わってしまうかもしれへんで?」
神様の言葉に、俺は迷わず答えることにする。もう戦いはこりごりだ。死ぬか生きるかの緊張感も、仲間との辛い別れも、もうたくさん。俺が望むのは、ただ一つ。
「じゃあ……これからは平和に過ごして女性にめちゃくちゃモテたいです!」
我ながら、なんとも俗な願いだとは思う。だが、二十五年間彼女なし、異世界にいっても戦い漬けの日々で全然モテない人生を送ってきた俺にとって、それは偽らざる本心だった。
「ふむ……“女性にモテる”か。だいぶ即物的やけど、かまへんよ。だけど、モテるゆーてもモテかたとかいろいろあるやろ? どんなのがいいんや? せっかくやし、君の望み通りにしあげるわ」
「どんなモテかたがいいか……ですか……」
これは難しい問題だ。あいにく俺は童貞であり、女性へのアプローチは苦手である。というかしたことがない。
情けない話だが、いざ、モテていても、どうアプローチをすればいいかわからないのだ。だったら……
「……そうですね! たとえば、男の数が少なくて、だからこそ女性から積極的にアプローチするのが常識な『貞操逆転世界』のような感じがいいです!」
「なるほど……女性が積極的なのがええんやね」
「あとは、好意を寄せてくれている女性ですが、俺を他の誰にも渡さないように、囲い込んでみたりとか、俺がほかの女の子にデレっとしたら嫉妬してくれるくらい 愛は重ければ重いほど嬉しいです。全力の愛で縛られる……そんな『甘い監獄』みたいなハーレムが俺の望みです!」
「ふむふむ、勇者サンは愛の重い子が好きなんやね」
ようは最近ウェブなどで流行っている男女比1:10のような女性が積極的にアプローチをしてくる貞操逆転異世界である。あっちから積極的にアプローチをしてくるならば、ヘタレな俺でも女の子と恋仲になれるそう思ったのだ。
そして、後半は……やはり、好きになってもらうならば思いっきり好きになってほしいと思ったのだ。ヤンデレは嫌だけど、愛は重い方がいいと思う。やっぱり熟年離婚とかいやだしね。
「くく……そういうのが好みなんやね。なるほどなぁ…。ほな、ボクがとっておきの『そういう』世界に、ちゃんと案内したるわ」
神様が指を鳴らすと、俺の体は再び光に包まれた。
やったぜ!! これでついに俺も女の子にモテるんだ……そりゃあ、三年間の冒険で女性とも出会いはあったが、モテたことや好意を寄せられたことは一度もなかった。
転移したての俺の世話をしてくれたメイドさんとも交流はしていたがいつも無表情で心を開いてくれることはなかった。
パーティーメンバーの聖女様は男が苦手らしく少し話しかけてたらすぐに顔を背けてどこかにいってしまうし、剣聖は「腕試しをしよう」とばかりの脳筋で色っぽい雰囲気にはならなかったし、女魔導士のエルフも「別にあんたのことは好きじゃないんだからね」とむっちゃツンツンしてたりと、恋愛どうこうという雰囲気ではなかったのだ。
そう……死ぬ気でこの世界のために頑張って魔王を倒したのに何も美味しいことはなかったのである!!
「だけど、これで俺も貞操逆転異世界で愛の強い女の子とハーレムを築けるんだ……」
ようやく俺に春が来るのだ。そう思っていくと意識が遠のいていく。
次に目を開けた時、俺は柔らかなベッドの上にいた。
見慣れないが、上質で清潔な部屋。窓の外からは、明るい日差しと小鳥のさえずりが聞こえる。
「頭が痛い……」
痛みを感じつつも俺が起き上ると可愛らしい声の悲鳴が聞こえた。
「きゃっ!?」
「え、君は……?」
状況を把握しようと視線を動かすと、ベッドの傍らに立つ一人の少女が目に目に入る。
陽光を編み込んだような金色の髪、豊かな胸を覆い隠す純白の豪奢な法衣は、彼女が高貴な身分であることを示している。まるで物語から抜け出してきたかのような、神々しいまでの美少女。
『安心してください。あなたの事はどんなに傷を負って絶対治しますからね』
優しい声と共に思い出される笑顔に 自然に名前が頭に浮かんだ。
「聖女セレスティア? 魔王との決戦前にわかれた君がなぜここに?」
というか、俺は別の世界に転移したはずじゃないのか? なんで魔王と刺し違えて救ったはずの世界に戻ってきているんだ。
彼女は冒険の時に出会ったこの世界一の治癒能力の使い手で『清廉なる聖女』セレスティアと言う少女だ。俺と共に魔王討伐の旅に出た仲間である。
「は、はい。あなたの聖女セレスティアです!! 魔王を打ち倒し意識を失ったあなたを保護して……きゃぁぁぁ!!」
その聖女様……セレスティアはパーッ笑顔を浮かべた後に、なぜか両手で顔を覆い、顔を真っ赤にしながら指の隙間から、俺を見つめている。
「うおおおお?」
そこで俺は、自分がシーツ一枚をかろうじてまとっているだけの、ほぼ全裸状態であることに気づいたのだ。
確か彼女は極度の男性恐怖症というか、異性に免疫がなさすぎて、治癒魔法をかける時ですら俺の体に触れるのを躊躇い、目を逸らすくらいだったはず……。
このままではセクハラで訴えられてしまうかもしれない。そう思っていたのだが……。
「……すごいたくましい体……抱かれたい……」
「は?」
清楚で男に免疫のないはずのセレスティアは俺の裸を指の間から見てあきらかに俺の裸体を凝視しながら赤面してぼそりと呟いたのだ。
え、今なんて?
★★
新連載です。
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