第5話 知らない写真

 スマホのカメラロールに、自分の寝顔があった。真上からのアングル。寝室の天井の木目まで鮮明に写っていたが、撮った覚えはない。


 翌日にはもう一枚。


今度は、目を閉じる直前の自分。枕元に置いた眼鏡が、普段とは違う角度で写り込んでいた。


 そして三日目──カメラを睨み返す自分の顔。スマホのインカメラに映った自分の顔が、一瞬だけ、写真の自分と同じ、凍りつくような表情をしていた。


 その瞬間、スマホが熱を帯びるのを感じた。

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