第2章 毒沼の魔物と勇者、対峙!

第13話 原因を解決したい!

《スキルを取得しました。称号を獲得しました》


 転移先は迷宮の入口の前だった。急げ急げ。もう10分もない。あと、背負っているミグレスは意識を取り戻した。この表現があっているかは分からない。


アルジハ何デソンナニ急イデイルンダ?」

「3時間で戻るって言ったけど、間に合うか分からなくて。掴まってね、急ぐから」


 毒強身体、速度が倍くらいになった。多分間に合う。MPはまだ余裕だ。

 病は根本を理解、解決しなければ、同じ行動をして同じ病を患うことが多い。あるいは菌やウイルスで同じ病を患ってしまう。僕はそれが3時間と予想した。


「やはり、軽度だが、患っている。根本が分からないな」


 川や井戸の水に流れ込んだ毒。木の実や植物由来の毒。人為的な毒。はたまた神や悪魔の呪いや祟り。


「抜ケ殻……」

「え、抜け殻?」

「虫型ノ魔物ノ抜ケ殻ノ粒子ガ人ダケニ害ノアル毒トナッテル」


 なるほど、虫の抜け殻か。案外しょぼい物だな。ミグレスは凄いな。目に見えないくらいの粒子が虫の抜け殻だと分かるのは。


「じゃあ、害虫駆除と洒落込もうか」

「デモ、益虫ダカラ減ラシスギテモダメダヨ」


 物知りだなぁ。そう思った。

 しばらく東南方向へ進むと雰囲気がガラッと変わった。森からジャングルみたいな感じだ。


「特段と魔力が濃いここに女王とやらがいて、頼み込めば収まる。だったっけ」


 ミグレスは道中にとある国の逸話を話していた。

 とある国では神の選別とも言われ、一国の人口が半減したこともある。魔物の生体などを記したとされる今は無き本には女王に直接頼めば虫の羽化が止まるとされている。真偽は不明だが、命知らずが金欲しさで実行する。帰った者はただ一人として居ない。


「暗い。離れないように手、繋ご」


 手を出したら無言で握り返してきた。可愛いな。あの博識さと子供らしさのギャップの可愛さに浸っていると、たくさんの羽音が聞こえてきた。


「うーん、女王に会うのに仲間を殺すのは倫理的にアウトだよね」

「仲間ヲ殺シタ奴ノ願イナンカ無視シテ襲ッテキソウ」


 毒霧を超微毒と弱い麻痺毒にして殺さないが、喧嘩を売りながら進もう。


「うぇっぴ!!?」


 霧を噴射したら上から大量に虫が落ちてきた。虫は苦手じゃないが、急で驚いて変な声を出してしまった。蝉、蜻蛉、蝶、その他どれでもない知らない虫だ。この世界特有の虫だろうか。


「チョット歩キヅライ。降リテクレ」

「あ、ごめん」


 驚いた拍子にミグレスに飛び乗ってしまった。恥ずかしい。

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