第11話 門の先を突破したい!

 門が開いたから入ろうと思う。急に出てきて、開いた。この状況で入らないという方がおかしい。ということでその旨を半分くらい放心状態になっているミグレスに告げる。


「エ、門ニ入ル? アノ門ダヨネ? ヤメトケ! 危険ダ!」

「何とかなるかなって。今まで通り弱いまんまだったらラッキーじゃん」


 溜息を吐かれた。そんな呆れるのか。確かに先が分からないし危険だ。でも、僕の本能が行けと言っているのだ。こういう時の僕の本能は信じた方が良い。


「じゃあ行くよ〜」

「エ、話聞イテタヨネ?」


 門の先は黒色で見えないため、始めの一歩が怖かったが、普通の地面だった。周りには魔物の反応が35体。そんなに広い部屋じゃないからギチギチに密集している。


「魔物ガ大量! 今カラデモ逃ゲ……」

「もう戻れないよ。もう門が無くなってるでしょ」


 そう、もう戻れない。あの魔物を殲滅し、この先にいるであろうボスを倒さなければならないのだ。そして、先程のボスは反射で倒したが、恐らく実力的には僕と同等。ここにいる奴らは例に漏れずあのボスと同じ程度の実力。ミグレスを守りながらで勝てるかね。あ、そうだ。新しいスキルを取得しよう。


蝕王の視線 (Lv150で取得)

黒緑の呼吸 (Lv160で取得)

遺すは疵 (Lv170で取得)

絶食の刻 (Lv180で取得)

毒王顕現 (Lv190で取得)

接触忌避 (消費SP:200)


 接触忌避、これで勝ちも同然だ。


「ミグレス、着いてきてね」

「エ、エ? 危ナイヨ? 魔物ガ……」


 気でも狂れたかという目で見られているが、ちゃんと着いては来ている。ちゃんと作戦があるんだな、これが。魔物の群れの中心に辿り着く。


「毒核爆」


 そう呟くと僕を中心に爆発し、周りが毒沼に変わった。ちなみにこの毒沼じゃMPは回復しない。あ、今MPはどんだけ余裕があるんだろう。半分か。結構節約してきたからな。


《称号を獲得しました》


 魔物が消えて目の前に扉があることを知った。そして、開いた。魔石をすべて収納し、五つ収納できなかったので異空間収納・毒界を2回強化し、扉の先に入る。まだ魔力操作と魔力制御を強化してないな。今の優先度は異空間収納・毒界の方が高いから、後であの二種のスキルは強化しよう。


「なぁにこれぇ。本当に何?」

「コレ、知ッテル。任セテ」


 中は謎解きでさっぱりだったのでミグレスに任せ、僕は迫り来る魔物を討伐している。適材適所と言う奴だ。


「ア、開イタ。行クヨ」

「りょうか〜い」


 次は100m程奥にある扉が徐々に閉まっていた。恐らく急がなきゃ通れなくなるよということだろう。結果としては間に合わなかった。後ろから魔物が大量に来ている。速い訳では無いから落ち着いて解決策を考えた。あ、これなら行けそうだ。


「ちょっと待ってて」


 そう言い残し、僕は重厚な扉と地面の間に入ろうとする。結構ギリギリだったけど、行けた。すぐ横にレバーがある。これを上げると扉が開く。もう数秒遅れていたらミグレスは死んでいたかもしれない。危ない危ない。


アルジッ! 危ナイ!」

「大丈夫だって、毒の攻撃なら僕にダメージを与えることはできない」


 レバーを下げたと同時に10回毒の槍が飛んできたが、反射や収納で無傷だ。毒の強さや威力は10階層ボスの数十倍だった。一応5本異空間収納・毒界に収納しておく。全く、僕達以外だったら死んでるぞ本当に。扉が開いた。入った。落ちた。


「ウワーーッ!?」

「ミグレス、僕に掴まって」


 僕の体を一応完全回復薬エリクサーに変えて、クッションになるように広がる。結構ダメージを喰らったが、先程収納しておいた槍の毒を吸収し、毒液再生で回復する。ミグレスは無事だ。目の前の扉が開く。他の扉とは違った装飾だ。これで終わりか難易度上昇か。


「パッパカパーン!! おめめおめめええぇ!! 唯一の突破者達よおおぉ!! 突破おめめえええええぇぇぇ!!!」


 爆発音と共にとんでもない声量で言われる。声の大きさは爆発音に負けていない。僕は今、なんだこいつという気持ちでいっぱいになっている。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る