第8話

父上からの提案を受け入れて母上と共に同じベットで寝る事になってから2日後、父上から呼び出され働いているであろう執務室へと向かう


「シュミット様大丈夫でしたか?奥様にナニかされませんでしたか?小さいシュミット様を汚されたらフェーラは、、、ああ、、、、それはそれでイイかも」


食事と寝るとき以外、ずっと付きまとっている専属メイドの変態フェーラを連れて。俺を心配している様な素振りを見せているフェーラだが、ただ単に親子で一緒に寝るだけの事に対し一体何を危惧する事があるのか?まあ母上が息子の成長を見たいと言い【自主規制ピー】を触るのはどうかと思うが。それに俺が疲れ果てて母上の好きにされてしまうのは全てこの変態フェーラが悪い


執務室へ向かう途中、また何か変な妄想をしてるのか気持ち悪い動きをするフェーラ。すれ違う使用人達から「頑張って下さい」と、俺に対し暖かい視線を送る。視線を送るのではなく変態フェーラの魔の手から救ってくれませんか?



「失礼します」


執務室前に着き、扉をノックしてから父上の許しを得て入室する。フェーラも一緒に入ろうとしてくるがそれは阻止する。だって真面目そうな話をする場にフェーラがいたらと考えると、絶対変な風に話が拗れそうだし。俺の願いが通じたのか、偶々通りかかったお局様のメイド長がフェーラを連れて行ってくれる。その際俺に対しても「あまりこの娘を甘やかさないで下さい」と釘を刺されてしまう。甘やかした記憶は無いが円滑な人間関係の為に素直に頷いておく。だって変態フェーラの魔の手から救ってくれた救世主メイド長の言葉だしね


変態フェーラの魔の手から逃れられ部屋に入る



「おう!来たかシュミット。暫く見ない間に、男前になったのう」


「あらホントね。可愛らしさの中に男らしさもある感じになっているわね」


部屋に入るなり俺に抱き着いてくる二人の老夫婦。まあ俺の今世での祖父母である


「お久しぶりです、御爺様、御婆様。お二人がこちらに訪ねて来るとは、何か問題があったのでしょうか?」


確か祖父は正妻である祖母含む妻8人と一緒にエヌティアール領の一等地に豪華な別荘を建て、そこで隠居生活を送っていたはず。それと祖父に関してだが、妻が8人しかも最後に妻になった8人目の女性が母上よりも年下と聞いた時は驚いた。後補足として祖父母と俺の関りは今回初めて。今の今まで祖父母が生存していたルートは無く、今世で初めてお会いした


因みに御爺様の名は【ウバーウッデ】御婆様の名が【セナイ】だ



「問題?そんな事はないぞ?、、、ああ【ハラミ】が身籠ったお目出度はあったがの。シュミットの年下の叔父か叔母が出来たぞ」ワハハ


今御爺様が言った【ハラミ】がその8人目の妻だ。それよりも身籠ったって、、頑張りすぎやしませんかね。それに年下の叔父と叔母って、今世は今まで無かった事が起こりすぎて頭がパンクしそうだ


「アナタそれよりも」


「おお、そうじゃったそうじゃった。ワシ等が訪ねて来た理由なのじゃがモーエルからシュミットを診て欲しいと相談されての」


「私を診るとは?」


俺を診るとは一体?疑問に思っていると御爺様が俺を膝の上に乗せ


「本来であれば学園に入学すると同時に行うのじゃが、モーエルからの話を聞きそれでは手遅れになってしまうと思っての」


そう言いながら、御爺様は俺に何かを流し込んでくる。これは【魔力】だよな?しかしこの世界で使い慣れた【魔力】の色とは違い、ピンクっぽい色の様に感じる取れるのは何故だろう?それにこの【魔力】が物凄く心地よく感じてウトウトしてしまう。その状態を見た三名だが父上は「やはりか」、御爺様は「流石ワシの孫」、御婆様は「シュミットはこれから大変ね」と何が大変なのか非常に気になるが、それはこの後の説明で判明する



父上からの説明で、エヌティアール家に生まれた者は代々【寝取り】か【寝取られ】のどちらかで能力が上がると明かされる。しかしそれに関しては学園に通う年齢10歳までは秘匿するのだが、この間の訓練で騎士を簡単に倒してしまった事もあり、力の制御をする訓練を早期に行う為、俺がどちらに属するかを診たかったと言われる。どうりで母上フレイとあの女は年がら年中男漁りをしているわけだ


まあそれは置いて置き、あの時の力が異常だったのはそれが原因か。でもあの時に関しては全て寝取ったと言えるのだろうか?そこの判定は良く分からんな。それに学園入学と同時に判明するのであれば、何故今まで言われることが無かったのか?もしかして【ヘルモード】だったからなのか?それとも他に原因が?ウンウンと考えながらも、この魔力のあまりの心地よさに睡魔が襲って来る、、、ふわぁぁ、ねむ、、( 。- -。)zzZZ

















~ Sideモーエル ~


「ほう、シュミットの感受性は凄いのぅ。ほんの少し魔力を注いだだけの筈だったが眠りについてしまうとは、こりゃたまげたわい」


父上ウバーウッデの膝の上で気持ちよさそうに寝る息子シュミット


「父上、ではシュミットは」


「モーエルとは違いワシと同じ属性寝取りじゃ」


「やはりそうですか」


「それにこの結果で、シュミットはワシ以上の力を持っていると確信した」


「エヌティアール家歴代最強であり、更に戦神と言わた父上よりもですか?」


「そうじゃ」


きっぱりと言い切る父上。確かにシュミットと同じ年齢の時に同じように騎士を倒す事は無理だとは思うが、あの大戦で無敗を誇る父上を超えるとは俄かに信じがたいが



「アナタだけずっと抱いていてズルいわ、私にも可愛いシュミットを抱かせてちょうだい」


「おお、スマンスマンっと、、、何じゃと!!、、まさかここまでとは、、」


父上は母上に今も寝ているシュミットを渡した途端何があったのか?私では分からないが驚いた様子


「父上、何があったのですか?」


「いや、シュミットの規格外な力に驚いただけじゃ。しかし困ったのぅ、隠居生活も良いのだがシュミットが将来どのように成長するのかを近くで見守るのも捨てがたいの」


その後の会話で、息子シュミットの為に別荘での隠居生活に一旦区切りをつけ、屋敷で生活をすることに。その為に屋敷の増築をする羽目になるが、父上が率先している姿を見て本気度が伺える。まさかここまで話が大きくなるとは思っておらず、書類仕事に追われる日々を過ごすことになるが、息子シュミットの為であれば私も頑張らねばな

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