第12話 危険な同棲生活
「というわけで、みんなで一緒に住むことになりました!」
エリザベートが満面の笑みで宣言した。黒いタンクトップに短パン姿で、部屋着とは思えないほど色っぽい。
「は?」
真一が呆然とした。
目の前には巨大な屋敷が建っている。まるで城のような豪邸だ。
「不動産戦争の勝利記念に、特別物件を用意したの♪」
「いや、待って。みんなで住むって...」
「5LDK!一人一部屋よ」
セラフィーナが嬉しそうに言った。白いキャミソールとショートパンツで、聖女とは思えないラフな格好だ。
「問題はそこじゃなくて...」
* * *
荷物の搬入が始まった。
「私の実験器具、全部で200箱ね!」
アルケミアがトラックを誘導する。ピンクのタンクトップから、紫のブラ紐が見えている。
「ちょっと多すぎない?」
「大丈夫!地下室を改造して実験室にするから」
「地下室!?」
「あら、私の部屋は最上階にしたわ」
リリスが妖艶に微笑んだ。赤いベビードールで、下着と見分けがつかない。
「寝室には特別な仕掛けをたくさん...」
「やめて。聞きたくない」
* * *
その夜、最初の問題が起きた。
「お風呂の順番でーす!」
アルケミアが廊下を走り回る。濡れた髪にバスタオル一枚で、危なっかしい。
「ちゃんと服を着て!」
真一が慌てて目を逸らした。
「えー、面倒くさい」
「真一さん、背中流してもらえます?」
セラフィーナがバスルームから顔を出した。泡だらけで、肩から上しか見えないが、それだけで十分刺激的だ。
「自分で洗って!」
「あら、みんな楽しそうね」
エリザベートも現れた。黒いバスローブが身体のラインを際立たせている。
「この家、混浴なの?」
「違います!」
* * *
翌朝、キッチンは戦場だった。
「私のオムレツ!」
「それは私が作ったのよ!」
アルケミアとリリスが取り合いをしている。エプロン姿だが、下は下着だけだ。
「朝から騒がしいわね」
セラフィーナが欠伸をしながら現れた。白いネグリジェが朝日に透けている。
「みんな、もっとまともな格好を...」
真一の言葉は届かない。
「あ、コーヒー淹れたわよ」
エリザベートがマグカップを差し出した。シルクのキャミソールから、豊満な胸の谷間が覗く。
「ありがとう...」
普通の朝食すら、この家では刺激的すぎる。
* * *
昼過ぎ、真一が自室で仕事をしていると...
「真一〜、ちょっと来て〜」
アルケミアの声がした。
恐る恐る実験室に行くと...
「新しい薬ができたの!」
白衣の下は紫のビキニ。実験中も露出度が高い。
「今度は何?」
「疲労回復薬!これで徹夜も平気!」
「副作用は?」
「...24時間後に爆睡する」
「ダメじゃん」
* * *
夕方、リビングで寛いでいると...
「ねぇ、真一」
リリスが隣に座った。黒いレースのランジェリーで、部屋着にしては刺激的すぎる。
「この前の冒険者カップル、別れちゃったみたい」
「君のせいでしょ」
「違うわ。愛が本物じゃなかっただけ」
胸を寄せながら甘い声で囁く。
「真一の愛は、本物かしら?」
「テストしないで」
* * *
夜、セラフィーナが真一の部屋をノックした。
「入ってもいい?」
「どうぞ...って、その格好!」
薄い白のスリップ一枚だった。
「寝る前の お祈りをしようと思って」
「一人でして!」
「でも、二人の方が神様に届きやすいの」
清純な顔で過激なことを言う。
「真一さんも一緒に...」
「遠慮します!」
* * *
深夜、物音で目が覚めた。
廊下に出ると、エリザベートがキッチンにいた。
「眠れないの?」
黒のネグリジェが月光に照らされて妖艶だ。
「ちょっとね。ホットミルクでも...」
「俺も飲む」
二人でテーブルに座った。
「こうしてると、普通の同棲みたいね」
エリザベートが微笑んだ。
「普通じゃないけどね」
真一も苦笑した。
「でも...悪くない」
「そう?」
「うん。騒がしいけど、楽しい」
* * *
翌日、全員でリビングに集まった。
「同棲のルールを決めましょう」
真一が提案した。
「えー、面倒」
「ルールなんて」
不満の声が上がる。
「じゃあ最低限。部屋着はもっとまともなものを着る」
「「「「えー!」」」」
全員が反対した。
「これが楽なの!」
「可愛いでしょ?」
「実験の時邪魔なの」
「真一が喜ぶと思って♪」
「喜ばないから!」
でも、4人は聞く耳を持たない。
真一は諦めた。これが、やべー女たちとの日常なのだ。
でも...
「まあ、いいか」
賑やかで、刺激的で、ちょっと危険な毎日。
それも悪くない。
【次回予告】
同棲生活に新たな試練が!
「みんなでデートしましょう!」
5人でのお出かけは大混乱!?
次回「5人でデート大作戦」にご期待ください!
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