異世界湯煙奇行 ー光源邪魔だっていってんだろ!さっさと消えろやー
五平
第一湯:エルフ娘の秘密の泉で「残念」!
俺は、突撃入浴シーン実況担当の光源だ。
その日、読者のあなたは、
気づけば不思議な場所に立っていた。
湯気がほのかに漂うそこは、
誰かの入浴シーンのど真ん中。
…いや、正確には――
「おっと、ようこそ読者さん。
ここは俺様のステージだ。
湯けむりの向こうで、恥ずかしがるヤツを、
俺が余すことなく実況してやんよ。」
そう言うのは、あなたの目の前を
ふわふわと漂う…いや、輝いている光の玉。
どうやらこの世界では、この光源が
すべてを照らし、そして――
あなたに向かって実況してくれるらしい。
---
ヒロインステータス
【名前】リュミエル=フィオーラ
【種族】エルフ
【年齢】121(人間換算 17)
【職業】森の守護騎士
【身長】164cm
【スリーサイズ】B85 / W55 / H83
【好物】甘い木の実、朝の露
【特記事項】
遥か太古より森の奥深くを護り続けてきた、
高貴なるエルフの一族の末裔。
月の光を浴びた銀髪は、風になびくたびに
細やかな輝きを放ち、見る者を惹きつける。
澄み切った翠玉(すいぎょく)の瞳は、
森羅万象を見通すかのような神秘を宿し、
しかし時折、年頃の少女らしいはにかんだ表情を
見せるのが、その完璧さに僅かな隙を作り、
見る者の心を鷲掴みにする。
普段は凛とした守護者として、
その身に宿す強大な魔力で森の均衡を守っているが、
人前では決して見せない、秘めたる素顔があるという。
特に、早朝の澄んだ空気の中、誰にも知られることなく
泉で身を清めるひとときは、彼女にとって
唯一無二の安らぎの瞬間らしい。
---
「さあ、お嬢さんの紹介は済んだな。
B85だぜ?
いや~実にエルフらしいメリハリ。
この俺の光が、この秘匿された泉の奥で、
朝一番の湯浴みを始めるお嬢さんを独占するって寸法よ。」
光源が、興奮気味に囁く。
彼の光が、リュミエルの褐色の肌に沿って
滑らかに走る。
泉の水面は朝日にきらめき、
木々の間から差し込む光が、
湯気に溶けて幻想的な空間を作り出す。
遠くから小鳥のさえずりが聞こえる中、
リュミエルの足がゆっくりと泉へと踏み入れられた。
「おおっと、優雅なもんだな。
その白い足が水面に触れる……うんうん、いいぞいいぞ。」
水面に波紋が広がり、朝日に照らされた
湯気がふわっと舞い上がる。
視界を遮るその白く淡いベールは、
まさに純粋な美そのもの。
しかし、読者の視点からは、
その向こうの細部はまだ朧げだ。
「おいおい見てみろよ読者さん。
この光景、まるで――
ふわふわのパンケーキに、
ひと粒だけちょこんと乗っかったベリーみたいな…
夢のような映像じゃねーか。
ほら、わかるだろ?
湯けむりの中に、白い肌がふわっと浮かんで…」
光源の声が、わざとらしく熱を帯びる。
あなたの期待はぐんぐん高まっていく。
もしかしたら、この湯気の一瞬の切れ間に……!
「……おい?
見逃すなよ?
……って、あれ?
おまえら見えねぇのかwwwww」
光源は、あなたの心を見透かしたかのように、
ニヤニヤと笑っているように見える。
焦らし、焦らし、そして焦らし尽くす。
それがこいつの狙いだ。
「いや~~~これは贅沢だわ。
俺だけの特権だな!!」
リュミエルは、泉の中央へと進み、
肩までゆっくりと身を沈める。
銀色の髪が、水面にふわりと広がり、
湯気と混じり合って、まるで絵画のような美しさだ。
「ほらほら、読者のみなさん見てくださいよこれ。
湯けむりの向こうに、ちゃんと見えてるんすよ…
ほら、腰のくびれ!
でもね?ぜっっったいに焦点が合わない。
ピントが合いそうで合わないこのモヤ、
なんだよこの焦らしプレイ!」
光源の光が、泉の底からリュミエルの身体を照らし上げる。
水面が揺らめくたびに、光が屈折し、
肌の色が見えそうで見えない。
その絶妙な加減は、まさに光源の仕業だ。
「くっそっ、光の加減も絶妙だし、これわざとだろ。
いいか、俺は全部見えてんだぜ?
でもお前らには……
『見せてやんねぇよ!!』ってな!」
光源が、得意げに叫ぶ。
「おっ……おおおっ!?
見えますよ読者さん!見えます見えます!!
大事なところが――」
心臓がドクリと跳ねる。
ついに、ついに来るのか!?
「……脇の下でしたーー!!
はい、ざ~~~んねんっ!!!」
あなたの期待は、無慈悲にも打ち砕かれた。
光源の憎らしい声が、泉に響き渡る。
「でも見てくださいこのしっとりした脇。
湯気に濡れて、白く透き通って……
ふぅ~~~たまらんね。眼福眼福。」
光源は、心底楽しそうだ。
リュミエルは、そんな光源の存在には気づかず、
ただ静かに湯浴みを続けている。
「おいおい、今チラッと湯けむりが切れて……
腰のラインから、わずかに滑り落ちた湯滴が――
……あ~~~残念でした!!!
はいはいやっぱ見えてませーん!
いやぁ惜しい。実に惜しい。
でもそれがいいんでしょ?読者さん。」
諦めきれないあなたの視線は、
湯気と光が織りなす幻想的なベールを必死に追う。
しかし、その先に明確な形が浮かび上がることはない。
「水面から――見えた!見えた!!
見えた~~~~~~!!!
……あれ?
……お前らには見えてないのか?
いやぁ~~~~~残念だな!!
俺にはバッチリ見えちゃってるんだけどなァ。
くぅ~~~この仕事やめらんねぇわ。」
光源は、再び勝ち誇ったように笑う。
その光は、湯船の底から、
わずかにリュミエルの膝頭を照らすのみ。
それ以上は、決して見せてはくれない。
「おっと…なんか急に湯気濃くなってきたなぁ~~~
あれ?なーんにも見えねぇやwww
いやー残炎残炎。」
光源は、突如として湯気を増量させるという、
新たな嫌がらせに移行した。
視界は完全にホワイトアウトし、
何もかもが白く霞んでしまった。
リュミエルは、泉から上がり、
傍らに置いていたタオルに手を伸ばした。
濡れた身体にタオルを巻くその瞬間、
光源の光が、湯気を最大限に引き立て、
一瞬の隙も与えない。
「さぁ……いよいよだ……
……あれ?
急に日が暮れたなwww
ちょっと何も見えないっすね。
残念~~w」
光源は、急に光量を落とし、
シャワー室全体を暗闇に包み込んだ。
あなたは、ただひたすら、
五感を弄ばれるがままだった。
「はぁ~~~……。眼福眼福。
…あ?おまえら何その顔?
そっか、見えてないのか。
くっそ残炎www
俺だけ見えてんだよなぁ~~~
いや~~~ほんと……
眼福眼福。」
そう言って、光源は満足げに光を揺らめかせた。
リュミエルは、身支度を終えると、
名残惜しそうに泉に一礼し、森の奥へと消えていった。
「まぁ、第1湯はこんなもんだろ。
これから先も、こんな感じで
見えそうで絶対見えない、
最高の奇行をたっぷり見せてやるから
楽しみにしてろよ、読者さん!」
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