第3話 出会い2 綾音さん31歳
「はじめまして〜、仕事ばかりの生活で独りが寂しく思っています。一回きりでは無く何度もお会い出来るような出会いを求めています。」
いきなりドキッとするメッセージをもらった。
メッセージの主は、綾音さん、31歳。
コールセンターで働いていて、趣味は旅行と美容だそうだ。
プロフィールの写真はベビーフェイスで美人すぎない普通な感じ。特に加工してるようでもなかった。
前回でちょっと懲りた俺は、ネットで色々検索して、情報を入手し準備していた。
まず、プロフィール写真が盛れすぎている女性は、実物とは違う可能性があるため気をつける。
なるほど、とても合点が行くアドバイスだ。
その点では綾音さんはごく自然な感じなので大丈夫そうだ。
他の主なプロフィールは、
タバコ 吸わない
でも相手が吸うのは気にしない
エッチ 普通だけど刺激が欲しい
お酒 嗜む程度
デート費用 相手と相談して決める
旅行、宿泊 仲良くなってから
利用目的 趣味友達、恋人探し、セックスフレンド
友達から恋人、又はセフレのどちらでも行けるのか。
デート費用も相手と相談してと言うのも好感が持てる。
マジになってもいし、ライトな関係でもいい。
理想的だな。
よし、早速ご返事だ。
「こんにちは
メッセージありがとうございます♪
プロフィールも拝見して、とても気になってます。よかったらお話ししてみませんか?」
極めて真面目に返してみた。
30分と待たすに返事が来た。
「目黒が通勤経路で都合がいいです。
目黒でお会いできたらと思っています。
それでよければ、メールアドレス教えてください。LINEはまた親しくなってから。」
なんかいい感じ。
目黒か〜、全然詳しくないけど何かあるかなぁ。
上手く仲良くなれるといいな。
早速メールアドレスを送信した。
***
10分程で、返事が来た。
「いっくん(俺はアプリではニックネームをいっくんで通している)さんですか?♪PQuX綾音です。
正直、こういう出会いは初めてです。
二回目以降もちゃんとお会いしたいので、その保証と信頼がほしいので2万以上の気持ちがほしいです。
お互いに、気持ちいい事これからたくさん出来きる関係を築きませんか?そうなると嬉しいです。」
な、なんだ〜?
日本語の意味がわからない???
要は継続するつもりがあるなら、初回2万払えと言う事か。
でもそれ次回以降も毎回2万って言って来るんだよね?
仲良くなったらお金いらないって匂わせて誘ってる?
微妙に言ってる事がわからないけど、1回2万+ホテル代のセフレ契約って理解した。
今回も急転直下だな。
もう少しプロセスを楽しむ出会いって無いんかな?
そんなふうに思いながらも、前回会えなかった事を踏まえて、今回は条件を呑む事にした。
まず会ってみたい。
何事も経験だ。
「そう言った割り切った関係で大丈夫です。
よかったらお会いしてみませんか?」
と返信した。
ここから先はトントン拍子で話が進んだ。
「ご返事、ありがとうございます。
一緒に良い関係作って行きましょうね。
お逢いする日程ですがいつにしましょうか?」
「思い切って今日はどうですか?
目黒なら19時半であれば頑張れば行けます。」
やる気が満々になった俺は思い切ってかなり開き直った提案をした。
「ごめんなさい。
今日は残業で21時からであれば行けるのですが、もし厳しいなら明日19時半はどうですか?」
おおっ、ちゃんと働いてる感があるし結構大変なんだな。流石に今日の今日はダメだろうと思ったが、嫌がる様子もなくとても気遣いが出来るメールで嬉しくなった。
「残業、おつかれ様です。、
それでは明日にしましょう。
全然大丈夫です。
お気遣いありがとうございます。」
「明日19時半目黒待ち合わせですね。
よろしくです♪」
出会いが確定した。
その後も彼女から何度かメールが来た。
とてもまめな方でこの出会いを喜んでくれている感じがして嬉しかった。
***
日付が変わって、今日の仕事は速攻で片付けた。
「残業などしてなるものかな?」
仕事中も色々考えていた。
目黒について調べたら、少ないながらもラブホはある。
メールの内容から中々察する事は出来なかったが、目黒待ち合わせって、最初からそう言う事だったんだなぁ。
そうするとこの辺りに行くんだなと地図を検索していた。
いよいよ19時半だ。
待ち合わせ場所へ急いだ。
***
約束の時間より少し遅れて、彼女は到着した。
写真とは少し雰囲気は違うが、笑顔がかわいい方だった。
スタイルは、痩せてると言う事はないが、いい感じの肉付きをしていた。
「お待たせしました〜。では行きましょう。」
手慣れた雰囲気で、どんどん進んでいく。
下調べした通りのラブホのある方向だ。
ラブホは大通りに面しているのだが、彼女は途中からサッと裏道に入り、裏口からホテルに入った。
2時間4800円の部屋が空いていた。
会計を済ませて部屋に入った。
普通の部屋だった。
ビジネスホテルのダブルとそう違わない。
「先ずは、お約束のもの…」
ああ、そうだね。
と財布をだそうとしたら、
「それと交通費を2000円」
俺は心の中で、
(はぁ?確か通勤途中って言ってなかった?
住んでるとこ洗足って言ってたよね。
結構厚かましい。)と思ったうえに、全くお金だけの関係なんだなぁと、ちょっと萎えた。
貰うものもらったら、彼女はシャワーに行った。
俺は、歯磨きをして、シャワーが空くのを待った。
シャワーを終わったら、彼女はスッポンポンで出て来た。
うわ、大胆。それ以上に彼女のダイナマイトなボディに目を奪われた。
少しふくよかではあるが、兎に角おっぱいの形がいい。
これは、予想以上だ。
早くむしゃぶりつきたい。
欲望をたぎらせながら、サッとシャワーを終わらせた。
シャワーをでたら、彼女はベットにうつ伏せで待っていた。
後ろ姿も中々なスタイルだ。
では早速って思ったら、
横になれと言われた。
まぁ、言われた通り横になったら、徐にゴムをつけられて、俺のブツを扱きだした。
負けじとおっぱいを揉み返し、キスをしようとしたら断られた。
あれ?
じゃあ、クンニでもと思ったらそれもNGだと。
なんなんこれ?
俺のブツは一気に萎れてしまった。
どういう事?
ぜん、ぜん楽しくない。
セフレとしてSEXを楽しもうと言う感じじゃない。
なんも出来なくて、ただ、萎れたブツを綾音さんは手コキで一生懸命しごいて勃たせようとしている。
勃ったら挿入はいいそうだ。
綾音さんは、ローションとかクリームを持参してそれで駆使してなんとか勃たせようとしごいている。
そう言うの持参してるあたり、この子はプロか経験者なんだな。
そう思うとますます気持ちは冷めて来て、俺のブツが挿入出来るまで硬くなる事は遂になかったし、いい加減返って痛くなって来た。
ゴシゴシやればいいってもんじゃ無い。
そう思っていると、綾音さんも見切りを付けたようにシゴく手を止めた。
そしてさっさと着替えて、「じゃあ今日はもうしょうがないのでこれまでですね。折角なので時間迄ゆっくりしてってください」と言い残し、部屋を出て行った。
あっという間の出来事でただ呆然と彼女を見送るしかなかった。
ハッと我に返った俺は、
「ふざけんな、こんなとこ独りで居られるか。」と思い、慌てて服を着てホテルを出た。
綾音さんのあの切り替えの速さ、客に逆ギレされるようなトラブルを避けるのであれば賢明な判断だろう。
役に立ったない俺の倅も悪いのだが、ほんとせめて一太刀浴びせたかった。
悔しさだけが残った。
俺は、まだ普通に喧騒のある夜の始めの目黒をトボトボと家路についたのだった。
話はこれで終わりではなく、なんと翌日、綾音さんから早速
「昨日はありがとうございます。いっくんに紹介したい人がいます。」
と言うメールが来た。
「チクショー一体、何を考えてるんだ。また俺から金をむしり取ろうと言うのか。あんな事で終わってるのに、俺がまた乗るとでも思ってるのか?
図々しいって言うか、どんだけ面の皮が厚いんだ。」
しかしどう怒っても、払った金は返ってこない。一郎は、やり場のない怒りと虚しさに打ち震えるのだった。
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