第2話学校で
社交会がおわり、同時に月曜日がやってきていつもどおり学校に行く。
電車で数駅移動してから降り、学校に向かって歩いていると蒼が後ろから楽しそうに声をかけてきた。実は蒼はこの学校で1番初めに親の仕事のことについて話した相手でもある。
「おっす。社交会どうだったー?」
「あんま外で言うなよー、誰が聞いてるかもわかんねぇのに。」
「あーごめんごめん。」
「まあ、いいけど。てか、まじでビッグニュースがある。」
「翔がそんな話のハードル上げるの珍しいね。」
「まーな。これ秘密にしないといけないってなってるから、誰かとまでは言えないんだけど、社交会に超美人がいた。」
こういうとき蒼はあんまり、秘密を暴こうとしたり詰めようとしたりしない。そんな蒼だから自分の秘密を話したんだが。
蒼は少し興奮したようにこたえる。
「まじ!お姉さん?いやー翔なら絶対付き合えるじゃん、いいなー」
「いやいや、付き合うのはできないし、するつもりもないけど、人生で初めて一目惚れしそうになったのは否めない」
「翔がそこまで言うなら相当だね、もう恋しちゃうんじゃない?」
互いに冗談を言い合いながら校門に入るさてして月城や蒼と同じ2年2組に入り、ちらっと月城の席をみる。
月城はもう席に着いていて静かに読書していた。その姿は美しくやはり一目惚れの魔力があるように感じる。
その後の授業もいつも通りすすみ、昼休みになった。
昼休みは屋上で食べるのが習慣になっていて、翔、蒼、そしてもう1人、新堂洸樹の3人でいつも食べている。こうきは3人の中で唯一の彼女もちで1番モテる男だ。社交会の前、蒼の家に来なかったのもデートが原因だ。蒼が優しい雰囲気でこうきは爽やかな短髪スポーツマンって感じだ。
青い空の下、昼ごはんを食べながらなるのはやっぱりこの話。
「こうき聞いて!翔が好きな子できたんだって!」
「まじか、ついに翔も彼女もちか!これで俺たち彼女持ちがマジョリティーだな」
実はこうきにも翔の親の仕事については知っている。一年生の時に1番最初に仲良くなったのは蒼だったがその後すぐに仲良くなったので蒼に話してて話さないのも変だったので話していたのだ。
翔は呆れながら呟く
「話飛躍しすぎ、ただ社交会で可愛い子がいただけ!一目惚れしそうなくらい」
「それって月城さんくらい?」と蒼が言う。
「前、翔に問いただしたら1番タイプは月城って言ってたしな」とこうき。
翔は一瞬ドキりとしたが何事もないように
「まあまあそんくらい」と言った。
こんな感じでその後も翔への尋問が続いた。
数時間後
帰りのホームルーム中、今日一日結局、月城と関わることがなかったなあと考えていると担任の坂本先生(可愛くらしくて明るいので生徒から人気)が元気に言った。
「新しいクラスになってからちょうど1ヶ月がたったので、席替えをしまーす。」
翔は気まずいから月城さんの隣以外がいいなぁと一瞬思った。
数分後
「やばいやばいまずいどうしてこうなった」と翔は月城さんの隣で考えていた。
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