第28話 銅四郎に霧子が助けに来てくれたぜ!
鳴理金次郎、それがオレの名前だ。覚えておいて損は無いぜ。よろしくな。
「お、おにい……ちゃん?これは…どう言う状況…なの?」
銅四郎と霧子が助けに来た!!は、良いが……………なんか霧子の様子がおかしいな?
「なんで……お兄ちゃんの上に……女の子が乗ってるの………ねぇ………ねぇ……ねぇッッッッ!!!」
「き、霧子ちゃん!?」
突然ッッッッ!!!霧子が怒鳴った!!まるで防衛戦に勝利したチャンピオンの様にッッ!!!
「おおおお落ち着いて霧子ちゃん!金次郎くんも何か言って!」
「お、おう……。霧子、これは急に前田がオレに抱きついてきて……」
「だ………抱きつ………うおおおおおおおお!!!!」
またしても怒鳴る霧子!!まるで!!強敵に立ち向かう勇敢なる海の戦士達の様にッッッ!!!!
「ちょ、ちょっと金次郎くん!そんなストレートに言わないでよ!」
「え、わ、わりぃ銅四郎……」
「あああああああああ!!!私もお兄ちゃんに抱きつきたいいいいぃぃぃぃ!!!!!!」
「え、何言ってんだお前。オレら兄妹だぞ?」
「き、金次郎くん!!またそうやって………」
「なんで……なんでそんな事言うの!!!!お兄ちゃんッッッッッッ!!!!!」
そしてさらに怒鳴る霧子!!!!!まるで!!!我が子を守る為に戦う獣の様にッッッッ!!!!!!
って…え?何コレ?コイツらオレを助けに来たんだよな?なんだこのグダグダ感?調子狂うんだけど……。
「あの……なんなんですか貴方達。鳴理さん困ってるじゃないですか」
「ッ!前田さんこそ何言ってるのさっ!金次郎くんが困っているのは君のせい………」
「え、いや……割とどっちも原因なんだけど……」
「「「え………」」」
三人同時に驚く!!!!
「いや、なんか様子がおかしい前田もそうなんだけど…」
「な、鳴理さん……!?」
「助けに来たと思ったらなんか怒鳴り散らかす霧子とか、めちゃくちゃ天使な銅四郎とか……なんかスッゲーその………困るわ……」
「え、お兄ちゃん……!?」
「いや、なんか僕の所ちょっとおかしくない?」
「あ、だからさ………前田もこう言う事早くやめて欲しいし、銅四郎と霧子も早く助けてくれるとありがたいってゆうか………」
「「「………………………」」」
三人とも黙り込む。辺りはシ〜ンとしている。めっちゃ静か。うん、静か。
そして!!!
「鳴理さんは渡しません!どうせ貴方達は鳴理さんを信じていないんでしょう!!私は違う……私だけが鳴理さんの友達なんです!!!」
「違う!僕は金次郎くんを信じている!そして、金次郎くんには僕が……僕らがいる!!!」
「お兄ちゃんは………渡さない!!!」
「いや仕切り直すなァァァァ!!!!!」
オレのツッコミが炸裂した。まるで、感情が昂ったバトル漫画のキャラの様に。
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