第9話 探索して何か見つけたい!

「さてさて、もっと最強になるにはどうしたら良いか」


 僕は前世の記憶の中にあったヒントを探す。数秒で単純で簡単な方法を思い出す。


「魔力を放出し続けて魔力の最大量とかを増やすんだ。純粋に魔力のみを放出、放しゅつ、ほうしゅつ……」


 難しい!!! スキルで使う時はある程度の補正があるけど、今は補正無い状態。早くスキルを取得したい。スキル任せだが、それが許されちゃうのが異世界。それから約十分の間魔力を放出し続けたら声が響いた。


《スキルを取得しました》

「お? なんだ〜?」


―――――――――――――――――

ドクヘンゲ (無名) Lv140 変異個体

HP:320/320

MP:3,675/3,675

持久力:185/185

攻撃力:180

防御力:120

俊敏力:130

魔法力:3,150

精神力:190

幸運値:15

称号

毒の胎動 狡猾なる誘引者 魔王の毒溜 毒王の継承者 迷毒戦略王 紫の死生

スキル

毒体 毒無効 声帯形成 毒液付着 瘴気の雲 猛毒注入 毒の檻 腐食の呪詛 瘴毒爪 毒裂き 瘴気誘引 猛瘴誘導 瘴気の迷宮 瘴気霧散 瘴毒牙 猛毒旋風 腐食毒針 毒牙乱舞 瘴気爆裂陣 毒核爆 万能薬調合 毒薬変換 自毒循環 毒牙強化 毒液飛散 毒操作 爆裂毒 瘴気障壁 瘴気迷宮形成 毒王の呪縛 毒液再生 毒強身体 毒の回廊 瘴気呪縛 毒霧拡散 耐猛毒布 生命感知 魔力感知 毒界の支配者 毒癒の輪 浄毒霧 毒素偏向 魔力操作 魔力制御

SP:0

―――――――――――――――――

魔境の毒沼で誕生した変異魔物。人型に擬態するが全身が猛毒。触れた者は即座に毒に侵される。誘導系スキルと大型の罠系スキルを同時に使い、大量の魔物を一度に討伐する。人々の命を救ったが、それはただの気まぐれに過ぎない。放置すると魔王以上の存在へ成長するため、早期発見と駆除が必須。単独接近は不可能。魔王討伐時の編成で戦え。

―――――――――――――――――


 もう魔王のことは触れないぞ。うん、取得したスキルは魔力操作と魔力制御の二つか。中々便利なスキルだ。魔力の操作、制御が補正されることで使用MPが減ったり、同じ量でも威力が大きくなったり。


「まだ2時間以上も残ってるから探索しようっと」


 まだ行っていない北方面を探索する。生命感知より魔力感知の方が消費MPが少ないので、魔力感知を発動させた。やっぱりMPの消費量が目に見えて減っていた。次の強化は絶対にこの二種だ。


「……この世界は要素が多過ぎない?」


 迷宮、ダンジョン、他にも様々な呼び方があるだろうそれは地上に漂う魔力とは180度違う暗い魔力を放っている。入るか否か、それは迷宮が魔力感知に反応した時に既に決まっている。


「中の構造がまるで感知できないけど、行くに決まってるよね〜!」


 と、後先考えずに迷宮へと飛び込んだのだった。暗くて湿っている不気味な雰囲気の中を進んでゆく。


「あれ、迷宮に入ったら外の感知ができなくなった」


 魔法がある時点で元の常識は大分崩れているためあまり驚かなかった。MPを節約したいから魔力感知を止める。


「魔物の気配、地上よりも数段格上だ」


 地上の魔物とは天と地の差で油断して戦えば、相打ちか敗北だ。そして、奴は少し奥の曲がり角から出てきた。


「確かあれはゴブリンだったっけ」


 アニメや漫画などでは醜悪な緑色の鬼や魔物、妖精との説明だが、この世界のゴブリンは可愛い。1mに満たない華奢な体躯をしていて、白っぽい緑色の髪は肩まである。ボロ布を腰に巻いている可愛い男の子。僕はこの子を殺せない。


「っと、でも君は攻撃するよね。万能薬調合、麻痺毒」


 調合された薬をこの子に掛ける。品質が最高級まで到達すると皮膚から吸収される程度でも十分な効力を発揮する。


「体ガッ!? オマエノ仕業カ!?」


 会話が可能な程度には知能があるようだ。もしかしたら僕と同じ状況ではないか。いや、あんな奇跡が二回も起こる筈が無い。ゴブリンは人型だしそれなりの知能はあるのだろう。


「まぁまぁ、落ち着いて。この迷宮を制圧するまでで良いからさ」

「ハ? 迷宮ヲ……制圧……!?」


 そんなにおかしなことを言っただろうか。森にポツンと置かれている迷宮なら難易度も低いだろう。それこそこの森が魔境じゃない限りは。

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