閑話休題 ソフィーとノルン、ホテルにて
メイベルの一軒でやらかしたので無事徹夜コースが確定した私、ノイフォンミュラー。現在、第一区の端に存在するホテルにやって来ていた。ここに来るまで、なんだか現実味がなくて、夢を見ているような感覚だった。
ホテルの従業員に予約していた旨を伝えると、何も言わずカギを渡され、指定された部屋に入る。
一緒に入った私たちが最初に目にしたのは、ピンク色に淡く光る蝋燭と、甘い香りを漂わせるアロマ、そしてその中央に鎮座する巨大なベッド。一度見ればわかる、この空間のすべてが行為へと導いている。
ソフィーとは何度もしてきたはずなのに妙な緊張感が走る。きっとそれは心持ちの問題だろう。
「だってそれをするためだけにどこかに出かけるなんてなかったもんね......」
ソフィーが少し長めのお風呂を終わらせて共にベッドに寝転がる。
シャンプーとボディーソープの甘い香りがすぅっと鼻に入って来てリラックスできる。
「今日のお風呂長かったね」
「それは、久しぶりだし......一番きれいな私を見てほしい、から」
うつむきながらそう応えるソフィーがいつもより可愛らしくて愛おしくて、つい押し倒してしまう。目の前に、ソフィーがいる。すっかり顔を紅潮させて受け入れる体制は万全だ。
「もう、始めるのね」
ひどく煽情的な声が私の耳に侵食してきて、脳を犯し、高ぶらせる。
ソフィーはすごい、誘いの言葉一つで私の理性をいとも簡単に解きほぐして、獣へと導く。
私は、ソフィーのすべてを愛したい。何も隠さないでいいのなら、この美しい足を私の手で開いて、その奥に潜む果実を味わい尽くしたい。その体の一片たりとも残さず私で染めて、今日を終えたい。
もう我慢ができない。ソフィーに何の返事をするでもなく、ただもくもくと服を剥ぎ始める。ソフィーは笑顔だ、理性が吹き飛ぶ姿を見て私と同じように興奮しているのだろう。
最初は上半身に手を付ける。少し複雑な構造の服をじれったく感じながら何とか脱がせ、その先にあるぷっくりと膨らんだお椀の形をしたおっぱいと対面する。大きいというわけではないが形がとても美しい。つんと触れるとそのまま跳ね返ってきて、ついでと言わんばかりにソフィーの感じる声も飛んでくる。
「ふふ、久しぶりだから、随分感じやすく、なってるのかもしれないわね」
心臓がばくんばくんとなる音が聞こえる。これが終わるとき、私はどうなっているのだろう。
「そっちもいいけど、こっちはしなくていいの?」
そう言うとソフィーはスカートをたくし上げて私に神秘を見せつける。つけている下着は黒のレースが着いたひらひらで、なんというか、エロい。夏の虫のように誘われた私は、なり切れない四つん這いで、その奥へと潜り込む。私の視線はもう、ソフィーに全てを支配されていた。
「おかえり、ノルン」
「......ッ!」
ソフィーがそんなかわいいことを言うから、私の興奮はいつまでも収まりそうにない。指を慎重に、傷つけないように奥へと挿入れる。
すでにびっしょりと濡れていて、準備万端。面白いほどに奥へ奥へ入り込んでいく。中のひだひだに触れるたび感じているソフィーがソファーをぎゅっとつかんで、快楽に必死に耐えている。
「ソフィー、かわいい」
もう返事をする余裕もないようだ。
中が震えるのを感じる。もうそろそろ上に到達するのだろう。
指の動きを激しくすると、それに呼応してソフィーの声も激しくなっていく。
「もう、む、り」
盛大に噴き出した液体が私の身体に降りかかる。すこししょっぱい。
「はぁ、はぁ......」
お互い息も絶え絶えになって、ベッドに寝転がっている。
飲み物を取ろうとまだ余裕のある私が立ち上がろうとすると、ソフィーが私の手をつかんで押し倒す。
さっきとは反対で、ソフィーが上にまたがって私が下にいる状態になる。
「はぁ、はぁ。今度は、私の番、よ。たっぷりイカせてあげるから、覚悟しなさい」
やばい、ソフィーが正気じゃない。
「ちょっ、ソフィー今日は私がするって」
「うるさい、そんなかわいい姿見せられたら、我慢なんてできるわけないでしょ」
ソフィーがどこから取り出したのか縄を使って私をベッドに固定する。今の私では、どう頑張ってもほどけそうにない。
この時点で私は、察した。
「あの、ソフィー」
「なに......?もう、始めたいんだけど」
「あの、これだけは、伝えておきたくて......えっと、その、めしあがれ!」
恥ずかしくて目を背けながら言う。
するとソフィーが私の顔をつかんで無理やり正面を向かせて、ディープキスをする。ソフィーの舌が私の口腔内を縦横無尽に駆け回り、終わるころにはとろとろのどろどろに溶かされていた。
「あー、キレた、泣いてもやめたんないから」
「ひぃっ、お、お手柔らかに......」
その後私はたっぷり、時間いっぱいまでソフィーに責められ続けた。
朝が来て、目が覚める。
海にぷかぷか浮いているみたいな心地よい感覚を味わっていた。
こんなに素敵な人と、知り合って、恋人になったなんて前世の私じゃ信じられないことだ。だから、この奇跡を大切にしたい。
眠っているソフィーにそっとキスをして、もう少しだけこの心地よさに体を任せることにした。
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