仮面屋敷
音夢音夢
INTRODUCTION
仮面をつけずに生きてる人間なんて、いない。
毎日普通に生活しているだけでも、仮面をつける機会はたくさんある。
たとえば友達と話していて、ノリが悪いと思われたくないから、作り笑いの仮面をかぶる。
親に対して、いい子でいないといけないから、聞き分けがいい子の仮面をつける。
先生の前では、怒られたくないから、真面目な優等生の仮面をかぶる。
日常生活では色んな『仮面』が使いまわされていて、その中でも愛想笑いは特に、使い道が多いと思う。
知らない人と話すときは、どんなに嫌でも表情に出さないために。
つまらない笑い話を聞いても、周りに合わせて笑うために。
嫌われないように、愛想がないと思われないように、ひたすらに人目を気にして。
他人の言葉に、敏感になって。
仮面の下にある自分の顔が、自分でも時々分からない。
だけど誰にも愛されない自分の素顔なんて、別に分からなくてもいいって思ってた――それがきっと正解だ。
私のホントの顔なんて、誰に見せることもないって思ってた。
あの日までは、ずっと。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます