第5話 出会い3 ユキさん 24歳(地雷再び!)①
今度の娘は最初麻里奈さんと名乗った。
「はじめまして〜!
プロフ見て、興味を持ちました。
私のプロフも見て頂き、よかったら
お会いできる前提でお話しできたら嬉しいです。」
なんだろう?
俺のどこに興味が湧いのか、こちらも興味が湧いてプロフィールを見てみた。
趣味に、漫画、アニメ好きと書いてあった。
なるほどね。そこかー。
確かに俺もプロフィールに書いたなそれ。実際好きなんだから、話が合うかも知れない。
年齢がちょっと若いなと思いながらも、趣味が合うのは大事だなと思い、返事をすることにした。
ただ、漫画やアニメ好きと言うだけで、好きなジャンルが同じとは思えないし、その場合はお互いに気を遣って結構大変なのだが、趣味が同じと言うだけで舞い上がってしまっていた。
「麻里奈さんはじめまして。
プロフィール拝見しました。
アニメ好きなんですね。
趣味が合いそうで嬉しいです。
是非、お話ししましょう♪」
割とテンション高く返してしまった。
すると麻里奈さんから、間を空けずご返事が来た。
「いっくんさん、ご返事ありがとうございます。
私から自己紹ますね。
アパレルで数年間お仕事していましたが、動物好きが講じて今は獣医師を目指して勉強中です。
これ迄お付き合いして来た方は2人で、今は1年位フリーな状態です。
プライベートが忙しく、そういった関係はご無沙汰してました。
お家やホテルで、二人で素敵な関係を築けたらと思い登録しました。
こう言う出会いは初めてですが、楽しくお会いしませんか?」
恋人募集中って感じだけど、明らかにエッチにも興味ありで積極的だ。
***
がっつかず、少し時間を置いて、その日の夜に返事をした。
「ご連絡遅くなりました。
ご丁寧にありがとうございます♪
私もまだ始めたばかりで不慣れですが、
仲良くなれたら嬉しいです」
(殆ど自己紹介してない)
翌朝、麻里奈さんから返事が来た。
「こんにちは。ご返事ありがとうございます。
正直言いますと、お茶やご飯でデートというより、ホテルでという関係を望んでいます。
最初からオープンに身体の関係を持った方が、砕けた関係になりやすいし、早めにお互い恥ずかしい部分を知ってた方がいいかなと思うので。
会える日分かったら、ご返事下さい。因みに私は今日でも良いですよ。
五反田で会いたいと思っているので、よかったらこの後はメールで連絡を取り合いませんか?
私のメールは yuki☆→¥$@gm**.com
で、名前はほんとはユキって言います。」
相変わらず展開が早いなと思いながらも、俺も段々と慣れて来た。
正直、もう最初から援交なんだろうなぁと言う諦めにも似た感情と共に、貰ったメールアドレスに返信した。
「改めましてユキさん
こんにちは♪
いっくんです。
ご連絡ありがとうございます。
いきなりでも全然OKです。
お会いするのは週末が希望です。
次の日曜の午後は空いてますか?」
すると暫くして、返事が来た。
「分かりました、日曜日の14時にしませんか?
待ち合わせ場所考えたんですが、五反田東口出て目の前にある洋服の青山の前って分かりやすくないですか?」
凄く具体的で手慣れた感じだな。
でもいいや。
「了解でーす♪」
そうだ、相手もプロ?なら、どうせなら先に色々聞いておこう。
前の綾音さんの時みたいに現場に行ってから違うって言うのは嫌だからな。
「先に少し聞いておきたいのですが、Hでされたら嫌な事ありますか?
お互いに気持ちの良いHにしたいって思ってます。
特に女性を気持ち良くするのが好きなんです。
キス、クンニ、手マンとか、積極的にする方ですが大丈夫ですか?」
かなりストレートに聞いてみた。
「ありがとうございますー!
大丈夫です、優しくしてくださいね。
痛いのとか乱暴は絶対になしでお願いします。
それと、初対面はホテル代と他に2万円はお約束してください。」
来た!
やはり金か!臆面もなくストレートに要求して来たな。
文面からはエッチを楽しむなどと言う雰囲気は無くなり、援交の本性が剥き出しになって来た。
だったら価格交渉をしてみよう。それで相手のこの出会いに対する本気度が、見えて来る筈だ。
そう考えて俺は、
「ユキさん
ご返事ありがとうございます♪
勿論、優しくします。ユキさんファーストなので。
ところで、費用はそこまで考えてませんでした。ホテル別で1万位でどうですか?
こちらとしてもどのような方かわからないままだとその金額は少し考えてしまいます。お小遣いは会ってみてよかったらまた考えます。」
と返事した。
そしたら、こんな返事が来た。
「いっくんさん何か誤解されてませんか?
誤解してほしくないのでちゃんと説明しますね!
私もこういう出会いが初めてです。
ホテル代と他に2万円という金額は、もしお会いしてえっちしたことで、後々妊娠なんかしたら困るので言ってます。
女性の立場からするとその金額じゃ済まなくなってしまうこともあるんです。
だから何かあったときに早く対処ができるようにという意味の金です。
一般的にホテルデートするときに条件をつけるというのは安心して継続した関係を約束するためのものと私も周りから聞いてたので、そう言うふうに理解していただけませんか?
私は決してお金目的とかじゃなくて、お金には困っていません。安心させてほしいだけなんです。一回限りとかが嫌なので、継続して会えるのならお金もお返しします。
真剣に考えてお話ししてます。
お返事待ってます!」
ユキさんの説明は、全く腑に落ちないものだった。何処の馬の骨ともわからない男と寝て妊娠するリスクをお金にすると2万円と言う事か。
だから何度も逢える関係になったら返してもいいと。
最もらしく聞こえるが、だったらいきなりセックスの関係になんかならなきゃいい。会って一つずつ積み上げからでいいじゃないか。
すっかり気持ちが冷めた俺は、今回は断る事にした。
「ユキさん
おっしゃりたい事はわかりました。
まだこう言った出会いに慣れていなくて。
気を悪くさせてしまったかも知れないですね。
ごめんなさい。
お互い、少し気まずいかも知れないので今回は一旦見送りにさせてください。」
次回以降に含みを持たせ誠意を持って返事したつもりだった。
間髪入れず返事が来た。
「???条件のことでしょうか?
説明した事、何もご理解頂けなかったのですか?」
文面から怒りが滲み出ている。
酷く悲しい気分になり、気持ちが落ち込んだ。
何も理解しなかった?
彼女は、2万で俺が折れる事しか考えてなかったのだろうか?
もういいやと思いながらも、この娘はどんな娘だったのだろうと振り返えろうと思い、プロフィールをみようとしたら、
「お相手のご都合によりプロフィールを表示できません。」
と表示された。
どうやらこの一瞬に相手のお断りリストに登録されてしまったようだ。
セフレの関係を模索したお相手とはいえ、少しは心を通わせた会話をしたと考えてた身としては、辛い結末となった。
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